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ゼミ・学業・研究を自己PRでアピールする学生は多いもの。学生の本分は学業ですから、ゼミや研究への取り組みの自己PRは企業から高く評価されます。
ただ、学業への取り組みをアピールする学生は非常にたくさんいるため、ただアピールするだけでは、多くの学生の自己PRの中に埋もれてしまいます。
では、どうすれば人事の心に響き自己PRを創ることができるのでしょうか。わかりやすい例文をもとに、大事なポイントを徹底的に解説します。
なぜ企業は自己PRを求めるのか?
企業にとって自己PRは、学歴などからはわからない学生の魅力を知るための重要なものです。しかし「何をどんなふうにPRしたらいいかわからない」と悩んでいる学生もたくさんいます。
企業は面接で自己紹介をしてほしいわけではなく、入社後にどのように活躍してくれそうかイメージし、自社とのマッチングを確かめています。つまり、その企業での仕事とまったく関係のないことをPRしてもそれができず、無意味となってしまうのです。
まずは、自社とのマッチングを図るために自己PRで企業が知りたいポイントを2つ解説します。
どんな強みをもっているのか知りたい
自己PRは「自分」という商品を売り込む場です。せっかくの商品を相手に気に入ってもらえるかどうかは、その見せ方がカギを握ります。
たとえば、カメラの性能を重視して携帯電話を探しているとして、お店にただ並んでいる商品を見ていてもなかなかピンと来ないものです。そこで店員さんに「これは画質がすごくいいです」と、実際にその携帯電話で撮った写真を見せてもらったら、購入後に活躍することが想像できて欲しくなりますよね。
同じように、企業は代金(給料)を支払って商品(社員)を購入(採用)していると考えれば、企業が求める人物像に合致した強みをアピールする必要性を理解できるのではないでしょうか。
企業も採用にはそれなりの費用をかけています。だからこそ、「どんな強みを持っていて、どう成果を出せるか」を売り込んで、企業に利益をもたらすだろうと認めてもらうことが重要なのです。
エピソードから人柄を知りたい
企業が知りたいことは、エピソードの内容ではなくあなたの人柄です。つまり、エピソードの中の人物がどんなにすごい学業を修めたのかという成果ではなく、どんな困難にぶつかり、どんなふうに解決したのか、その経験から何を学んだのか、などが知りたいのです。
たとえば「テニスの県大会で優勝しました」とアピールしても、そこに辿り着いた背景が見えないのでテニスがうまいことしかわかりません。そこに「試合に負けたことが悔しくて毎日1時間の朝練を続けた結果、県大会優勝を果たしました」というエピソードが加われば、「負けず嫌いで、目標に向かって頑張れる」という人柄が伝わります。
自己PRには自分の魅力を最大限にアピールできるエピソードを選び、それが業務にどう役立つのかまで説明できるようにしましょう。
自己PR(ゼミ・学業)の例文
これから自己PR文作成のポイントを解説していきます。まずは、自己PR(ゼミ・学業)の例文を見てみましょう。細かいポイントを解説する前に、例文を読んで完成形のイメージを掴んでください。例文を読めば、自己PRのポイントが自然に理解できるはずです。
自己PR(ゼミ・学業)の例文
私は「縁の下の力持ち」型リーダーです。周りのメンバーが力を発揮できるように働きかけ、チームの力を最大化することができます。
この力を発揮したのが、ゼミ長として大学対抗の模擬裁判でチームを勝利に導いた経験です。ある経済事件を題材に、●●大学と対抗で模擬裁判をすることになりました。
ところが、メンバーはアルバイトや就活の準備で忙しく、準備のために時間がなかなか取れない状況でした。そこで、状況を改善するため3つのことに取り組みました。
- 1.それぞれの担当範囲を細かく限定して、「何をして欲しいか」を明確に伝え、準備の負担を減らす
- 2.集まりに参加できないメンバーのために、オンライン通話を使い、進捗・フィードバックをおこなう
- 3.全ての議論過程を私が議事録にし、オンラインで共有。議事録を見れば、必要な知識・論点がすぐに理解できるようにした
このような取り組みの結果、少ない時間でも必要な準備・知識の習得をすることができ、相手の大学に模擬裁判で勝利することができました。
