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多くの企業が就活の初期段階で課すようになったグループディスカッション。チームメンバーやお題によって、展開が変わるため「どうすればいいの?そもそも、評価基準は何?」と苦手意識を感じている人も多いでしょう。
そこで、グループディスカッションとは何か?グループディスカッションの評価基準は何か?を徹底的に解説していきます。
グループディスカッションのたった一つの評価基準
「グループディスカッションは他の人の意見を否定すると落ちる」「司会をすれば受かる」「いや、司会はむしろ落ちる」「アイデアを上手く整理する役になれば受かる」…グループディスカッションの評価基準については、様々なことが言われていますよね。しかし、どれも本質を射ていません。
グループディスカッションの評価基準は、たったひとつです。「チームが良い結論を出すのに貢献できたかどうか」これだけです。
「チームの議論に貢献できたか?」それだけ
「議論を整理する」「上手く司会をする」も「チームが良い結論を出すのに貢献できる」から評価されます。「他人の意見を否定ばかりする」と、チームの雰囲気を悪くし、議論が不活発になり「チームが良い結論を出す妨げになる」から落ちるのです。
なぜ「チームが良い結論を出すのに貢献できたかどうか」が重視されるのでしょうか?仕事をすれば、常に会議、打ち合わせ、朝会、ミーティング…あらゆる形でディスカッションがあります。
「社会人になっても生産的なディスカッションができるかどうか?」を試すために、あなたがチームの議論にどう貢献するかを見ているのですね。
「良い結論を出すのに貢献する」ためには、以下の5つのポイントを意識する必要があります。
評価基準1:協調性
協調性(チームワーク)は、チームが生産的に議論をするために、何をすべきか考え、行動する力です。チームワークを乱す人は、チームの生産性を下げるので、低く評価されてしまいます。
協調性を発揮するためには、以下のポイントを意識しましょう。
- 周りのメンバーを敵・ライバルと思わない。「全員で受かる」つもりで協力する
- 人の話は「ええ」「はい」「なるほど」と相槌をしながら、目を見て話を聞く
- 他人の意見を簡単に否定しない。否定するときは代案を出す
- 「今何を議論しているか」を意識し、論題からそれた話をしないように
チームワークを乱さず、メンバーに貢献しましょう。
評価基準2:発言力
生産的な議論をするには、ただ発言をするだけでは意味がありません。筋の通った発言をする必要があります。論理的に意見を述べるために、以下のポイントを意識してください。
- 発言は「CRF」でまとめる。Conclusion(結論)→Reason(理由)→Fact(具体例)
- 馴れないうちは「結論からいえば」と結論先行で話す努力をする
- アイデアが思いつかなくても「根拠」つきで発言すれば評価される。
発言をしないと全く評価されません。理由は簡単で「発言をしない学生を評価する材料がないから」です。「良いアイデアを言おう」とハードルをあげずに、「意見→根拠→具体例」の順で意見を言えればOKと考えて参加してください。
発言をしない時間が長くなると、どんどん議論に入りづらくなってしまいます。
評価基準3:議論展開力
「議論展開力」はグループディスカッションで最も重視される力です。「まず時間配分を決めませんか?」等の議論を前に進める発言は、チームの議論に大きく貢献します。具体的には、以下のポイントを意識してください。
- 最初に「まず時間配分から決めていきませんか?」と提案する
- 「できる営業の条件は?」のような抽象的なお題なら、「まず、ここでいう営業は、誰にどんなものを売る営業だと定義しますか?」と課題を定義する
- まとめの段階で、「これまでのアイデアを大きくわけると、a、bに分かれると思います」と出されたアイデアをグループ化する
- 「これまでの意見での対立点は〜だと思います。この対立点について議論しませんか?」と、対立点を明示し、議論の焦点を絞る
- 「どの意見がいいかを選ぶ基準として『費用』『実行容易性』『効果』を基準にして、各アイデアを評価し、選んでいきませんか?」とアイデアを選ぶ基準を提案する
- 最初に決めた「まとめ」の時間が近づいているので、まとめに入りませんか?と
、時間配分を意識させる
これらのポイントを意識して、周りのメンバーが効率的な議論ができるような方向づけをしていきましょう。
評価基準4:積極性
