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最終面接まで進むと「内定を出したら、就活をやめてくれますか」と入社の意思確認をされることがあります。
内定をもらうためには、「やめます」と言いたいところですが、後で断る時にやりずらそう…と思い悩んでいませんか。
そこで、最終面接の意思確認に対してどう答えるのが正解かを、徹底的に解説していきます。
最終面接の意思確認とは
企業は内定辞退を避けるために、必ず入社してくれる学生に内定を出したいと考えています。
あなたは内定後に必ず入社してくれる学生か、それを確認することを「意思確認」と呼んでいます。
企業によっては最終面接において意思確認だけをして、それまでの面接のように「大学時代に頑張ったことは?」「自己PRをしてください」などど問われることがない場合があります。
しかし、必ずしも、「最終面接=意思確認の場」であるとは限りません。
意思確認はあまりせず、それまでの面接通り選考の意味合いが強い企業もあります。
最終面接でされる意思確認の例
最終面接でされる入社の意思確認は、以下のような形で聞かれます。以下のような質問をされたら「あ、意思確認だ」と思ってください。
- 内定を出したら、他社の内定をお断りして、弊社に決めていただけますか?
- 内定を出したら、就活をやめ、当社への就職を決めていただけますか?
このような形で、応募者の入社意思を確認します。これらの質問にはどう答えればよいのでしょうか?
最終面接でされる意思確認の回答例文
こういった質問に対し、答え方は様々にありますが基本的には面接官の質問に同調する回答で問題ありません。
仮に第一志望群ではない企業だとしても、内定後に入社するかは学生の自由であり法的な問題はありませんので、堂々と回答しましょう。
①「はい。貴社が第一志望ですので、内定を頂けたら喜んでお受けいたします。」
②「貴社に内定を頂けるなんて、そんなに嬉しいことはありません。頂けたら就職活動を終えます。」
この例文では、どちらにおいてもシンプルな回答でいいですね。
特に①においては「第一志望」とは言いつつも「就職活動を終える」とまでは言及していません。
できるだけ嘘をつきたくないという学生は、志望度の強さを表現して「お受けいたします」と言いつつ、就職活動を終えるかについては言及しないという手段もあります。
本番前に面接力を診断してみよう
面接では、身だしなみ、自己PR、志望動機…様々な評価項目があります。どれか一つに大きな抜けがあると、内定を取るのが一気に大変になります。
思わぬ失敗を防ぐため、志望企業の本番の前に一度、「面接力診断」やっておきましょう。
面接力診断なら、24の簡単な質問に答えていくだけで、あなたの面接力のチェックができます。自己分析、企業理解…主要な分野におけるあなたの実力がレーダーチャートでわかります。
面接力診断で自分の足りないスキルを把握し、対策をしておくことで、万全の状態で本番に臨みましょう。
最終面接の意思確認にはどう答えるべきか
第一志望の企業からの意思確認であれば、一切のためらいなく「貴社が第一志望なので~」と言えますよね。
しかし、下記のような場合は回答に困ってしまう学生も多いのではないでしょうか。
- その企業が第一志望でない場合
- 第一志望ではあるが、就活を終える気は無い場合
- 入社するかをすぐに決定できないとき
嘘はつきたくないという気持ちは当然にあるでしょう。
しかし、就職活動において企業と学生の間には圧倒的な権力差があります。
内定を獲得するには「嘘も方便」を意識しないと内定が一つも得られないという結果になりかねないのが現実です。
内定が欲しいなら、YES以外はあり得ない
まず、結論から言えばYESと答える。つまり、「はい、他社の内定をお断りして、御社に決めます」と答えるべきです。
なぜか。人事としては、絶対に内定を蹴られたくないからです。採用計画も狂いますし、後で役員に「あの学生は内定を辞退しました。申し訳ありません」と説明しなければならない。これは避けたい。だから、「本当に入社する気がある人」だけに内定を出したいと思っています。
もし、内定が欲しいのならば、「御社が第一志望ですので、御社に内定をいただければ、そこで就職活動を終えたいと思います」とハキハキとした声で答えるべきです。
すぐにYESと言えなければ採用を見送られる場合も
もし、ここで言い淀んでしまえば、それだけで内定が見送られてしまう可能性もあります。実務経験のない学生同士の実力の差なんてほとんどありません。だから、この問いに言いよどむと「入社意思は弱いようだ。別の学生に内定を出そう」とあなたの採用を見送られるリスクがあります。
最終面接で入社承諾をした後に内定辞退をしても良いのか?