チームのパフォーマンス向上には、リーダーが「メンバーが最大限に力を発揮するにはどうするか?」を常に考える必要があると思っています。貴社においても、パートナー企業がその力を発揮できるよう働きかけ、プロジェクトに貢献したいです。
これを真似ればOK!自己PRの型
紹介した例文は、以下の自己PRの「型」にしたがって制作されています。型は自己PRを作るうえでの「前提」にあたるので、この型に当てはめて書きましょう。
ビジネスの場では「結論から話す」というのは基本ですが、最初に結論を伝えることでその後の話がどこに向かうのかわかり、面接官が理解しやすくなります。
- 何について話すのか(概要)
- どのような問題があって(課題)
- 解決のために何をしたか(行動)
- それによって何が起きたか(結果)
の順で話すことで、課題解決のためにどのような行動が取れる人物なのかをアピールしましょう。
そしてこれらすべては、最後に伝える「その企業でどう活躍できるか(貢献)」に説得力を持たせるためのものです。この型を押さえるだけで、誰でも説得力のある自己PRが書けるようになります。
自己PRが書けない時は、自己PR作成ツールを活用しよう
自己PRの内容が薄いと、志望企業に採用されません。選考を突破するには、自己PRを作り込む必要があります。
そこで活用したいのが、自己PR作成ツールの「自己PRジェネレーター」です。
このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで理想的な流れの自己PRが完成します。
無料でダウンロードできるので、ぜひ活用して採用される自己PRを完成させましょう。
ゼミ・学業への取り組み方を通じて自分を語る
学業・ゼミ経験を使って魅力的な自己PRをするには「ゼミ・研究の実績を語るのではなく、ゼミ・学業への取り組みを材料にして、自分の良さを伝える」必要があります。
たとえば、
- A…私は「縁の下の力持ち」型リーダーです。周りのメンバーが力を発揮できるように働きかけ、チームの力を最大化することができます。この力を発揮したのが、ゼミ長として大学対抗の模擬裁判でチームを勝利に導いた経験です。
- B…学生時代には、ゼミ長として、大学対抗の模擬裁判戦でチームを優勝に導きました
Bは「単にゼミの実績アピール」になってしまっています。これでは評価されません。だから、Aのように「ゼミの経験を通じて、自分はどんな人間なのか?」をアピールするようにしてください。
ゼミ・学業はあくまで素材です。その取組みを通じて「自分はどんな人間なのか?どんな長所があるのか?」を説明しましょう。
何をモチベーションに頑張れるのか
学生時代に頑張ったことは、学業以外にもあったかもしれません。しかし、あえて「学業・ゼミ」といったことについて説明するからには、学業そのものの内容ではなく、他の事例では説明できないような自分の良さについてアピールする必要があります。
なぜその分野を専門としたのか、どうしてそのゼミを選択したのか、何をモチベーションとして頑張ってこれたのか、など、自らの人となりをアピールできるエピソードを選び、「こんな学生とだったら、仕事をしてみたい」と思ってもらえるような、「やる気のあるところ」を見せましょう。
学業での成功を導いた、今までのあなたのモチベーションを上手に説明できれば、「向上心があるな」、「チャレンジ精神があるな」と思ってもらえ、ポジティブな印象に受け取ってもらえます。
動き出した動機など
受け身で授業を受けたり、ゼミに参加したりするだけでは成績は良くとも、魅力的な人物とは思ってもらえにくくなります。そこで、学生時代に自ら率先して取り組んできたことがあれば、その動機やノウハウを自己PRの際に披露しましょう。
どうしてその取り組みをしようと思ったのか、活動を始めた動機などが具体的に述べられれば、印象に残る自己PRとなり、興味を持ってもらえるでしょう。
指示待ちの受け身な学生よりも、自ら動きだせる学生は、自主性のある魅力的な人物として評価されます。行動力があり、問題解決能力もあり、チャレンジ精神も旺盛なだけでなく、周りと共に仕事のできる協調性や共感力といった面でもアピールすることができれば、印象は更にアップします。
ゼミ・学業にどんな風に取り組んだのか?を具体的に説明しよう!
