社長面接での逆質問例|目的や押さえておきたい注意点も紹介

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目次

面接とは企業と学生が、「自分たちが雇う学生は誰か」と「自分が今後働く企業はどこか」を相互に確認しあうための場。そして面接には、逆質問の時間がつきものです。

ほとんどの企業では、社長面接でも逆質問の時間が設けられます。

社長面接は、経営層に向けて就活生が自分の資質や熱意をアピールできる貴重な機会です。そのようなステージへとせっかく駒を進めることができたにもかかわらず、「的外れな逆質問をしてしまった」「逆質問そのものができなかった」などと後悔する就活生は、少なからずいるものです。

就活生が逆質問で失敗する大きな原因は、準備不足です。社長に直接に向けて採用への意欲を十分に伝えられるよう、逆質問についても入念に対策を立てて準備し、本番に臨みましょう。

最終面接では社長が面接官となるケースが多い

賢者の就活では、新卒就活を経験してきた就活の先輩59人を対象に、最終面接の面接官や質問内容、雰囲気についてのアンケート調査を実施しました。

アンケートの中で最終面接の面接官について質問したところ、「代表取締役社長」と答えた人が59名中19名と最も多い結果となりました。続いて多くの回答が集まったのは59名中18名の「その他役員」でした。

経営者との面接となると、これまで以上の緊張感やプレッシャーに襲われると考えられます。

一次・二次面接と勝手が違う部分も多いため、社長面接ならではの特徴を理解したうえでの対策が必要です。

【最終面接に落ちる人の特徴や傾向】就活の先輩に聞いた面接直前に効果的な対策

2021.07.01

社長面接と一次・二次面接の違い

まずは、一次・二次面接と最終の社長面接の違いについて解説します。

社長面接へと至るまでに、一次面接や二次面接など、数回にわたる面接を経験してきたことでしょう。それまでの面接と社長面接では、面接官も評価のポイントも異なります。そのため、社長面接では、それまでの面接とはまた異なるアプローチで準備をする必要があります。

各面接での違いがわかれば、逆質問に向けて準備をする際も、何を、どのような意図で質問するべきかがより明確になり、対策を立てやすくなるでしょう。

面接官

一次・二次面接では、主に人事部所属の社員や現場の管理職が面接官を務めます。就活生の人柄把握や、チームに所属した場合、どのように貢献してくれそうか、どんなポジションで活躍できるかを見極めるため、「人間性」や「価値観」について掘り下げられるのが特徴です。

一方、最終面接では上記のアンケートでも表れているように、社長自ら面接官を務める企業が多く存在します。自分のもとで働く人物を、自分の目で確かめておくためです。入社への熱意や働くことへの意欲をもとに、自社とのマッチ度を確かめていきます

社長面接のときも、一次・二次面接と同様、1対1ではなく、他役員や人事部と一緒に2~3名程度の面接官が参加するケースもあります。

評価ポイント

社長面接まで進んだ学生は皆、既に企業の求める水準をクリアしているといっても過言ではありません。しかしながら企業が採用できる人数は決まっているので、社長面接で評価されるのは熱意や覚悟といったモチベーションの部分です。

たとえば、一次・二次面接が「人間性」や「価値観」を見極める質問が多いのに対し、社長面接では「志望度の高さ」を見極める質問が多い傾向にあります。長期的に活躍してくれる人材を採用するため、意欲や覚悟を問うケースがほとんどです

「社長面接は意思確認だけ」といった意見もありますが、その意見を鵜呑みにして本番に臨むのは危険です。社長面接に参加する面接官は、いずれも企業の経営にかかわる人たちばかり。