つまらなさそうに議論に参加する人は、会社でも評価されません。「少しでも貢献する」つもりで、グループディスカッションに参加しましょう。積極的にグループディスカッションに参加するためには、以下のポイントが大切です。
- 今、どんなことをすればチームに貢献できるか?を考えよう。たとえば、リーダーをやりたくても、自分より有能なリーダーがいたら役を譲り、書記に徹する等
- 自分の意見が否定されても感情的にならない。チームのアイデアを磨くために頭を使う
- 議論を投げない。議論をぶち壊しにする人がいても、諦めず、意見をまとめるために最後まで尽力する
積極的に参加しない人は評価されません。「少しでも良い議論にする」つもりで参加しましょう。
評価基準5:思考力
良い意見を延べ、効率的な議論をするには、思考力が欠かせません。的はずれなことを言っても、あまり評価されないでしょう。思考力をアピールするためには、以下のポイントを意識してください。
- チームで出されたアイデア・解決策に欠けている視点はないか?欠けている視点を促す発言をする
- 論点の抜け漏れはないか?を考え、チームに欠けている視点を指摘する
- グループディスカッションでは業界に関するテーマが出る場合が多い(これからの総合商社に求められることとは?)ので、事前に企業研究・業界研究を済ませておく
グループディスカッションの役割は評価されるのか
グループディスカッションの評価基準では、役割になれば必ず良い評価をもらえるとは限りません。役割をきちんとこなしていても、グループの話し合いに積極的に発言をしていなかったりすれば評価は低いです。
また、与えられた役割をこなさずにスムーズに進行できなかったり、発言内容を記録していなければ、能力不足となり、これも評価が下がるでしょう。
では、
- 役割になれば評価されるわけではない理由
- 役割なしでも評価をされる場合もある理由
をご説明していきます。
役割になれば評価されるわけではない
- 司会
- タイムキーパー
- 書記
などの役割に就いていても、グループを上手くまとめることができなかったり、意見を出していないと評価はされるわけではありません。
役割に集中をし過ぎて意見をあまり出せなかったり、積極的な発言ができずグループのアイデアが少なくなれば意味がありません。
司会役の場合
もちろん、面接官も完璧な司会進行を求めているわけではないので、ある程度スムーズにグループをまとめられれば評価は高いです。
ですが、
- 時間内に話をまとめられない
- アイデアや意見を引き出せない
- 全員が発言できるように気を配れない
など、司会の評価基準を果たすことができないと「ただ司会をやっただけの人」となり、いい印象を与えることができないと思います。
タイムキーパーの場合
時間を管理する役目は非常に重要で、話し合いをスムーズに進めるためにもきちんと管理しなければなりません。
- 時間設定が曖昧
- 時間が迫っていることを共有しない
など、時間管理を適当にするといい評価を受けられません。また、話し合いが盛り上がっている場面で、時間が迫っているのを言い出せなかったりするといい評価を受ける可能性は低くなるでしょう。
書記の場合
書記は、話し合いの内容をまとめるために重要な役割です。
- 覚えておく必要のない意見を書記してしまう
- 重要な意見をもらしてしまう
- メンバーの意見を曖昧なまま書記する
などの行動をしてしまうと、話し合いした内容が上手くまとまらない為、いい評価を受けられない可能性が高いです。
積極的な発言をして話し合いをしつつ、自分が担った役割も果たすことができれば、面接官は高い評価をしてくれるでしょう。
役割なしでも評価されることも
役割がなくても、話し合いに積極的に参加をすれば高い評価を得ることが出来るので安心してください。
評価基準として、意見を求められた際に、他の人の意見を肯定しつつ自分のアイデアを上乗せして発言ができれば面接官はきちんと評価をしてくれます。
また、役割がなくてもグループをまとめるための行動は積極的にしましょう。
例えば、司会進行役が絶対に他の人に意見を振らなければならないわけではありません。役割がない人が、意見があまり出てない人に話を振ってあげてアイデアを引き出すことも可能です。
タイムキーパー係が自分の意見を述べるのに集中して、設定時間をすぎる可能性もあります。
役割がなくても時間を測っておくことは出来るので、予定していた時間を過ぎていたら、タイムキーパー係に合図をしたり、話し合いを次に進めるような発言すれば、役割がなくても高い評価を受けられるでしょう。
