【内定式の内容・流れ】内定式の前に必ず押さえるべきポイント

入社までの重要なステップである、内定式。内定式に初めて参加する人は、内定式がどんな催しものなのか気になりますよね。

内定式に参加するのに何を持って行けばいいのか、どんな服装で参加するのが適切なのか不安になっている人もいるでしょう。

この記事では、内定式とはどんな内容なのか、準備するもの、服装について解説します。
記事を読んで、内定式に対する不安を解消させましょう。

そもそも内定式とは?

まずは、内定式とは何なのかについて解説します。

企業からの内定を正式に通知するための式典

内定式とは、企業が内々定を出した学生を集めて、正式に内定を通知するための式典です。

内定と内々定は混同してしまいがちですが、企業から「採用通知書」を受け取り、企業に「入社承諾書」を提出することで初めて正式な内定となります。書面を取り交わさず、口頭やメールで内定と伝えられたとしても、それは「内々定」を指すので注意しましょう。

多くの企業では、内定式で採用通知書を授与します。授与式に加えて、社長や役員からのあいさつ、先輩社員との交流、内定者研修など、企業によって内定式の内容は様々です。

内定式が他の内定者と初めて顔を合わせる場となるケースも多く、積極的に参加者と交流を図って他の内定者や社員と親睦を深めると良いでしょう。

企業によっては事前に採用通知書が郵送される場合もあるので、採用担当からの連絡はしっかりと確認しておいてください。

企業が内定式を開催する目的

全ての企業が内定式を開催している訳ではありません。
では、内定式を開催する企業の目的とはなんでしょうか。

企業をより知ってもらうため

企業は内定式を通して、内定者に企業理解を深めてもらおうと考えています。

社長や役員のあいさつでは、企業理念や経営方針について企業のトップから直接話を聞くことができ、企業の魅力や強みが再確認できます。

さらに、説明会やセミナーでは聞けないようなリアルな企業情報が聞ける、先輩社員との親睦会もスケジュールに含まれる企業もあります。

日々の業務や私生活に関する質問など、全体の質疑応答では聞きづらかった素朴な疑問も、気兼ねなく尋ねられる雰囲気です。就活時には遠慮して聞けなかったような突っ込んだ質問も、失礼にあたらない範囲で聞いてみても良いでしょう。

内定を実感してもらい辞退を減らすため

内定式という正式な式典を開き、内定者に内定の実感を持ってもらい、入社へのモチベーションを高めて内定辞退を減らすことも目的の1つです。

人によっては、内定から入社までの期間が長くなります。数ヶ月間企業との関わりがないと、どうしても不安になってしまうものです。入社への不安や企業への不信感から内定辞退を考え出す就活生もいます。

内定辞退者を出さないために、社長や役員が同席する盛大な内定式というイベントを開き、新入社員として迎え入れる準備をしていると示し、就活生に安心感を与えるのです。

就活が終わって気が抜けている内定者に、社会人になるという自覚を持ってもらい、気を引き締めてもらいたいという点も内定式開催の目的です。

内定者同士で一体感を持ち入社への不安を無くすため

入社前に内定者同士で顔を合わせることで一体感を持ってもらい、入社への不安をなくしてもらうという、内定フォローの一環としての側面も内定式にはあります。

実際に顔を合わせてコミュニケーションを取ってもらい、心強い仲間がいると実感できるだけでなく、不安や疑問を共有できる仲間の存在は、社会人という経験のない生活を向かえるにあたり大きな助けです。

また、同期や先輩社員との人間関係に不安を感じる内定者も多いなかで、同期の性格や人柄をあらかじめ知っておけるのは入社への安心に繋がります。

さらに、お互いに連絡を取り合って情報交換をしたり、モチベーションを高め合ったりと、内定者同士でフォローし合える関係を作ってもらえれば、企業にとっても願ったりかなったりです。

内定式の開催時期

10月1日に開催する企業が多い

内定式は基本的に10月1日に開催する企業が多いです。

これは、日本経済団体連合会が定めた「採用選考に関する指針」、いわゆる就活ルールで正式な内定日は卒業・修了年度の10月1日以降と決められていることに起因します。そして、内定辞退を防ぐためにも早めの開催が好ましいため、解禁日の10月1日に開催するのが一般的です。

ただし、採用日程は企業によって様々で、11月以降の開催となる場合もあります。採用の遅れなどで日程がずれ込み、例年通りの開催時期から外れる可能性もあるので注意が必要です。

2022年卒までは現行の就活ルールですが、2023年卒以降の就活ルールは経団連に代わり政府主導での策定が決定しています。政府の動き次第では就活ルールが変更される可能性もあるので、就活スケジュールに関する情報はチェックしておきましょう。

