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サークル活動や学生団体の活動を自己PRする学生は多いもの。しかし、サークル活動をアピールする学生は非常に多いので、何の戦略もなくサークル活動を自己PRしていると、多くの学生の中に埋もれてしまいます。
では、どうすればサークル活動経験を魅力的に自己PRできるのでしょうか?大事なポイントを、わかりやすい例文と共に詳しく解説いたします!
自己PRとはなんのため?
面接の定番である自己PR。そもそも自己PRとは、いったい何のためにするのでしょうか?
自己PRは、企業が学生の人となりを知るために、提出書類からではうかがい知れない情報を得るための貴重な機会です。
そのため、履歴書やエントリーシートですでに企業がわかっていることをまた繰り返すのでは意味がありません。
自己PRは短い時間なので、いかに短時間で効率的に自分の良さをアピールするかを考えて準備しておかなければなりません。時間内に、履歴書や志望動機書に書ききれなかった自分のスキルや長所が企業に伝えられなければ、意味がないからです。
そのため、話す内容はもとより、面接の際の態度やコミュニケーションスキルもしっかり見られていると理解し、対策を立てる必要があります。
自分を売り込む
自己PRは「自分」という商品を売り込む場だと思ってください。同じ商品でも、パッケージが違うと、その価値も全く違って見えるというのはご存知でしょう。
同じ話の内容でも、暗い様子でボソボソとうつむき加減で話すのと、自信を持ってしっかり相手と目線を合わせてにこやかにハキハキと話すのでは全く受ける印象が違います。面接の際は、椅子の背もたれは使わずに背筋をしっかりと伸ばし、手は膝に置き、まっすぐ前を見て大きな声で話しましょう。
話す際はかならず、結論から始めましょう。上述のフレームワークの通りにロジカルに話せれば、説得力のある話し方となり、好印象をあたえることができるでしょう。
面接はスピーチではありません。
コミュニケーション能力とロジカルな思考をアピールしつつ、自分の長所について語り、しっかりと自分を売り込みましょう。
自己PR(サークル・学生団体)の例文
まず、細かいポイントの解説をする前に、例文をチェックしましょう。完成形の例文を見れば、直感的にわかりやすい自己PRの書き方がマスターできると思います。
自己PR(サークル・学生団体)の例文
私の強みは、責任感をもって、与えられた役割をこなすために全力を尽くすことです。この強みを発揮したのが、フリーペーパーの広告営業チームを率い、300万円の売上を達成した経験です。
所属するサークルではフリーペーパーを作成しており、私は広告営業チームのリーダーでした。最初は思うように成約ができず、当初の100万円という目標は達成不可能に見えました。
しかし、私は自分の役割を全うしたいという想いがあり、諦めずに問題点を洗い出し、改善策を考えていきました。具体的には、
- 1.商材の魅力ではなく、顧客へのメリットに焦点をあててセールスをする
- 2.成果をあげているメンバーの営業方法をマニュアル化し、他のメンバーでも実践できるようにした
- 3.何度もロールプレイングを行い、個々のメンバーのスキル向上に務めた
これらの施策の結果、メンバー全員のパフォーマンスがあがり、目標の3倍である300万円の売上を達成することができました。貴社においても与えられた役割以上の努力をし、売上に貢献していきたいです。
自己PRの型を押さえれば、良い自己PRが書ける!
上記の自己PRは、以下の自己PRの「型」にしたがって制作されています。以下の型に従って、自己PRを構成するだけで、わかりやすい自己PRが簡単に書けるようになります。
自己PRが書けない時は、自己PR作成ツールを活用してみよう
これまで例文つきで、サークル経験の自己PRを作成する方法を解説してきました。ただ、例文のような自己PR一人で書き上げる自信がないという方も多いはず。
そんな時は、「自己PR作成ツール」を活用してみましょう。
自己PR作成ツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで、説得力のある自己PRが完成します。
自己PR作成ツールを活用して、人事を唸らせる志望動機を完成させましょう。
1.要注意!企業は「サークル経験」自体には全く興味が無い
まず、サークル活動を自己PRする学生に注意して欲しい点があります。それは「企業はサークル活動自体にはほとんど興味がない」ということです。
リクルートの調査「就職白書」によれば、企業が採用にあたり重視している項目は1位「人柄(90%が重視)」2位「企業への熱意(78%が重視)」3位「今後の可能性(70%が重視)」となっています。一方で、所属クラブ・サークル活動を重視している企業は11%に過ぎません。
このデータからもわかるように、「企業はサークル活動自体には興味が無い」のです。だから、「サークル活動でこんなに凄いことをしました!」とアピールしても、企業に響かないアピールになってしまうのです。企業に響く自己PRをするには「人柄」「今後の可能性」を上手く伝える自己PRでなければなりません。
では、どうすればいいのか?