ある経済事件を題材に、●●大学と対抗で模擬裁判をすることになりました。ところが、メンバーはアルバイトや就活の準備で忙しく、準備のために時間がなかなか取れない状況でした。そこで、
1.それぞれの担当範囲を細かく限定して、「何をして欲しいか」を明確に伝え、準備の負担を減らす
2.集まりに参加できないメンバーのために、オンライン通話を使い、進捗・フィードバックを行う
3.全ての議論過程を私が議事録にし、オンラインで共有。議事録を見れば、必要な知識・論点がすぐに理解できるようにした
大事なのは「人柄」「今後の可能性」だと既に述べました。「人柄」「今後の可能性」をアピールするには、「学業にどう取り組んだのか?努力・工夫のプロセスをできるだけ具体的に説明する」ようにしましょう。
「ゼミ・学業で結果を出すためにおこなった努力・工夫」には、あなたの人柄や長所があらわれます。たとえば、例文なら、「チームのためなら、面倒な役割を担うことも苦にならない」「状況を最適化するため、様々なアイデアを考えられる」という人柄・長所が見えてきますよね。
このように「学業への取り組み方」を具体的に伝えることで、自分の良さが上手く伝わる自己PRをつくることができます。「必死に努力した」「様々な工夫をした」のような抽象的な表現を使わずに、できるだけ具体的な言葉で「どんな工夫・努力をしたのか」を説明してください。
仕事への活かし方に触れよう
チームのパフォーマンス向上には、リーダーが「メンバーが最大限に力を発揮するにはどうするか?」を常に考える必要があると思っています。貴社においても、パートナー企業がその力を発揮できるよう働きかけ、プロジェクトに貢献したいです。
企業が一番知りたいのは「この就活生は、採用したら自社の役に立ってくれるだろうか?」ということです。この想いに応えるには、ただ長所をアピールするだけでは足りません。
「その長所を活かして、会社にどう貢献したいか」を説明してください。「長所が会社でどう役立つか」を説明することで、人事が「あなたの入社後の活躍」をイメージしやすくなります。コツとしては、
- 学業への取り組みを通じて学んだ「あなたなりのノウハウ」
- 企業において、自分の長所はどんな形で活かせるのか?
この2点に触れましょう。「企業にどう役立てられるか?」を伝えておくと、人事は「その就活生がどう会社の役に立つのか」をイメージしやすくなります。
企業研究をしっかりして会社に合った回答を
企業は入社後にどう活躍してくれるのかを知りたくて自己PRを聞いているので、自分の強みだからとなんでもアピールすればいいわけではありません。
「失敗を恐れず挑戦する」という人材を求めているベンチャー企業には積極的に取り組んだ経験、正確さが求められる職種ならミスが起きないように工夫した経験というように、企業や仕事内容に合わせたエピソードでアピールする必要があります。
実際に自分の強みが発揮される場面を具体的にイメージして自己PRに盛り込むことで、面接官にも自分が入社後活躍している姿を想像してもらいやすくなります。イメージが湧かないのであれば理解が浅い証拠なので、さらに企業研究を深めましょう。
自己分析と企業研究をしっかりとおこない、自分が持つ強みの中で企業に求められていることは何なのかを理解して自己PRを準備することが大切です。
ゼミを自己PRするときの注意点
ゼミや学業は、学生にとって身近で扱いやすいエピソードの1つですが、それゆえ面接官にとっては「聞き飽きたテーマ」になる危険性もあります。
しかし、だからこそ注意すべきポイントをしっかり理解することで、周りの学生と差をつけやすいテーマとも言えるでしょう。
面接官は1日に何人もの学生を面接しているので、そこで話に飽きられてしまったらその後どんなにいい話をしても、面接官に響かなくなってしまうのが最悪のケースです。そんな事態を避けるために、押さえておくべきポイントを解説します。
「ゼミ」「学業」そのものの紹介にならないようにする
まず、ゼミ・学業を自己PRする時に注意するべきポイントは「ゼミや学業そのものの紹介にならないように」ということです。
リクルートの調査「就職白書」によれば、企業が採用にあたり重視している項目は1位「人柄(94.5%が重視)」2位「企業への熱意(80.7%が重視)」3位「今後の可能性(68.7%が重視)」です。
一方で、「大学で身につけた専門性(23.8%)」「所属ゼミ・研究室(6.7%)」になっています。上位の項目と比べれば、ほとんど重視されていないことがわかると思います。
つまり、企業は「何を専門としていたのか」「どんなゼミに所属していたか」という話を聞きたいわけではないのです。