一次・二次面接の評価が高くとも、社長面接で「求める人材と合わない」と判断されれば最終合格には至りません。

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社長面接でするべき逆質問を考えるためのヒント

これまでの面接と社長面接の違いが理解できたら、実際に社長面接ではどのような逆質問をするべきか、おぼろげながら見えてきたのではないでしょうか。

では早速、社長への具体的な逆質問の内容を検討しよう!…と、その前に、押さえておきたいポイントがあります。

それは、「何のために逆質問するのか」そして「誰に対して逆質問するのか」。

この2つのポイントに沿って、社長への逆質問の内容を検討するうえで役立つヒントを紐解いていきます。

社長面接の逆質問の目的:疑問点の払拭

社長面接での逆質問の目的1つ目は、就活生の疑問点を明確にするためです。企業が採用活動において重視していることは、優秀な就活生を採用することだけではありません。

企業は採用活動に多くの費用や時間を投入するため、内定辞退は避けたいという考えや採用した就活生には長く働いてもらいたいという考えもあります。

そう考えるなかで、疑問や不安を残した就活生に内定を出してしまうと、ゆくゆく内定を辞退されたり入社しても早期退職につながったりする可能性があります

しかし入社前に就活生の疑問や不安を解消すれば就活生も安心して入社できますし、入社後にミスマッチが起こる可能性を下げられます。

社長面接の逆質問の目的:入社意欲のアピール

社長面接における逆質問の目的には、入社意欲を確かめるためというものもあります。今解説したように、企業側には内定を出した就活生には内定を辞退してほしくはありません。

そして面接を担当する社長や面接官の中には、「入社意欲が強いなら企業研究や業界研究を多くしているはずだし、その分疑問も多く生じるだろう(=質問が無いならば、入社意欲もそれほど無いだろう)」と考える人が少なくありません

そこで面接の中に逆質問の時間を設けて就活生に質問をさせることで、入社意欲がどれほど強いかを測っているのです。

社長面接の逆質問の対象:その企業のトップである社長

社長面接での逆質問の対象は、企業の頂点に立つ社長です。

社長はリーダーとして、企業全体を見渡す広い視野と深い見識・洞察をもって企業の進むべき道を定め、従業員全員を統率する存在です。もし社長が創業者であった場合は、企業に対し誰よりも深い思い入れを持っているでしょう。

これまで接してきた面接・採用担当者はあくまで、自分の所属するグループや携わる業務に対する責任を負う人々です。対し、社長は企業全体に対して責任を負っています。社長の考えや行動は、企業の経営や社風、文化などに大きな影響を及ぼします

こうした従来の面接担当者と社長の責任や影響力の違いが理解できれば、社長面接ではどのような内容の逆質問をすればよいかの判断と準備がしやすくなるでしょう。

社長面接で評価が高くなる逆質問内容

ここまで、一次・二次面接と社長面接の違いや、社長への逆質問を考える際に役立つポイントなどを見てきました。前提となる情報を踏まえたうえで、ここからは実際に、社長に対してするべき逆質問の例を見ていきましょう。

社長は他の面接担当者とは立場や業務内容が違うので、答えられる内容も変わります。どんな点について質問すればよいか、考えながら読んでみてください。

事業や経営関係の逆質問

社長面接の逆質問では、経営や事業についての質問がおすすめです。基本的に経営方針や事業展開の決定をするのは社長です。

たとえば、西日本に拠点を置く企業で全国展開を視野に入れている場合、自分も全国区での営業を希望するのであれば、具体的なスケジュールや展開していく理由などを質問するのもいいでしょう。

反対に、自分は全国展開の営業をしていきたいのに、企業が一地域にとどまる場合は、ミスマッチが生じます。これから数十年働いていく会社です。事業展開や経営について社長の話を聞ける機会はそう多くはありません。社長面接に臨む前は経営方針や事業展開も含めて入念に企業研究をしましょう。

質問例
  • 経営者として、この業界において御社が同業他社とは一線を画す最大の強みは何だと考えていらっしゃいますか?
  • 規則やルールを遵守する
  • 御社が昨年度より展開している新規事業の〇〇製品について、今ユーザーの間で爆発的に人気が高まっています。今後はどのような方針でさらなる攻勢をかけていくお考えでしょうか?
  • 今、御社が推進している働き方改革が、メディアでも頻繁に取り上げられるなど世間の注目を集めています。企業として最終的に達成したいビジョンは何ですか? 差し支えない範囲でお聞かせ願います。