エピソードにこだわりすぎない
前述したとおり、企業はあなたがどんなサークル活動をしていたか自体には興味がありません。
そのため「そんなすごいエピソードは何もない・・・」と心配しなくても大丈夫。企業はエピソードの内容よりも、その際にあなたの取った行動や学んだこと、挫折の経験などを知ることにより、あなたがどんな人物かを知りたいのです。
特別な数字があげられなくても、サークル活動をして行くうえで周りに貢献したことや苦労したことなど、あなたの性格が垣間見られるエピソードを挙げましょう。
向上心や協調性などから打たれ強さなどまで、自分の長所をアピールしつつ、社会人として業務でいかに活かすことができるのかにつなげられれば好印象となります。
2.サークルの実績を語らない!サークルを通じて自分を伝える
では、どうすればサークル活動を魅力的な自己PRにする事ができるのでしょうか?それは「サークル活動をアピールするのではなく、サークル活動を通じて自分をアピールする」ことです。たとえば、
- A…私の強みは、責任感をもって、与えられた役割をこなすために全力を尽くすことです。この強みを発揮したのが、フリーペーパーの広告営業チームを率い、300万円の売上を達成した経験です。
- B…リーペーパーの広告営業チームを率い、300万円の売上を達成した経験があります。
Aのように語るということです。Bはサークル活動の実績をアピールしているのに対して、Aは「サークル活動」を素材として、自分の長所・人柄を説明しています。
企業が知りたいのは、あなたの人柄です。だから、サークル活動のアピールではなく、あなたのアピールをしましょう。つまり「私の長所はxxxです。その長所を発揮した事例として、サークル活動のxxxがあります」と自己PRするのですね。サークル活動を素材として、自分の良さ・人柄をアピールしてください。
ただの自慢話にならないようにする
採用担当者は「サークル活動であれもしました、これもしました」という自慢話が、聞きたいのではありません。
また、所属サークル自体のすごさが知りたいわけでもありません。
企業が知りたいことは、志望者が「サークル活動を通じていったい何を学んだのか」、「どういう問題に対処してきたのか」、「仕事で活かせるような経験をしたのか」、であって、今までどんなサークルでいかにすごい活動をしてきたかという自慢話ではないのです。
面接は企業と志望者の、いわばお見合いのような場です。
サークル活動の自慢話ではなく、あくまでも「サークル活動をツールとして、自分を知ってもらうのだ」という気持ちで、企業の求めている人物像にマッチするかどうかを考えながら、自己PRするようにしましょう。
何をモチベーションとしてきたか
そもそも、サークル活動を始めたきっかけとは何だったのでしょうか。辞めたいと思ったことはなかったでしょうか?