伝えるべきは「自分自身が何を得たのか」「入社後にどう活かせるか」であって、ゼミや学業での経験はそれを説明するためのエピソードでしかないと理解しておきましょう。
専門的になりすぎないようにする
ゼミ・学業への取り組み方を説明するときは、「専門的になりすぎないように」注意してください。
学んでいることが仕事に直結する場合を除き、面接官はその分野に精通していないことがほとんどなので、専門用語を並べて説明しても理解されません。相手に伝わらなければアピールにならずに意味がないどころか、話に飽きられてしまう可能性もあります。
わかりやすい言葉で、あなたの学業・ゼミへの取り組みを説明してください。特に、エントリーシートの自己PRでは「中学生が見てもわかるように」書きましょう。面接では補足説明ができますが、書類では補足説明ができません。「少しやり過ぎなくらい」簡潔な説明を心がけましょう。
肩書き自慢にならないようにする
自己PRで使いやすいエピソードの一つが、「キャプテン」「部長」「バイトリーダー」「ゼミ長」といった肩書きに関することです。それを使うこと自体は問題ないのですが、肩書きを自慢するだけの自己PRにならないように注意してください。
「長」という肩書きそのものに企業は興味はありません。名誉なことに違いはありませんが、就活の場ではその肩書きに相応しい人物であること、肩書きに見合う行動や努力ができることを伝えられて初めて力を発揮するのです。
「なぜその立場に選ばれたのか」という客観的な視点や、「その立場で何をしたか」という実績を交えて説得力のある話にしましょう。
エピソードは主体性があるものにする
部活やゼミなど、チームで動くエピソードを話す際に注意すべきなのが、「自分は何をしたのか」という主体性がある内容にすることです。
たとえば「ゼミの研究で〇〇という成果を出しました」とアピールしても、ゼミ全体のPRであって自分自身の話ではありません。また、「人に言われたことをやった」という印象を持たれると、周りに流されて行動しているだけの受け身な人だと判断されてしまいます。
自分で考えて動くことができる人は成長が速いので、「自ら行動した」ことをアピールしましょう。
成果をあげるためにゼミの中でどのような役割を担っていたのか、何を考えてどう行動に移したのか、という「自分」が主語になるエピソードを必ず入れてください。企業というチームに入ったときにどのような動きができるのかを、面接官にイメージさせることが重要です。
自己分析ツールを活用して、あなたの本当の強みを発見しよう
説得力のある自己PRを作るには、自己分析を通じて、「あなた自身の強み」を深く理解する必要があります。ただ、自己分析をやるのも結構大変です。
そんな時は、自己分析ツール「My analytics」を活用してみましょう。
My analyticsなら、36の質問に答えるだけで、あなたの強み・弱み→それに基づく適職をサクッと診断できます。
My analyticsを活用して、あなたの本当の強みを発見し、面接官を唸らせる自己PRを完成させましょう。
【強み別5選】ゼミを自己PRでアピールする例文
ここまでゼミの自己PRの作り方について解説してきましたが、ここからは実際の例文を5つ紹介します。
「結論→概要→課題→行動→結果→貢献」という構成についてはすでに解説しましたが、どの例文もこの構成になっていますので、自己PR作成の際の参考にしてください。
今回はゼミを題材にしていますが、PRの中では何を専攻しているかという具体的な説明は省略していることもポイントです。企業が求めているのは人柄や能力に関するエピソードなので、それを簡潔に伝えるようにしましょう。
フットワークの軽さ
私の強みはフットワークの軽さです。ゼミのイベント運営でその力を発揮することができました。
私のゼミでは地域活性化の取り組みをおこなっているのですが、イベントを企画するミーティングが行き詰まってしまったことがあります。そこで私は地域の方の意見を取り入れることを提案し、さっそく近くの商店街へ向かってお店の方々に話を聞きました。学生視点では気付けない意見をたくさんいただき、地域の方と一丸になってイベントを成功させることができました。
入社後はこのフットワークの軽さを活かして、お客様からご相談があればすぐに飛んでいって対応できる営業を目指します。
「フットワークの軽さ」は「行動力」とも言い換えることができ、スピーディーな対応が求められる営業職やベンチャー企業などで特に好まれます。