「企業にとって有益な人材である」と判断できる逆質問

社長面接において社長が学生のどこを見ているかというと、「企業にとって有益な人材であるか」を見ています。ビジネスマナーや資質、能力や知識を見るのは、それまでの面接における面接官です。

社長はこれから採用する学生に対して、長期的に働いて企業を支えてほしい、一緒に企業を盛り上げてほしいという思いがあります

トップとして企業を末永く繁栄させることは重大なミッションであり、採用には大きなコストがかかるため、短期で退職されてしまっては採用にかけたコストが無駄になるのです。

したがって、社長面接では入社後に描いているビジョンや企業に対する熱意をアピールできると、プラスの評価をもらえる可能性を高められます。

自分がどれだけ役立つ人材かを社長にアピールしたい、入社後に自分が活躍している明確なイメージを社長に伝えたい場合には、この逆質問がおすすめです。

質問例
  • 入社後は、御社が海外展開している〇〇事業の分野に携わることを希望しています。参画を目指すうえで、新入社員としてどういった努力や準備が必要か、アドバイスを頂けますでしょうか?
  • 御社は社員の自由な発想や柔軟な思考を下地に、生活に役立つ商品を世に送り続けてきました。私も商品企画・開発で活躍したいと考えておりますが、創造性や発想力を養ううえで大事にすべきことは何だとお考えでしょうか。
  • 私は結婚・出産後も仕事と生活の両立を目指したいと考えております。女性社員が長期にわたり働き続けるうえで何が大事か、アドバイスを頂けるでしょうか?

企業研究をしたうえで弱点を突く逆質問

企業研究をしたうえで弱点を突く逆質問は、高い評価に値する場合もあります。

企業にはそれぞれに強みがあるのと同様に、弱みもあります。たとえば商品の品質は高いが企業の知名度が低かったり、国内での知名度は高いものの海外での展開が伸び悩んでいたりなど、企業によって弱みは様々です。

企業研究を進めていく中でそうした弱みを見つけて逆質問に臨むと、「よく企業研究ができている」と評価されるケースもあるのです

つまりこのような弱みを突く逆質問は、自分の探究心や分析力などの資質や企業や事業内容への関心度・理解度の高さなどをアピールし、採用される可能性を高めたい人に向いています。

ただしこの弱点を突く逆質問をする場合は、入念な企業研究が必要です。的外れな質問をすると、高評価とは反対に企業研究ができていないとマイナスの印象に逆転するので注意しましょう。

実は各企業の中期経営計画等、投資家向けの資料を見ると企業の強み・弱み・それを軸にした経営計画が記されていることが多いです。投資家向けの資料は多くの企業がホームページに掲載しているので、企業研究をする際には目を通すようにしましょう。

質問例
  • 入ここ数年、市場シェアの大半を、御社にとってライバルのA社とB社が占め、他に大きく水をあける状態が続いてきました。御社が今後売上を伸ばしていくにあたり、どういった方向性が必要とお考えでしょうか?
  • 2022年度の中期経営計画の中で、取り組むべき経営課題として○○が挙げられていましたが、解決に向けて弱みとなっているのは何でしょうか?
  • 御社では、2021年度の新事業展開を通じて市場シェアNo. 1を目指していくビジョンを掲げていましたが、2022年度の成長率は弱ぶくみでした。どのあたりに原因があったとお考えでしょうか?

