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就活生には「責任感」を自己PRする学生が多いものです。責任を持って何かをやり遂げるのは、仕事において必須の資質です。だから、責任感をアピールするのは悪くない。
しかし、「責任感」をアピールする学生が非常に多いので、何の戦略もなく「責任感があります」とアピールしても、多くの就活生の中で埋もれてしまいます。
では、どうすれば、採用担当の印象に残る「責任感」の自己PRがつくれるのでしょうか?大事なポイントをわかりやすい例文をもとに、徹底的に解説いたします!
責任感の自己PR例文
まず、細かいポイントの解説をする前に、責任感の自己PR例文を見ていきましょう。例文を見れば、直感的に評価される「責任感」の自己PRのつくりかたがマスターできると思います。責任感の自己PR例文
例文
私の強みは、『やり抜く力』です。責任感をもって、与えられた役割をこなすために全力を尽くすことです。Point 「責任感」というワードは使う就活生が多すぎて埋もれてしまう。自分の「責任感」をうまく表現できるキャッチフレーズに変換して「責任感」をアピールしよう
この強みを発揮したのが、フリーペーパーの広告営業チームを率い、300万円の売上を達成した経験です。
Point ただ、「真面目にやった」だけではアピールとして弱い。役割+αの行動をして成果を出した経験をアピールするのがベスト
所属するサークルではフリーペーパーを作成しており、私は広告営業チームのリーダーでした。最初は思うように成約ができず、当初の100万円という目標は達成不可能に見えました。しかし、私は自分の役割を全うしたいという想いがあり、諦めずに問題点を洗い出し、改善策を考えていきました。
Point どういう思いで物事に取り組んだのか?動機の部分も説明すると、責任感のある人柄が伝わりやすい
具体的には、
- 1.商材の魅力ではなく、顧客へのメリットに焦点をあててセールスをする
- 2.成果をあげているメンバーの営業方法をマニュアル化し、他のメンバーでも実践できるようにした
- 3.何度もロールプレイングを行い、個々のメンバーのスキル向上に務めた
Point 具体的にどんな風に真面目に取り組んだのか?を説明すると、あなたの責任感がより効果的に伝わる
これらの施策の結果、メンバー全員のパフォーマンスがあがり、目標の3倍である300万円の売上を達成することができました。貴社においても与えられた役割以上の努力をし、売上に貢献していきたいです。
Point 最後に企業の仕事で自分の長所をどう活かすかに触れて、アピールを終えよう
押さえておきたい!自己PRの型
上の例文は、以下の型に従って作成されています。この型に従って自己PRを構成するだけで、誰でもわかりやすい「責任感」の自己PRがつくれるようになるでしょう。
自己PRが書けない時は、自己PR作成ツールを活用してみよう
これまで例文つきで、「責任感」の自己PRを作成する方法を解説してきましたが、ここまでの自己PRを書き上げる自信がないという方も多いはず。
そんな時は、「自己PR作成ツール」を活用してみましょう。
自己PR作成ツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで、説得力のある自己PRが完成します。
自己PR作成ツールを活用して、人事を唸らせる志望動機を完成させましょう。
1.「責任感」では弱い!印象に残るキャッチフレーズを探そう
- ☓…私には責任感があります
- ◯…私には「やり抜く力」があります
「責任感」をアピールする学生は非常に多く、Googleのデータによると「責任感 自己PR」で検索している学生は月4000人近くいます。わざわざ検索しない人の方が大半でしょうから、実際にかなり多くの学生が「責任感」を自己PRしているはずです。
すると、「責任感があります」と始めただけで「あぁ、また、それね」と凡庸な印象を与えてしまうのです。だから、「責任感」という言葉は使わずに、あなたの長所を表現できる的確なフレーズを探してください。
文章ではなく端的にフレーズで
「責任感」を自己PRしたい場合は、文章ではなく端的にフレーズで伝えましょう。なぜなら、端的なフレーズで伝えた方が、印象に残りやすいからです。逆に長々とした文章で応えてしまうと、印象が残りづらいです。
たとえば「私は仕事などにおいて、最後まで責任感を持ってやりきることができます」という回答。
言いたいことは伝わりますが、面接官の印象には残りません。
長々と解説するよりも「私が自己PRしたいのは”責任感”です」と端的に説明しましょう。
フレーズがシンプルであればあるほど、「あの学生は、責任感がウリなんだな」と認識してもらいやすくなり、面接官の印象に残りやすくなります。
面接の質疑応答全体に言えることですが、できるだけ端的な表現で伝えることが好ましいです。
責任感を言い換えたフレーズ例
例文
「やり抜く力があります」責任感という言葉ではなく「やり抜く」という言葉に言い換えるだけで、面接官からの印象は大きく変化します。
例文
「使命感が強いです」単に「責任感」と表現するよりも、ワンランク高い熱意の強さを伝えることができるでしょう。
ただし「責任感」という言葉と比較すると、わずかにニュアンスがずれてくるところには注意が必要です。したがって後に続く自己PR文章も調整する必要があります。
例文
「自分のやるべきことに対する責任を持つ」責任というものが何であるか理解していることを、面接官に伝えることができます。
2.ただ「仕事を頑張りました」はNG!
