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自信を持って面接が得意だと言える人は少ないのではないでしょうか。
初対面の人との会話を苦手としている人はもちろんですが、面接は緊張する場面なので100%の力を発揮できるとは限りません。普段話すことが苦手では無い人も、面接の練習は必須です。
この記事では、内定獲得のためには避けては通れない面接選考の練習方法を紹介します。
面接は練習をしてから臨むべき
内定を勝ち取るためには、面接による選考は避けて通れません。
面接は自分の人となりを面接官に伝える機会です。
自分を知ってもらうには、どんな人で、どんな考え方をする人間なのかを説明する必要があります。
また、面接への備えを見せると、志望度の高さを伝えられます。
反対に、面接の準備をせずに臨んだ結果、志望動機や自己PRが上手く伝えられなかったとなれば、志望度が伝わらずに、面接選考で見送りとなる可能性が高いです。
質問はある程度決まっているため練習すれば落ち着いて回答できる
業界や企業によって、多少の違いはあれども就活における質問事項はどこの企業でも似通っています。
そのため、質問に応じて企業ごとに回答を準備しておくと、質問は答えやすくなります。
質問ごとに回答の準備ができていると、実際の面接で質問されても落ち着いて受け答えができます。
自信がつくことで緊張しにくくなる
面接に限らず、初めての場では緊張するのが人間であり、自信がないと緊張しやすくなります。
面接でなるべく緊張しないようにするには、やはり回答内容や、声に出しての練習が必要です。
回答を準備するだけでなく声に出しての練習が必要
面接対策の準備としては、ただ質問に対する回答を準備するだけでは十分ではありません。実際の受け答えを想定して、声に出しての練習もしておきましょう。
面接時の入退室の流れや回答などを頭に入れてさえおけば大丈夫、と考えている人もいるでしょう。しかし、それは大きな間違いです。
どんなに脳内でのシミュレーションが完璧でも、実際に思う通りに口や体が動くとは限りません。面接の本番を想定して姿勢を正し、声に出して受け答えの練習をしておきましょう。
暗記することが目的になってはNG
面接の質問に対する答えを用意するのは大変です。簡単な自己紹介、志望動機、自己PR、長所に短所、学生時代に打ち込んだこと、それぞれの具体的なエピソードと、頭に入れておく情報は膨大なものになるでしょう。
しかし、これらすべてを丸暗記しようとする必要はありません。暗記を目的にしてしまうと、面接でも思い出すことに集中し、目の前の面接官とのコミュニケーションがなくなり機械的になってしまいます。
面接の練習箇所
回答:質問に対して的確に答える
面接における1つめの練習箇所は、的確に答える力です。
「面接官の質問に的確に答える」のは簡単そうに見えますが、これができていない就活生は多くいます。
「的確に答える」とは、①面接官の意図を考え、②「結論→理由や説明」の順で述べることです。
たとえば「学生時代に頑張ったことはなんですか?」という定番の質問にも、以下のような意図があります。
- どのような過程で成果を出すのかが知りたい
- 人柄や価値観が知りたい
- 論理的に話せるかを計りたい
内容:企業への入社意欲が伝わる具体性のある内容か
面接における2つめの練習箇所は、回答の内容です。
どれだけ面接官の意図が読めて話し方が流暢でも、回答そのものに具体性が無くては入社意欲は伝わりません。
回答に具体性を持たせられるかは、企業研究を通してどれだけその企業の事業内容を理解でき、自分の考えとマッチさせられるかが肝心です。
面接では複数の質問をされますが、企業研究を入念にした就活生とそうでない就活生では、回答に大きく差が出ます。
たとえばメガバンクの面接で、「3年後には何をしたい?」と質問されたとします。
メガバンクでは最初の5年は営業と言われることも多く、この質問に対して「3年後には本部に回って、商品開発に携わってみたいです」と回答してしまうと、企業のキャリアアップの仕方を理解しておらず企業研究の足りなさが面接官に伝わってしまうのです。
このように、1つ1つの回答に具体性を持たせるには企業をよく知ることが大切です。自分の回答に自信が持てない場合は、再度企業研究をおこないましょう。
表情:口角を上げ無表情にならないようにする
面接における3つめの練習箇所は、表情です。
面接とは企業に自分の良さをアピールする場所なので、表情も体もこわばったままでは自分の良さを出し切れません。そのため、口角を上げて無表情にならないように意識する必要があります。
しかし実際には緊張のせいで、意識してもなかなか笑顔になれない、無表情になってしまうという就活生は多くいます。
無表情が治らない場合には、ジェスチャーも利用しましょう。無表情でカチカチに座っているだけでは、喜怒哀楽が掴めませんが、身振り手振りをつけると気持ちの抑揚を表現できます。
目線:面接官の目を見る
面接における4つめの練習箇所は、目線です。もちろん、見るべきところは面接官の目ですが、人の目を見ながら話すのは、慣れていないと難しいものです。