ここまでのキャリアに関する質問

社長のこれまでのキャリアに関する逆質問は、社長の人柄を知ることで企業とのマッチ度を図る、あるいは社長本人への高い関心を通じて自分の入社への熱意をアピールしたい場合などに向いています。

自分に対する質問なら社長も回答しやすく、ましてや、これまでのキャリアや成功の秘訣などに関する内容なら、喜んで答えてくれるでしょう。

質問例
  • 社長に就任されてから、社員に接するうえで最も意識して大事にしてこられた点は何ですか?
  • この会社で働いてこられたなかで、最も苦労したと感じるエピソードを1つ教えていただけますか?
  • 社長という重要な地位に就く道のりのなかで、どのような努力が大きな実を結んだとお考えですか?

社長面接で評価が高くなる逆質問の仕方

質問の仕方によって、入念な企業研究ができており、入社志望度が高いといった好印象を残せます。ここからは、逆質問であなた自身の考え方や入社志望度の高さを印象をつける方法について解説します。

自分の考えを伝えたうえで社長の意見を聞く

社長面接の逆質問では、自分の考えを伝えつつ社長の意見を伺うと、自分のアピールにつなげられます。

たとえば自分の熱意をアピールしたいときは、

「今まで社会に出て営業職として活躍することを目指してきました。〇〇社長は以前に営業職をされていて、トップの成績を収め続けたと存じております。今から意識しておくべき営業職としての心得や、読んでおくべきおすすめの書籍があったらお教え頂けませんでしょうか?」
「私もいつか社員をまとめる立場になって、御社を末永く繁栄させる一助になりたいと思っております。〇〇社長が今までコミュニケーションについて心がけていたことがあれば、ご教示いただけませんでしょうか?」

という聞き方が例として挙げられます。

このように逆質問を上手に利用すれば自分のアピールにつなげることが可能です。逆質問では自分の考えを述べつつ、社長へ質問することを心がけると良いでしょう。

仮説を伝えたうえで社長の意見を聞く

逆質問をする際、ただストレートに疑問をぶつけるのではなく、「私はこう考えますが」などと自分の仮説を述べたうえで、質問を組み立てるスタイルもあります。この方法は、自分が企業研究をしっかりおこない、きちんと経営方針や事業内容などを理解している姿勢をアピールできる点で有効です

また、自分なりに仮説を立てつつ、逆質問を受けた社長の回答を通じて自分の認識が是正されるなど、より企業理解が深まる効果もあります。

仮説を前提とした逆質問の例として、次のようなものがあります。

「国際・経済情勢の変化を背景に、今後ますます業界再編の動きが進むと私は考えておりますが、社長としてはどのような展望をお持ちでしょうか?」
「昨今のシニア層での需要拡大を受けて、御社も〇〇分野のシニア向け商品開発により注力するであろうと私は考えますが、社長のお考えをお聞かせいただけるでしょうか?」
「今後、A社は市場シェア拡大を狙って、ますますB製品の売り込みを活発化させていくものと考えますが、業界最大手の御社としては、今後も市場での優位性を維持していくうえで何が重要とお考えですか?」

社長面接で逆質問をする際の注意点

社長面接は、採用に向けて王手がかかっている重要な局面です。それだけに、社長への逆質問を通じて自分の熱意や資質をしっかりとアピールし、高評価へとつなげて面接突破の確率を高める必要があります。

では、社長への逆質問で失敗してマイナスの評価を受けるというのは、どのような状況でしょうか。社長への逆質問をする際に注意すべき4つのポイントを解説します。

社長相手に現場業務に関する逆質問は避ける

社長面接では、現場業務に関する逆質問は控えましょう。社長は主に企業の事業や経営を推進する立場であり、実務を担当するのは、現場の社員です。たとえば

「顧客の要望や状況に応じて、当初の納品日が大幅に変更されることもあると思います。そのときはどのように対応されますか?」

といったような質問を投げかけてしまうと、現場を指揮する立場ではない社長は話しにくくなります

何より、質問を受けた社長から「質問する相手や逆質問の意図を考えられていない」「面接への準備が不十分」などのマイナスな印象を持って受け止められてしまう可能性があります。