当たり前のことをやり遂げるのは「責任感」ではない
よく学生の「責任感」の自己PRに、以下のようなものがあります。私は責任感があります。この責任感を発揮したのが個別指導塾講師のアルバイトの経験です。私が担当した生徒の成績は非常に悪く、指導に苦労しました。しかし「やるからには成績をあげる」という想いから、彼の立場にたって親身に指導し〜
私は責任感があります。この責任感を発揮したのが居酒屋のアルバイトの経験です。最初は、業務を上手く覚えられず、先輩社員に指導されることばかりでした。しかし「やるからにはしっかりやりたい」という想いから、毎日必死に努力し〜
これは「責任感がある」といえるような内容ではありません。なぜか?当たり前のことをただやっているだけだからです。塾講師のアルバイトで生徒の面倒を見るのは当たり前です。「業務内容をしっかりこなす」のは、当たり前のことであり、アピールできることではありません。「求められていること+α」をするのが責任感
企業が評価する「責任感」とは「求められていることに、更に+αの上乗せをして、役割を全うした経験」です。ただ、業務内容をこなすのではなく、その中で「自分ができることは何か?」を考え、求められている以上のことをする…それが企業の求める「責任感」です。たとえば、先ほどあげた「塾講師」のPRなら「休日をつかって、生徒のためにオリジナルの問題集を制作した。生徒の通う中学校の過去問を分析して、模擬テストを制作した」等の行動があれば「企業の評価する責任感」のレベルに達しているといえます。
「求められていること+α」をした経験をアピールしてください。
「求められていること+α」のαの例
例文
「私は二回生から三回生の間、ボランティア活動に従事していました。活動にも慣れてきたころ、10人単位のチームをマネジメントする「ユニットリーダー」となりました。
10人がきちんと活動しているかマネジメントするのは前提とした上で、チームワークが取りやすいように定期ミーティングを開くようにしました。」
マネジメントするという部分が、「求められていること」です。
最低限マネジメントをきちんとこなした上で、「チームワークが取れるように定期ミーティングを開く」という部分が「+α」となっています。
責任を全うするため、取った能動的行動について言及することが重要なポイントです。
3.「責任感を持って具体的に何をやり遂げたのか?」を伝える
例文
しかし、私は自分の役割を全うしたいという想いがあり、諦めずに問題点を洗い出し、改善策を考えていきました。具体的には、- 1.商材の魅力ではなく、顧客へのメリットに焦点をあててセールスをする
- 2.成果をあげているメンバーの営業方法をマニュアル化し、他のメンバーでも実践できるようにした
- 3.何度もロールプレイングを行い、個々のメンバーのスキル向上に務めた
「具体的に課題にどうやって取り組んだのか?」を詳しく話すと、あなたの責任感がどんなものなのか?人事に伝わりやすくなります。たとえば、例文からは「課題を達成するために、様々な観点から改善策を考えぬく」就活生の姿勢が伝わりますよね。
このように「結果を出すためにどんな努力をしたのか?」を説明すると、あなたの良さが伝わる自己PRになります。
ただ、「責任感を持って必死に頑張りました」と言うだけでは、何も伝わりません。具体的にどんな努力をしたのか?を伝えてはじめて、あなたの責任感を面接官にアピールできます。
やり遂げた際のBefore Aftarを述べる
例文
「私がユニットリーダーになるまでは、スタッフ間のチームワークがしっかり取れていませんでした。チームワークが悪い原因は、ボランティア活動を非効率的にしていたためです。