内定式の主な流れ

ここからは、内定式当日の流れについて紹介します。
企業によって多少内容は変わることもあらかじめ把握してください。

内定書の授与

内定式のメインとなるのが、内定書の授与です。一人ずつ手渡しされる企業もあれば、代表のみが受け取る企業もあります。

手渡しで受け取る場合は、他の内定者や役員の前に出て受け取ることになりますので、身だしなみやマナーをしっかりとチェックしておきましょう。

そして、内定式ではすでに社会人としての姿勢も試されています。メモ等を準備してしっかりと聞くようにしましょう。

その他では、内定者の自己紹介、入社までの案内等の事務手続き、先輩社員や役員との懇親会が行われることが多いです。
自己紹介用の挨拶や事務手続き用の書類や筆記用具など、あらかじめ準備が必要なものがある場合もあります。
事前に人事に確認したり、Webでチェックしたりして、内定式では失敗がないように準備しておきましょう。

役員挨拶

社長を始めとして企業の経営を左右する役員からの挨拶も多くの企業の内定式でおこなわれます。

内定者自己紹介

内定者一人一人による自己紹介も内定式でおこなわれるイベントのひとつです。
自己紹介があなたの第一印象になるわけですから、できるだけしっかりとこなしたいものです。

内定式での自己紹介は、内定式の出席者にアピールできる場でもあります。
無難に終わらせるのも良いですが、印象に残るような挨拶ができると理想的です。
「はじめまして、私は〇〇と申します。
〇〇大学の〇〇学部出身です。学生時代にはフットサルサークルに所属していました。

社会人になってもフットサルは続けていこうと思っています。サッカーを見るのも好きなので、サッカー好きな方は声をかけてくださると嬉しいです。

入社後は大学で専攻していた化学の知識を活かし、全く新しいオンリーワンな化学素材を開発したいと考えています。

1日でも早く仕事を覚えて活躍できるよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。」

最初に名前や学校名を言った後に、学生時代に打ち込んできたことや趣味、特技などに触れると良いでしょう。

人柄や趣味嗜好が伝わるような内容を盛り込むことで、魅力的な内容になります。
内定式後に懇親会がある場合は、その時に話題にしたいことを盛り込んでも良いでしょう。

自己紹介のスピーチは、時間指定がない限りは30秒程度の長さがおすすめです。
内定者全員が1人ずつ自己紹介をする場合が多いので、長すぎず簡潔にまとめるようにしましょう。

入社に関する事務案内

内定式では、入社に向けての事務案内もあるケースが多いです。
例えば、制服のある企業の場合、会社側は入社日までに制服を用意しておかなくてはいけません。
「〇月〇日~〇日までの間に採寸に来社してください」といったアナウンスがある企業もあります。

その他、入社式の日に持ってきてほしい書類の案内や入社までに読んでおいてほしい書籍などをアナウンスする企業もあります。

先輩社員や同期との懇親会

内定式のなかで、内定者も先輩社員も楽しみにしている人が多い内容が懇親会です。飲食をしながら先輩社員や同期と顔を合わせることで、親睦を深めやすくなります。

内定式の形態として、リモートで開催する企業も増えており、リモートで飲食をしながらコミュニケーションを図れるように懇親会を実施する企業も多いです。

企業の内定式の例を紹介

企業によっては、内定式でユニークなイベントや取り組みをするところもあります。
業界別に紹介していきます。
例1
【IT・メディア】
日本電気株式会社 (NEC)は、2017年から内定式をオンライン方式で開催しています。
人事担当者が内定者にインターネット経由で説明会を開き、質問がある場合はチャット形式で受け付けるという形式です。

学生の負担を軽減する目的で、オンライン方式を取る企業も増えつつあります。
さらには、富士通や全日本空輸など、内定式自体を開催しない企業も増えてきています。

例2
【食品】
アサヒビール株式会社では、内定式後にグループワークを実施。
内定者が考える「アサヒビールの魅力」について、グループ内でまとめてプレゼンをおこなうようです。

例3
【インテリア】
ニトリホールディングスの内定式では、20年卒の内定者が会社の未来についてプレゼンテーションをしました。
事前に課題を提示し、選考を通過した5人が新商品の提案等を発表したようです。

例4
【製薬】
武田薬品工業は、2019年10月1日に開催した内定式で仮想現実(VR)を用いた体験イベントを開催。患者のために何ができるかを考えてもらうことを目的に、内定者が認知症患者として介助される体験を実施しました。

例5
【金融】
東京海上日動火災保険株式会社は、2019年10月1日に開催した内定式で「学生の個性を尊重したい」と自由な髪形での参加を促しました。

あなたの就活力はどのくらい?