相手に適した質問をするのは、当然の配慮です。現場の業務に関する逆質問は一次・二次面接、事業展開については社長面接で質問しましょう。

基本的な事柄に関する質問も避ける

会社の基本情報や待遇など、基本的な事柄に関する逆質問は、社長面接では避けるべき内容です。企業の公式サイトや採用ページを調べればわかる事柄や、一次・二次面接の段階で質問できるような内容を、わざわざ社長面接の場でたずねる必要はありません。

調べればわかることをわざわざたずねるのは「会社への関心が薄い」と言っているようなもの。また、せっかく社長から話を聞ける貴重なチャンスを無駄にすることにもなります。

具体例として、次のような質問は避けるべきです。

質問例
  • 国内に拠点はいくつありますか?
  • 福利厚生制度の内容を教えてください
  • 御社の主力製品は何ですか?

意図をもって質問をする

具体的な意図をもって質問をするのも、大切なポイントです。

ただ「逆質問タイムが設定されているから逆質問をする」といった受け身的な姿勢で臨むのではなく、「社長に直接質問ができるこの機会を通じて今後の自分にとってプラスになる何かを得る」「社長の回答を通じて自分の判断基準を確立する」といった意気込みや姿勢が重要です

繰り返しになりますが、質問相手は会社のトップに立つ社長です。自分は何のために、社長にその質問をするのか? 社長の回答を通じて、自分は何を得たいのか?

逆質問の意図や目的が自分の中で明確になっていないと、質問の輪郭がぼやけ、わざわざ社長に聞くまでもない基本情報などの意味のない質問や、ただ社長の反応を試すような内容の質問になりかねません。

その質問に意図があるのかどうかは社長もすぐにわかります。意図のない質問はあなたにとってプラスになるどころか、マイナスの評価を受ける結果になるだけです。

「特にありません」は避ける

せっかく逆質問の時間が設定されているのに、「何か聞きたいことはありますか」と聞かれて「特にありません」と答えるのは、極力回避したいところです。「重要な面接に対して準備不足」「就職意欲が低い」などのネガティブな印象をもたれかねません。

逆質問で失敗してマイナスの評価を受けるよりも、むしろ沈黙を保つほうが無難。そう考える人もいるかもしれませんが、積極的に社長へ質問を投げかける学生と、何のアクションも起こさない学生。どちらが熱意があると受け止められるかは、一目瞭然ですよね

逆質問をしない状況と、逆質問をして失敗する状況。いずれの状況も回避したいなら、しっかりと準備をして、自分の中に逆質問のストックを作っておくのが肝要です。

社長面接で聞かれやすい質問とは

ここまで、一次・二次と社長面接の違いや、逆質問の内容を考えるためのヒント、逆質問の具体例などを解説しました。

もちろん、社長面接での逆質問に集中して準備を怠らないのが大切です。しかし、逆質問だけが社長面接ではありません。逆質問は、あくまで社長面接の一部分です。

社長からたずねられる質問に対しても、きちんと的確な回答を返せるよう、しっかり対策を立てて臨みましょう。周到な準備は自信につながります。どのような質問が来てもあわてず回答できるようになり、社長面接で高評価を受ける可能性が高まります。

そこで、社長面接ではどんな質問をされることが多いのかを具体的に解説します。

志望動機や自己PRなどの鉄板の質問が多い

「社長が面接官なら、特殊な質問をされそう」と不安に感じる人も多いのではないでしょうか。社長面接は一次・二次面接と評価ポイントこそ異なりますが、聞かれる質問自体は鉄板の質問が多めです。

実際、就活の先輩59人を対象に最終面接で質問された内容について質問したところ、9割の人が志望動機を質問されたと回答しました。志望動機に次いで、自己PRも聞かれやすい質問であると判明しています