最終面接の意思確認で「はい、御社が第一志望ですので、御社に決めます」と言った後に、内定辞退をしてもいいのか?心配ですよね。
結論から言えば、何の問題もありません。
法律的には何の問題もない
まず、最終面接の意思確認で入社意志を表明した後で、内定辞退をしても、何の問題もありません。なぜか。内定契約は「4月1日をスタートとして労働を始める契約。しかし、双方(企業と学生)がキャンセル権を持つ契約」だからです。
学生側は契約をキャンセルする権利を有していますから、最終面接で入社意思を表明した後で内定辞退をしても何の問題もありません。
法律的な解説は、この記事で詳しくしています。
ただし誠実にお詫びをしておこう
法律的には問題なくても、最終面接で入社意思を表明した後の内定辞退は、相手に多大な迷惑をかけるもの。丁寧にお詫びをしないと、採用担当があなたの大学キャリアセンターに苦情・抗議をし、トラブルに発展する可能性があります。
だから、丁寧にお詫びをしておきましょう。失礼のない内定辞退のしかたについては、こちらを参照してください。
内定辞退メールの回答例文
◯◯株式会社 人事部
採用担当 ◯◯さま
大変お世話になっております。
◯◯大学△△学部の山田花子です。
この度は、内定のご連絡を頂き、誠にありがとうございました。
このような名誉を頂いた中で誠に恐縮ではありますが、一身上の都合により貴社の内定を辞退させていただきたく、ご連絡を差し上げました。
今まで選考を通して皆様と多くのお話をさせていただき、私の糧となったものは数知れません。その中で頂いたありがたい内定に対し、このような結果となってしまったことに深くお詫びを申し上げます。
末筆ながら、貴社の益々の発展をお祈り申し上げます。
◯◯大学△△学部
山田花子
この例文の良いポイントは、内定辞退の理由を「一身上の都合」という一言で終わらせ、その直後に「今まで選考を通して~」と感謝の気持ちを述べている点です。
就活生の中には内定を辞退する理由を長々と書き連ねる方がいますが、そのようにする必要はありません。
なぜなら理由がなんであれ、就活生に内定を辞退されたら企業はそれを引き留めるような行為をしてはいけないからです。
採用担当者への感謝の気持ちを伝えたいのであれば、内定辞退の理由を述べるよりも、この例文のように感謝の言葉を述べたほうが企業からの印象は良くなります。
中には、その場で断りの連絡を入れさせられる場合も
ただ、中には、最終面接で「はい、御社に決めます」と言うと、その場で、「では、この場で、他社の内定を辞退してください」と、他に内定が出ている会社に断りの連絡を入れさせられる場合があります。このタイプの企業は、「みんなの就職活動日記」で評判を調べれば、事前にチェックできます。事前に調べておき、意思確認をされたら、どう回答するかを決めておきましょう。
最終面接は対策をして臨もう
最終面接だからと言って、気を抜いてはいけません。
最終面接では意思確認だけをする企業もあれば、意思確認に重きを置かず、それまでの選考通りに様々な質問をしてくる企業もあります。
仮に友人や先輩から「あの企業の最終面接は意思確認だけだったよ」と情報が入った場合でも、面接官によっては意思確認以外にも、「自己PRをしてください」「なぜうちに入社したいんですか?」と様々な質問をされる場合もあります。
数々の選考をくぐりぬけてたどり着いた最終面接ですから、絶対に内定を勝ち取りたいものです。
そのためにも意思確認の対策を含めて、他の質問に対する対策も万全にして最終面接に臨むようにしましょう。