役割が無い人は複数人いると思うので、その人たちと区別されるように積極的に発言と行動を心がけると、高い評価を受けることができるでしょう。
司会の人が陥りやすいNGポイント
司会や進行役の人が陥りやすいポイントとして、グループの意見を無視した独断の結論を出してしまう場合があります。
タイムリミットが近づいてため、焦りから意見を早くまとめようとした際によくおきてしまう行動です。
タイムキーパーの役割の人としっかり連携をして話し合いを進めいき、終了時間ギリギリまで意見がまとまらない状態にならないようにすることが大切。
また、周りの意見を引き出すことに集中し過ぎて、自分が意見を出すことを忘れないようにしましょう。
司会をしていても、メンバーの一員です。自分の意見を伝えた上で、他の人に話を振ってあげると高い評価を得られる可能性が高いでしょう。
司会は高い評価を受けやすくはありますが、役割をきちんと果たせなければ意味がありません。慣れない司会を本番でいきなり挑戦するのではなく、事前に何回も練習しておくことも重要となります。
気をつけておきたいポイント
グループディスカッションを進めていく上で、気をつけておきたいポイントはいくつかあります。
その中でもよく勘違いをしている考え方として挙げられるのが、
・何かしら発言をすればよいと考えている
・メンバーの意見に同調しておけばよいと考えている
このような評価基準を独断で思い込んでいる就活生は少なくなく、この思い込みにより低い評価をつけられる、最悪の場合不採用となる可能性も十分にあります。
ではなぜ、この2つの考えは評価をされないのでしょうか。その理由を解説していきましょう。
「発言すれば評価される」は間違い
発言に協調性や統一性が無ければ評価はされないので注意してください。
まとまり出した意見を覆すような発言
- 輪を乱すような発言
- 意見の主張が強すぎる行動
- 他のメンバーの発言を頭ごなしに否定するような発言
などは、面接官からの評価基準でみると、いい評価と判断されずマイナスのイメージを持たれるでしょう。
例えばですが、新製品の機能イメージを話し合うグループディスカッションで、製品のデザインに関する発言をしていては、脱線した内容となり話し合いがスムーズに進行しなくなります。
協調性を意識した発言や、他のメンバーから出たアイデアや意見を肯定した発言を積極的にするようにしましょう。
他のメンバーの意見に自分の意見をプラスして述べるようにすれば、面接官からきちんとした評価を受けることができます。
同調だけでは評価されない
他のメンバーが出した意見に同調しているだけでは、面接官は評価をしてくれないので注意をしておきましょう。
頷いたりして態度に表すことも大事ですが、自分の意見を述べなければ評価はされません。できることなら、なるべく違う観点から意見を述べることをオススメします。
その人と全く同意見であれば、同調をするだけでなく、プラスアルファで何かしら意見を生み出すことが重要になる場合が多いです。
例えば、新しい製品機能を考えるグループディスカッションで
「私も◯◯さんの意見に賛成です。◯◯さんの案に〜〜の機能もあると良いのではないでしょうか」
などのように意見を述べれば、『同調した発言とプラスアルファ意見』となり、高い評価を受ける可能性が高くなるでしょう。
また、グループディスカッションでは、他のメンバーの意見を否定する発言はあまり好まれません。
もし否定をするのであれば「◯◯さんの意見は確かにいいと思います。ですが、~~~だから▲▲なのではないでしょうか?」など、1度肯定をしてから否定に入るようにするのがポイントです。
また、明確な理由が無ければなるべく否定をしないようにしましょう。せっかくでたアイデアが無駄になってしまう可能性があるからです。
同調と否定を上手く活用しながら発言をしていくと、面接官からの評価もさらに上がることでしょう。
本番前に面接力を診断しておこう
グループディスカッションをクリアしたら、次は本格的な面接がはじまります。
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思わぬ失敗を防ぐため、志望企業の本番の前に一度、「面接力診断」やっておきましょう。
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面接力診断で自分の足りないスキルを把握し、対策をしておくことで、万全の状態で本番に臨みましょう。
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