しかし定期ミーティングにより、適宜、進捗状況を共有する体制を整えることができました。
例えば電話で定期的に「〇〇はもうすぐ終了する、手伝う場所はある?」などとメンバー間で連絡を取り合うようにしたのです。
したがってやることがないスタッフがいなくなり、よりコミュニケーションを密にした効率的な活動を進められるようになりました。」
例ではミーティングにより、チームワークが向上し、スタッフを有効活用できるというAfterを創出しています。
Beforeと比べてAfterで、具体的に何が変わったのか伝えることを重視しましょう。
4.「なぜ責任感を発揮できたのか?」動機が大事
例文
しかし、私は自分の役割を全うしたいという想いがあり、諦めずに問題点を洗い出し、改善策を考えていきました。たおてば、例文からは、「自分の役割をまっとうするため、諦めず、改善策を考えぬく」姿勢が伝わりますよね。このように「なぜ責任感を発揮して、頑張ろうと思ったのか?」という動機を掘り下げると、あなたの良さを伝える材料が増えます。
「なぜ頑張ったのか?」動機を説明してください。
なにがきっかけなのか
例文
「私が責任感を発揮できた理由は、チームが持つ能力を最大限に引き出したいと考えたからです。スタッフ同士でチームワークを取ることができれば、チームはより大きな成果を挙げられると思いました。
たとえば「お年寄りに対するボランティア」であれば、よりお年寄りの満足を高めることができます。
したがって責任感を発揮できたきっかけは、チームの能力を最大限に引き出したいと思ったからです。」
感情的な動機よりも、具体的な成果にフォーカスした結果、責任感を発揮することとなったという形で伝えましょう。
会社は感情よりも論理が優先される世界なので、面接官のニーズにフィットします。
なにがモチベーションだったのか
例文
「私が責任感を発揮できたモチベーションは、より大きな成果を挙げたいというところにあります。ユニットリーダーになったからには、最低限以上の成果を挙げることが求められているという風に考えていました。
ユニットリーダーとして当たり前の役割を全うした上で、さらに何を上乗せすることができるか? というところが重要だと考えています。
だからこそ、責任感を発揮することができました。」
「自信を持ちたかった」「そうした方がみんなが楽しく活動できる」などという答えはNG。
感情ではなく、結果に対するモチベーションを前面に出す受け答えがベターです。
5.責任感を仕事にどう活かせるか?を伝える
例文
貴社においても与えられた役割以上の努力をし、売上に貢献していきたいです。自分の能力をどう活かすか?抱負を語ることで、人事はあなたが入社後に活躍する姿を想像しやすくなります。長所のアピールで終わらず「その能力をどう活かすか?」抱負を語りましょう。
採用後の具体的なイメージを持たせる
例文
「私がものごとに対して責任感を持っているという点は、御社に入社しても活かすことができると考えています。たとえばひとつの業務に取り掛かるとすれば、最低限のことをこなすだけではありません。
期待以上の成果を出すということにフォーカスして、+αとなるものを創出するという姿勢で臨みます」
重要なのは、仕事において責任感が何を創出するかです。
責任感が仕事においていかなる影響を与えるのか、会社にとって何のメリットがあるのか、明確に提示しましょう。
ただし全ての会社において、+αを創出する姿勢が適切であるとは限りません。
会社の属性によっては、別の切り口からアプローチする必要がある場合もあります。
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