例文では思いついたことをすぐに行動に移せるフットワークの軽さに加えて、「地域の意見を取り入れることを提案」できる発想力や積極性などもアピールすることができ、より高評価につながるでしょう。
リーダーシップ
私はリーダーシップがあると自負しています。それが活かされたのが、ゼミで出店した学園祭の模擬店です。
私の大学では学園祭で各ゼミが模擬店を出すのですが、一部のメンバーはアルバイトや課題が忙しく消極的でした。そこで、まずはメンバー間の結束を強めようと、ゼミ前後の雑談などでコミュニケーションをとるようにしたところ、徐々に模擬店に興味を持ち協力してくれるようになりました。その結果、メンバー全員で協力して模擬店を成功させることができました。
御社に入社後も、どうしたらチームワークを高めることができるかを考え、円滑に仕事が進むよう動いていきたいと思っています。
「リーダーシップ」という強みで起きがちなのが、「なんでも自分でやる」ことがリーダーシップだという誤解です。一人でこなせる量には限界があるので、上の立場に立つ人ほど自分でやるのではなくうまく人を動かす能力が必要になります。
この例文の場合は模擬店準備を全部一人で抱えることはせずに、他の人を巻き込めているという点がポイントです。
チームの意見をまとめる力
私の強みは、チームの意見をまとめる力です。その力が発揮されているのが、ゼミでのミーティングの場です。
課題を進める中でゼミ内の考えが2つに割れてなかなかまとまらないという状況で、私はそれぞれの意見を聞き、いい部分を組み合わせた折衷案を提案しました。その結果、どちらの理解も得ることができて、ゼミのメンバー全員が一体となって課題に取り組むことができました。
入社後もこの力を活かしてチームメンバーの意見をしっかり聞き、全員が納得して気持ちよく仕事ができるような調整役を担っていきたいです。
「聞き上手」からワンランクアップしたPR内容です。ただ「人の話を聞きました」では自分の意見がなく人任せな印象を与えかねないので、「折衷案を提案した」という点が重要です。
その反面、全員が好き勝手言っても仕事は成り立たないので、意見をうまくまとめることができる人は重宝されます。
継続力
私は、最後まで諦めずに続ける継続力があります。その力はゼミの研究で活かされました。
私は研究のために毎日実験をおこなっていたのですが、なかなか思うような結果を得ることができませんでした。周りのゼミ生は、実験がうまくいかない場合は結果が得られた範囲で発表をまとめたりテーマを変更したりする中で、私は最初に決めたテーマで諦めずに取り組み続けました。その結果、半年間毎日実験を続け、無事データをそろえて研究をまとめることができました。
この強みを活かして、御社でもお客様に満足していただけるよう諦めずに問題解決に取り組んでいきます。
「継続力」という強みの場合は、「何をどれくらい続けたか」という点がポイントになります。「続けた」といっても、その期間が1週間なのか1年なのかで話は大きく変わってきます。
ここでは「半年間毎日」という期間を示しているように、具体的な数値として表すようにしましょう。
人の気持ちを汲み取る力
私は常に周囲に目を向け、人の気持ちを汲み取る力があります。
ゼミの活動で毎回ミーティングの機会があるのですが、自ら発言することが苦手なメンバーがいます。話がまとまりかけていたときに、何か言いたそうな様子が気になったので声をかけたところ、新しいアイディアが出てきて再度活気のある話し合いができ、感謝の言葉ももらいました。
御社に入社後も、お客様の表情や話し方から気持ちを敏感に察知し、本当のニーズを引き出せるコンサルタントとして活躍していきます。
人の気持ちを汲み取れているかどうかは、相手からの反応があって初めてわかります。この例文では「感謝の言葉をもらった」ということから、相手の気持ちを正しく察知できていると判断できるでしょう。
こちらは理解しているつもりでも実際に相手は全然違うことを考えているということもあるので、一人よがりなエピソードにならないように注意が必要です。
ゼミの経験で将来の活躍をイメージさせる自己PRを作ろう
自己PRで重要なのは、「その企業が求める能力」を、「入社後の働く姿がイメージできるように具体的に伝える」ということです。
学業は学生にとっての仕事に当たります。自己PRにゼミのエピソードを取り入れることで、「やらなければいけないこと」である仕事への向き合い方や今後の活躍をイメージしてもらいやすくなるでしょう。
せっかくのゼミで努力した経験や長所・強みをうまく伝えることができないと、内定にはつながらずに宝の持ち腐れです。この記事で解説したポイントを押さえて、最大限に魅力が伝わる自己PRを作ってみてください。