相手の目を見ながら話すと、「自分が見られている」という実感がより湧いて、緊張の原因となるためです。
一方で面接官は就活生の目を見て話す行為は日常なので、就活生と目が合わないまま面接が進むと、自信が無いと思われてしまう場合があります。
もし人の目を見ながら話すことに抵抗がある場合には、人の目を見ながら話を聞くことを生活の中で心がけてみましょう。
聞く側であれば話す側より緊張も少なくて済むので、人の目を見るトレーニングになります。
どうしても相手の目を見ると緊張してしまう人は、相手のネクタイの結び目を見て話すようにしてください。
声量:はっきりと相手に伝わるようにする
面接における5つめの練習箇所は、はっきりと相手に伝わるような声量です。
どれだけ優秀な回答を用意していても、内容が相手に伝わらなければ意味がありません。
また、人は自信がある内容は大きな声で話せますが、反対に自信がないものは声が小さくなりがちです。
小さい声で話してしまうと、自信がないとも思われますし、人によっては話しに偽りがあるために自信がなく声が小さいとも思われかねません。
どれだけ練習しても声量がどうしても小さいままだという場合には、回答の中身を見直してみましょう。
面接で回答の練習をしておくべき質問
就活の面接は、どこの企業でも似たような内容について質問されます。
そのため、質問をおさえたうえで、企業ごとに回答を用意して伝える練習をしておきましょう。
よくある質問は次の通りです。
- 自己紹介をしてください。
- 自己PRをしてください。
- 志望動機を教えてください。
- 将来のビジョンを教えてください。
- 学生時代に打ち込んだことはどんなことですか?
- 弊社を志望した理由を教えてください。
- 自分の長所を挙げてください。
もちろん、同じ質問があるとは限りませんし、それ以外の質問をされる場合もあります。
しかし、オーソドックスな質問には答えられるようにしておきましょう。
面接の練習をする方法
声を出す練習といっても、どんな方法があるのかと思いがちですが、最近では様々な面接の練習法があります。
学校の就職課
大学等の就職課では、面接の練習をしてくれるところもあります。大学内の就職課を訪ねてみましょう。
学校の就職課の人たちは、例年の就活生を見ているため、特に新卒の学生の面接での問題点や気を付けるべきポイントなどを熟知しています。
大学によっては、就職課が開く面接講座や模擬面接会などもあります。
まず面接練習の場の第一歩として、大学の就職課は気軽に利用しやすいので、ぜひ活用しましょう。
エージェントサービス
エージェントサービスは、就活生が無料で利用できる就職支援サービスです。登録時の面談以外にも、電話もしくは対面式の模擬面接をしてくれるサービスを提供しているところがほとんどです。
エージェントごとにサービス内容が違うので、無料で模擬面接をしてくれるサービスのあるところに登録するとよいでしょう。
エージェントは、企業が求める人材や、面接官が就活生に対して評価するポイントなどを熟知している存在です。
面接が不安な人は、エージェントにフィードバックを貰うことで、充実した面接練習となります。
新卒者に合わせた就活対策の一環として、模擬面接以外にも電話またはチャットで相談に乗ってくれるなど、不安の就活の時期を乗り切るサポートをしてもらえます。
企業ごとの傾向に合わせた対策をしてくれるなど、面接以外の場面でもトータルサポートをしてもらうことができるエージェントサービスは、ぜひとも利用したいサービスの一つです。
公共職業安定所
ハローワークでは、新卒の求職登録をしている人向けに、模擬面接をしてくれます。事前予約が必要ですが、就活のプロがしてくれる模擬面接も、積極的に利用したいサービスです。
色々なプロフィールの就活を応援しているハローワークは、独自のノウハウがあります。
また、エージェント同様にハローワークの職員も実際に企業の採用担当者の重視するポイントを把握しており、一定の企業に特化した面接も可能で、安心感があるのが魅力です。
OB・OG
OB・OGは採用担当者とは違いますが、実際に社会人としての経験があります。
社会人はやはり学生目線とは違いますし、志望先のOBOGであれば、面接選考経験者です。
面接の雰囲気を教えてくれるのはもちろん、企業とマッチ度の高い人柄や考え方をアドバイスしてくれるでしょう。
面接の練習以外にも、どんな雰囲気のなか面接が進められていくのかや、面接するのはどんな人物かなども聞けます。
面接官のタイプを知っていると、緊張が少し和らぐ人もいるでしょう。
面接を先に受けた友達
就職エージェントや公共職業安定所に通うのはハードルが高いと感じる人は、まずは面接経験者の友人を練習相手にお願いしてみましょう。
気恥ずかしいかもしれませんが、実際に企業の人との面接を受けた人からのフィードバックは貴重です。遠慮せずに意見を言ってもらえるように頼んでみましょう。
面接官のようなプロのフィードバックをもらえなくても、気の置けない友達だからこそできるアドバイスもあるはずです。
就活イベント