就職に成功するためには、まず自分の就活力を知っておく必要があります。就活力とは、就活で必要な準備や企業側が重視しているポイントに対して、どれだけ備えているかをはかる指標です。

ぜひ、「就活力診断」で今の自分の就活力を診断してみましょう。無料でダウンロードできるので、今の実力を踏まえた上で必要な対策をしてみてはいかがでしょうか。

内定式前に準備しておくべきこと

内定式を迎えるにあたり、当日までに準備しておいたほうがいいことを紹介します。

当日の服装

基本的にはスーツでの参加を推奨します。
内定式用にスーツを新調しても良いですが、就活中に使用していたものをそのまま着用すれば問題ありません。

私服での参加を求められた場合は、フォーマルな場にふさわしい服装がおすすめです。

髪型は清潔感のあるスタイリングを意識しましょう。
企業によっては清潔感の視点から、派手すぎる髪色をNGにしている職種もあるので、出来る限り地毛に近い色が無難です。

内定式の身だしなみに関しては、就活中と同じような意識を持つと基本的には問題ないでしょう。

採用担当者の名前の確認と企業研究の振り返り

就活でお世話になった採用担当者やリクルーターの名前忘れや間違いで失礼にならないように、名前を再確認しておくようにしましょう。採用担当者に聞いておきたい質問は、忘れないようにまとめておくのもおすすめです。

内定をもらってから内定式まで数か月の期間があくため、就活中の企業研究を忘れてしまっている学生も多いはずです。そのため、内定式前に企業研究の振り返りもしておきましょう。

基礎的な企業情報を抑えておけば、社長や役員の話に対する理解度も深まります。

これから入社して働く企業について詳しく知っておくことは、社会人として当然のマナーとみなされます。内定式で先輩社員や役員と接する時に企業研究不足が露呈してしまうと、印象が悪くなってしまう可能性もあるので注意してください。

オンライン開催の場合はネット環境も必要

上記でも述べているように、内定式をオンラインで開催する企業も増えてきています。
新型コロナウィルスの影響だけでなく、遠方の就活生を考慮して、引き続きオンラインで開催する企業もあると予想されます。

そのため、内定式がオンラインで開催される可能性がある場合、オンライン用のデバイスやネット環境を整えておくようにしましょう。

ネット回線によっては時間帯や接続先によって不安定になる場合もあります。内定式当日にトラブルが発生しないように、事前に確認しておくようにしてください。モバイル回線でも基本的に大丈夫ですが、安定性を考えると固定回線および有線LANの使用がおすすめです。

もし自宅のネット環境に不安がある場合は、ネットが安定して静かな別の場所を借りるようにしましょう。最近ではオンライン用の就活ブースを設置する大学も増えてきているので、困った時は大学のキャリアセンターに相談してみてください。

内定式後に内定を辞退してもいい?

内定式に参加して企業の雰囲気を知ったり、社員と話したりして自分の考えていた感じと違うと思う人もいるでしょう。また、新たにやりたいことが見つかったりすることもありますよね。

内定式に参加したあとでも内定辞退は可能なのでしょうか?

内定式後の内定辞退は法的には可能

内定者は法的にはいつもでも内定辞退を申し入れることができ、申し入れ日から2週間後に労働契約が解約されます。

しかし、企業側に大きな迷惑がかかることを忘れてはいけません。
現在の就活ルールでは、内々定が出てから内定式まで1か月以上の余裕がある場合が大半です。内定を辞退する場合は、遅くとも内定式前までには申し入れるようにしましょう。

もちろん早ければ早いに越したことはありませんので、辞退を決断した時点ですぐに連絡をするのがベストです。

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内定式は10月1日に開催する企業が多く入社意識を高めることが目的

社会人となる自覚を持ち、入社に向けてモチベーションを高めてもらうことを目的におこなわれる内定式。10月1日に開催する企業が多いのは、日本経済団体連合会が定めた「採用選考に関する指針」に則っているためでしたが、2022卒以降は経団連に代わり政府主導となるので、スケジュールに変更がある可能性も頭に入れておきましょう。

内定式は、内定辞退者をなるべく出したくない企業側は手厚く催します。これから一緒に働く仲間と知り合いモチベーションが上がる人もいる一方、内定式の時点でも企業への入社を迷っている人もいるでしょう。内定式の雰囲気や先輩社員と話してみて、入社への判断ができる機会でもあります。

内定式を単なるイベントと捉えずに、自分のモチベーションに合わせて、せっかくの機会を有効活用しましょう。

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