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メーカーの志望動機の書き方がわからず、困っていませんか?多くの就活生はメーカーの志望動機で、「御社の製品に惚れ込んでいるからです!」と、「製品を好きな理由」をメインに書いています。
しかし、それではあまり評価されないのです。なぜ「製品が好きな理由」だけでは評価されないのか?どうすれば、評価されるメーカーへの志望動機を書くことができるのか?大事なポイントを例文つきでご紹介します。
メーカーの志望動機(例文)
日立製作所の志望動機
貴社で社会イノベーション事業に携わり、仕事を通じて人の暮らしを豊かに変えていきたいからです。
大学時代、NPO団体に所属し、途上国に井戸をつくるボランティアを経験しました。ほんの小さな井戸が出来るだけでも現地の人の暮らしが楽になるのを見て、暮らしを支える社会インフラ事業に興味を持ちました。
現代の社会インフラには、電力システム・産業システム・それらを運用する高度なITシステムの総合力が求められると考えております。貴社は、プラント、鉄道、それらを支える情報通信システムなど、幅広い事業領域を手がけ、他社にはない総合的なソリューションを提供しています。貴社でなら、社会課題を事業を通じて解決し、人の暮らしを豊かに変えていけるのではないかと感じ、貴社を志望しております。
日立製作所の事業内容を正しく理解できており、企業研究の成果をアピールできています。
また、数ある日立製作所の事業内容の中から、自身の興味のある分野が明確であり、なぜチャレンジしたいとの学生時代のエピソードを交え、記載されており志望度の高さが伝わりました。
志望動機が書けない時は、志望動機作成ツールを活用してみよう
ここまでメーカーの志望動機を作成する方法を解説してきましたが、例文のような志望動機を一人で書き上げる自信がない方も多いはず。
そんな時は、「志望動機ジェネレーター」を活用してみましょう。
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1.「製品が好きな理由」だけではNG!その事業を通じて、やりたいことを書く
貴社で社会イノベーション事業に携わり、仕事を通じて人の暮らしを豊かに変えていきたいからです。
志望動機の結論として、「その会社の事業を通じて、やりたいこと(ビジョン)」を書きましょう。
「ビジョン」が分かる志望動機「結論」例
自動車製造業の場合
ヒト、社会にとって、より安全で、皆が快適なモビリティーサービスを構築したいと考えています。
都市圏では、鉄道などの交通網が発展していますが、自動車はヒトや社会にとって利便性や快適性の高い移動手段として必要です。
また、地方の場合、自動車が首都圏より生活に根付いており、自動車はもはや、電気・水などと同じようなインフラに近い役割を持っています。
さらに自動車を利用する価値をヒトや社会に還元すべく、交通事故を無くすこと・世代や障害の有無に問わずに快適な乗車や運転を実現することに、私は取り組みたいと考えております。
なぜ、自動車業界で働きたいのか、どうやって会社に貢献するのか、ビジョンが解りやすい例文です。
製品が好きな理由だけではNG!
よくメーカーに向けての志望動機をつくる際
と「製品が好きな理由」を中心に志望動機を書く人がいます。しかし、メーカーが欲しいのは、「共に事業を動かすメンバー」であり、「製品のファン」ではありません。したがって「製品が好きな理由」だけを語っても評価はされません。
大手メーカーは「ビジョン」を持った人を求めている
トヨタ自動車の採用ページにとてもわかりやすい表現があったので、引用すると、
これを見ればわかるように、メーカーが求めているのは、「製品が好きな人」ではなく
- 仕事を通じて、社会にどんな影響を与えたいか?
を考えている人間です。だから、志望動機としての完成形として、
- 私は仕事を通じて、〜を成し遂げたい(社会へのビジョン)
- なぜそれをやりたいのか?(ビジョンの根拠)
- そのビジョンを達成するには、なぜその会社でなければならないのか?
を押さえて回答します。こうすれば「事業を一緒に動かすメンバー」としての、あなたの魅力が伝わります。
例文のポイント
例文では、日立製作所のコア事業である「社会イノベーション事業(インフラ構築事業)」とからめて、
というビジョンを志望動機のコアにしています。このように、メーカーの志望動機をつくる際には、「そのメーカーの製品・事業を通じて、どんな価値を生み出したいのか?」をコアに語りましょう。
2.なぜそのビジョンを抱いたのか?