なぜ思いとどまったのか、引き留めるものはなんだったのか、どうしてそこまで頑張れたのか、目標は何だったのか、サークル活動を続けるためのモチベーションとなったものがあったのなら、それを掘り下げてみましょう。
あなたの性格が見えてきます。もしも仕事でも活かせそうなら、是非そのモチベーションについてアピールしてみましょう。
サークル活動で頑張れる人は、きっと仕事でも頑張れると評価されるでしょう。
3.具体的な行動・努力のプロセスを語る
最初は思うように成約ができず、当初の100万円という目標は達成不可能に見えました。しかし、私は自分の役割を全うしたいという想いがあり、諦めずに問題点を洗い出し、改善策を考えていきました。具体的には、
- 1.商材の魅力ではなく、顧客へのメリットに焦点をあててセールスをする
- 2.成果をあげているメンバーの営業方法をマニュアル化し、他のメンバーでも実践できるようにした
- 3.何度もロールプレイングを行い、個々のメンバーのスキル向上に務めた
大事なのは「サークル活動を説明するのではなく、サークル活動を通じて自分の人柄・長所を説明する」ことだ、と既に申し上げました。あなた自身の良さを採用担当に効果的にアピールするには、「サークル活動のために、あなたが努力・行動したプロセス」をできるだけ具体的に伝えることです。
行動・努力のプロセスを詳しく説明すれば、そこからあなたの人柄・長所が伝わります。たとえば、例文なら「結果を出すために、周りに積極的に働きかけていく真摯な姿勢」が伝わるでしょう。
このように「結果を出すために、具体的にどんな努力をしたのか?」を詳しく伝えれば、あなたの人柄・長所が伝わる自己PRになります。「結果を出すためにどんな努力をしたのか?」は必ず伝えてください。
どんな問題がありどんな風に打開したのか
サークル活動をしていくうえで、何か問題が起きた場合、あなたはどのように対処してきたのでしょうか?打開策を見つけ、乗り超えたのなら、「問題解決能力」がアピールできます。
一人で解決策を見つけられなくても、仲間と力を合わせて問題解決ができたのなら、「協調性」や「計画性」をアピールすることもできます。
サークル活動は、あくまでもあなたの長所を知ってもらうためのツールです。大切なのは、何をしたのかではなく、何を学び、どう対処したのかです。業務上で必要な資質と結び付けて、しっかりアピールしましょう。
よくある駄目な自己PR表現
- 最高の合宿にするために、皆で腹をわって一晩中話し合った結果、全員が合意できるプランができました
- 〜をするために、全員で必死に努力した結果〜
特に、上の「合宿運営のために一生懸命話し合った」自己PRはよく見かけます。しかし、運営の議論のために話し合うのは当たり前。それだけではアピールになりません。ほとんど何も言っていないのに等しい自己PRです。
「話し合い」で言うなら、企業が知りたいのは「どんな対立があり、あなたはそれを解決するためにどんな取り組みをしたのか?」になります。あなたの行動が浮かび上がってくるように、具体的に伝えなければなりません。
下の例文のように「必死に努力し〜」という表現もよく見かけます。人事が知りたいのは「努力の中身」です。「必死に努力」からは何も伝わりません。
4.仕事への活かし方にも触れておこう
貴社においても与えられた役割以上の努力をし、売上に貢献していきたいです。
先ほど引用したリクルートの調査で「今後の可能性」が非常に重視されていることがわかったと思います。今後の可能性をアピールするには、ただ「私はこんな長所があります」とアピールするだけではだめです。
「私の長所は会社でこんな風に活かせます」と、あなたの長所が仕事でどう役立てられるのか?を説明しましょう。そうすれば、ただ能力をアピールするよりも「今後の可能性」を感じられるアピールになります。
5.その自己PR、サークルのPRになっていないか?
サークル活動や学生団体の自己PRでよく見るのが「それはあなたのPRではなく、サークル活動のPRでは?」と感じてしまう自己PRです。たとえば、
このように「サークルでどんな凄いことをやってきたか」をアピールしてしまうのです。しかし、企業が採用するのは、サークルではなく「あなた」です。団体のアピールをしても意味がありません。
だから、団体のアピールをするのではなく、あなたがサークルでどんな役割を担っていたか?その役割を全うするためにどんな取り組み・工夫をしたのか?を語ってください。
何度も言うように、企業はサークル活動には興味がありません。「あなたがどんな人なのか(人柄)」に関心があるのです。サークル活動のアピールではなく、サークル活動の中で、あなたが何を考え、どう行動したか?を自己PRしてください。
余計な情報が多くないか?
話したいことがたくさんあるかもしれませんが、面接の時間は限られています。枝葉のことよりも、最も伝えたいことを伝えないと、何の印象も残らないPRとなってしまうリスクがあります。概要のみを説明して終わってしまっては、当然評価はされません。
また、サークル活動に関する自己PRでありがちなのが、自己PRでなく、サークルのPRをしてしまうことです。企業はあなたのサークルではなく、あなたに興味があるのです。
くれぐれもアピールポイントを間違えず、伝えたい情報をしっかりアピールできるように準備しましょう。
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