同じ面接官が次の面接も担当するケースはないため、社長面接でも志望動機や自己PRのような鉄板の質問が多くなりがちです。

面接ごとにわざわざ回答を考え直す必要はありませんが、内容をさらに深堀りされる可能性があります。突っ込んだ質問にも答えられるよう、社長面接に向けて回答をブラッシュアップしていきましょう。

具体的には、他の企業と比較して何に魅力を感じたのか、なぜその企業で働きたいのかを答えられるようにする必要があります。

社長面接前にやっておきたい対策

社長面接を迎える前に、やっておくべき4つの対策について解説します。

一次面接や二次面接などでも逆質問の機会は設けられています。これら4つは、社長面接を念頭に置いた逆質問への対策ではあるものの、他の面接における逆質問への対策としても有効です。

逆質問に向けて入念に準備すればするほど自信がつき、慌てずに対応できるようになるので、ぜひ参考にしてください。

念入りな企業研究

社長面接はその企業への熱意が見られるからこそ、確実に内定を得るためには、一次・二次面接のとき以上に念入りな企業研究が不可欠です。すでに企業研究をひと通りやり終えた人も、社長面接の前にもう一度おさらいしておきましょう。

具体的には、以下のような媒体・手段での企業研究がおすすめです。

  • 企業ホームページ、採用サイトを見る
  • 就職四季報を読む
  • 公式ブログやSNSから情報収集
  • OB・OG訪問をする
  • 企業紹介パンフレットを読む
  • 企業が開催する説明会やイベントに参加する

企業研究は何度も繰り返しおこない、企業について理解を深めておきましょう。

志望動機・自己PRの深堀り

社長面接でも鉄板の質問が多いですが、一次や二次面接での内容も「申し送り」としてこれまでのヒアリング内容や面接官の所感が社長に届いています。

そのため、志望動機や自己PRがどういったものかある程度わかったうえでさらに質問をしているということは、回答についてさらに深堀りされると考えておいてください

以下のポイントを参考にしながら、志望動機や自己PRはより具体的な内容に仕上げてください。

(志望動機)

  • なぜこの業界を選んだのか
  • なぜこの職種を選んだのか
  • なぜこの企業を選んだのか
  • 入社して何を実現したいのか
(自己PR)

  • なぜそれが強みなのか
  • どんな考えに基づいて行動したのか
  • 経験から何を学んだのか
  • 入社後に強みをどう活かせるのか

志望動機と自己PR以外にも、ガクチカや長所・短所といった鉄板の質問は内容を再確認しておきましょう。 自分の回答に対して「なぜ」を繰り返し回答を深める方法がおすすめです。

社長の書籍やインタビュー誌のチェック

社長が書いた書籍やインタビュー記事があればチェックしておきましょう。社長本人の思いや考え方を知る方法のひとつです。

特にチェックしておきたいのは以下の5つです。

  • 社長の考え方や価値観
  • 今後の経営方針
  • 求める人材
  • その企業ならではの強み
  • 採用で重視するポイント

社長の話をもとに企業の強みや経営方針を知れば、自分の回答にも取り入れられます

たとえば、「今後はネットショッピング事業を拡大していく」と社長が語っていれば、入社後やりたい仕事として挙げたり、事業について逆質問を考えるきっかけにもなりますよね。

社長本人の考えは企業としての考えでもあるため、企業への理解度の高さもアピールできます。

社長面接の回答例

社長面接の回答例を紹介します。適切に応えて高評価を獲得し、内定をつかみ取るためにぜひ参考にしてみてください。

志望動機を教えてください

例文
    私は将来、「観光産業を必要とする地域の人々から頼られるサポーター的存在」になりたいと考えています。

そのために、まずはお客様を喜ばせる術、地域資源を発見して生かす術、そしてそれらから利益を生み出す術を身につける必要があると感じています。

その中で御社は原価率・顧客満足に拘る姿勢とその中で培った経営ノウハウ、また従業員一人一人が自ら企画を考え、それを実行に移すことができる環境があり、若い時から成長できると感じました。