大学時代、NPO団体に所属し、途上国に井戸をつくるボランティアを経験しました。ほんの小さな井戸が出来るだけでも現地の人の暮らしが楽になるのを見て、暮らしを支える社会インフラ事業に興味を持ちました。
1であげた「やりたいこと」を「なぜやりたいのか?」を説明しましょう。ただ、「やりたいです」だけでは説得力がありません。人生の経験をもとに「なぜ自分はそれをやりたいのか?」を伝え、そのビジョンに本気であることを示しましょう。
例文では、日立のコア事業である「社会イノベーション事業」に、なぜ携わりたいのか?社会インフラ構築に興味を持つきっかけを詳しく説明しています。
学生時代の経験をもとに、「なぜそのビジョンに至ったか?」を説明しましょう。
「なぜそのビジョンに至ったか?」例と根拠となるエピソード
<家電メーカーの場合>
【ビジョン】
世界中の人々の生活にイノベーションを与える家電を自らの手で生み出したいです。
【エピソード】
私は学生時代、工学系のゼミに所属しモノづくりの楽しさを学びました。
そのゼミでは、「今の生活にあったら便利なモノ」をテーマに日々研究開発に励みました。生活に根付いたモノ作りの難しい点は、生活の課題を解決するのはもちろんのこと、ストレスなく長く使えるものなのか、邪魔にならないものなのかという2点に非常に悩まされました。
しかし、その難点を解決した際、多くの人の生活にイノベーションを与えることができるのではと気づきました。
多くの人に長く愛されるモノを世に排出できることは、技術者として大きな自信とやりがいにつながると考えています。
自身の叶えたいビジョンに対して、なぜそのビジョンに繋がったのか、具体的なエピソードが記載されており、イメージすることができました。
また、エピソードの中で苦労した経験から、答えを導き、志望動機にもつながっており、単に会社規模や事業内容でエントリーしているわけではなく、ビジョンの達成を目標にしてることが伝わり、志望度の高さを感じる内容です。
3.なぜその会社でなければならないのか?
最後に、「なぜその会社でなければならないのか?」を説明しましょう。数あるメーカーの中でも「なぜその会社なのか?」が伝わると、本気度の伝わる志望動機になります。
「なぜその会社でなければならいのか」を説明する際には、ポイントが3つあります。
- ビジョンを実現するための、会社選びの基準
- 会社の特徴を説明(会社研究で志望企業の特徴・強みを理解する)
- 〜の強みを持つ御社でなら、(ビジョン)を達成できる
この3点を押さえて書くと、「その会社でなければならない理由」が伝わるでしょう。
例文のポイント
現代の社会インフラには、電力システム・産業システム・それらを運用する高度なITシステムの総合力が求められると考えております。貴社は、プラント、鉄道、それらを支える情報通信システムなど、幅広い事業領域を手がけ、他社にはない総合的なソリューションを提供しています。貴社でなら、社会課題を事業を通じて解決し、人の暮らしを豊かに変えていけるのではないかと感じ、貴社を志望しております。
例文では、「現代のインフラには総合力が求められる」→「日立は、プラント、鉄道、ITシステム等の総合力に強みがある」→「だから御社だ」とつなげています。「会社選びの基準」と「会社の特徴」が合致しているので、説得力のある志望動機になっています。
<自動車製造業の場合>
ヒト、社会にとって、より安全で、皆が快適なモビリティーサービスの実現のため、貴社はシリコンバレーでいち早く自動運転の研究を開始されたり、関連するテクノロジーを持つベンチャー企業との協働や5Gなどの最先端技術の研究も進められています。
技術革新を柔軟にスピーディーに取り入れることができる貴社の風土に魅力を感じています。
私は、貴社で、これまでの単に自動車を製造するという産業構造から脱却して、テクノロジーを組み込んだモビリティーサービスの構築を実現したいと考えています。
IT化が進み、モノとインターネットがつながるIoTというワードが浸透しています。
自動車製造業も同様で自動車とインターネットをつなぎ、新しいモビリティサービスを作る動きが世界中で盛んになっており、そのような業界研究や将来予測ができている良い記載例です。
<家電メーカーの場合>
貴社の家電は機能的で、シンプル且つ洗練されたデザインを念頭に開発されており、そのような理念に共感しました。
スマートフォンの普及により、生活から電話機、時計、キャッシュレスなど様々な機能が代替されております。
私は、今後の人々のライフスタイルは、モノは集約され少なくなり、機能的でシンプル且つ洗練されたもののみが残っていくと予想しています。
このような考えを持つ貴社において、生活にイノベーションを与える家電を開発し、社会のより豊かで快適なライフスタイルの実現に寄与したいです。
多くのメーカーで開発の軸となる、理念があり、その点を理解できているのは企業研究の成果といえるでしょう。
また、スマートフォンが変えたことという、現代のテクノロジーの影響力について言及し、自らの予測を描けている点から社会全体を俯瞰できる力がある人材であると評価できます。
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