面接の練習に、就活イベントの参加もおすすめです。様々な会場で、就活生に向けた面接の練習や集団面接のための対策セミナー、面接力養成講座など、様々な面接に備えたイベントが開催されています。
参加費がかかるイベントも一部ありますが、ほとんどのセミナーは就活生は無料で参加できます。
面接の練習講座では、面接の心構えから基本的なマナー全般を学んだり、面接官がどんな点に着目しているのかなど、採用者側の考えや視点が学べます。
他校の学生達との交流や、模擬面接を経験することにより、本番の面接にかなり近い状況での面接練習が可能です。
一人でも面接の練習は可能
面接練習というと、就職支援課やセミナーなどでプロに見てもらったり、家族や友人に見てもらったりしてフィードバックをしてもらうイメージをもつ人も多いのではないでしょうか。しかし、それだと「評価が悪かったら恥ずかしい」「身内や友人には恥ずかしくて頼みづらい」と感じる人もいるでしょう。
面接の練習は、必ずしも第三者に見てもらわなければならないわけではありません。もちろん、他者からの客観的な意見は非常に参考になりますが、自分一人でも練習は可能です。
スマホの録画機能を活用する
大抵のスマホにはカメラが付いており、動画を録画できるので、この録画機能を活用すれば、自分一人でも面接の練習ができます。
動画でなら自分を客観的に見ることができるため、意外な欠点や癖に気づけます。猫背気味になっている、「えっと」などの口癖が多い、視線が下がっている、ごそごそ動いて落ち着きがない、早口で聞き取りづらいなど、客観的に見ると意外に気になることは多いものです。
せっかく身近にスマホという便利なものがあるのですから、最大限に活用して就活を乗り切りましょう。
面接の練習をするにあたっての準備
模擬面接やスマホでの録音よりも前にすべき準備があります。
面接の練習をするために準備すべきポイントは、大きく分けて3つです。
設問に対して回答を用意しておく
1つめは設問に対しての回答の用意です。
企業ごとの傾向を調べたり、一般的な質問を想定して回答を用意するなどといったことは、面接のロールプレイングでは欠かせません。
同じ設問にも、企業や業界によって答えは違ってくるはずです。企業研究をしたうえで、志望企業に合わせた回答を用意できるようにすることが大切です。
掘り下げる質問への回答をするためには、入念な自己分析をしたうえで、自分の行動や発言を具体的に伝えられるようにしましょう。
面接マナーの把握
面接は、話す内容以外にも、身だしなみや態度・マナー等も評価対象です。
回答が充実していても、清潔感がない、挨拶がしっかりとできない、態度が大きい、ぼそぼそと話す、相手の目を見ないなどはマイナス印象です。
挨拶をしっかりすることや、回答をだらだらと長くしないといった基本的なマナーから、姿勢や表情、声の大きさなどのマナーについても、しっかり準備しておきましょう。
YouTubeの模擬面接を見てイメージを付ける
YouTubeなどに投稿されている模擬面接の様子を見て、大まかなイメージを付けておきましょう。ただ流し見をするだけでなく、自分ならその質問に対してどう答えるか、反対に自分が面接官になったつもりで見るなどして学びましょう。
就活のYouTube動画にも複数ありますが、企業の人事を経験したことのある人(例:さも / samo log.)が作成しているものや、就活の先輩が経験を基(例:いだちゃんねる【京大生の日常】)に作成しているもの、企業の採用を良く知るキャリアパークエージェントのような人材会社が作成しているものなどいろんな視点から面接のやり方を学べます。
友達に依頼する場合は質問を用意しておく
面接の練習を友達に依頼する場合、面接官役として質問してもらいたいことをあらかじめ用意しておきましょう。
全文の質問でもよいですが、聞いてほしい質問内容を箇条書きにしておいて、どういう聞き方をされるかわからないというのでもよいでしょう。
その際は、できるだけ、ロールプレイング方式で、友達にも面接官役になりきってもらい、本番同様の面接を受けるつもりで練習すると効果的です。
本番同様に、ドアを開けて入るところからなど、当日をイメージするようにするとより臨場感が増します。
可能であれば、その模擬面接を動画撮影し、模擬面接が終わってから見直すことにより、自分の受け答えを客観的に見れます。
もちろん、実施後は面接官役の友達にフィードバックをもらい参考にしましょう。
面接の練習は必須!暗記でOKではなく声に出すことが大事
就活において、面接は避けては通れない関門です。
脳内だけでのシミュレーションや、答える内容を暗記することだけに全力を費やすだけでは練習とは言えません。面接本番を見据えて、声に出して練習をしましょう。
面接の練習をするときは、誰かにその様子を見てもらってフィードバックをしてもらったり、様子を録画して自分でチェックをしたりしてください。
面接官の目線で面接の様子を見てみると、喋る速度や話し方、姿勢や表情など、気になる点は多々あるはずです。自分の面接の様子を客観的に評価し、気になる点や良くない点を改善していくことで、より効果的な面接練習になるでしょう。