またインターンシップの際に久本様が仰った「これからの時代は、旅がイノベーションを生み出す」という理念に非常に感銘を受けたこともあり、御社を志望するに至りました。
Point:

自分の目指すもの、そのためには何が必要か明確に記載しています。 企業の取り組みにも調べられており、自分が目指すものと企業での取り組みを絡めて述べられているのがよいですね。

自己PRをしてください

例文
    私は飲み込みの早さに自信があります。大学時代に勤めていたカフェでは、通常は3ヵ月程度かかるレシピの暗記を1ヵ月で完璧にしました。

そのカフェではドリンクの種類が豊富なうえ、カスタマイズも非常に多かったので、新人にとってはレシピ暗記が最難関でした。ただメモを取るだけではとても覚えきれない量だったので、私はドリンクの写真と特徴を載せたノートを自作して覚えることにしました。

その結果、ドリンクとその名前を関連づけながら覚えられるようになり、わずか1ヵ月ですべてのレシピとカスタマイズを暗記できました。

入社後はカフェの仕事以上に覚えることがあると思いますが、自分なりに工夫しながら早く仕事を覚えて貢献していきたいです。
Point:

一次・二次面接に続き、社長面接で自己PRを求められた場合でも、内容を大きく変える必要はありません。より深掘りされることを想定し、聞かれそうな質問への回答を準備しておきましょう。

想定される深掘り質問と回答例

仕事を早く覚えるために心がけていることは?

例文
    わからないまま仕事を進めないようにしています。理解不足のまま自己判断で進めてしまっては仕事を覚えるのも遅くなり、ミスの可能性も高まるので、不安点や疑問点は最初の段階でクリアするよう心がけています。

他に飲み込みの早さを発揮したエピソードはあるのか

例文
    ゼミでスプレッドシートを用いた表を作成して発表する機会がありました。これまではスプレッドシートを使うことも多くなかったので、関数の知識もありませんでしたが、正確さとスピードを意識してインターネットで調べながら関数を用いた表を作成しました。

始めのうちに基礎を理解したので、複雑な関数にも対応でき、スピード感を持って表を完成させ、発表に臨めました。

入社したらどんなことに取り組みたいですか?

例文
    入社後は、昨年始まった新規web事業立ち上げのプロジェクトに携わりたいと考えています。

既存プロジェクトと新規プロジェクト、どちらも企業にとって重要であることには変わりません。しかし、一丸となって前例のないことに取り組み、少しずつ成果を出していくプロセスは新規プロジェクトならではのやりがいだと思います。

若手社員でも早くから活躍している御社であれば、私の強みである積極性と前向きな姿勢が役立つと確信しています。
Point:

入社後に取り組みたいことを聞くのは、自分の将来をきちんと考えているかを確かめるためです。

どのような仕事に携わりたいか、どのような人と仕事を進めていきたいかを明確にし、働く意欲をアピールしましょう。

社長面接では意欲や熱意を強くアピールできる逆質問を心掛けよう

選考最後の関門である社長面接では、いかに志望度の高さをアピールできるかが鍵になります。一次・二次面接と同様に逆質問の時間は設けられているものの、より内容を深掘りした質問内容を準備する必要があります。

軸がぶれず、明確な意図を持って逆質問ができるよう、事前の綿密な企業研究が不可欠です。。経営方針や事業内容など、企業への理解が深まるほど、逆質問の具体性が増し、より高度な仮説を伴う逆質問なども可能になるため、高い評価につながります。

また、社長という役職に応じた逆質問を心がけることが大切です。社長にしか答えられない逆質問をすることで、企業への強い興味や深い理解が伝わり、好印象につながります。

逆質問に対する社長からの回答を通じて、今後の自分に糧となるものを得ようとする積極的な姿勢も重要です。解説した対策のポイントや質問例などを参考に、相手が社長でも的確な質問を投げかけられるよう、自分の中に逆質問のストックを蓄えておきましょう。

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