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面接で聞かれることの多い質問の1つに「長所、短所」が挙げられます。
この質問に対しては、「自分の短所について正直に伝えてもいいのか?」と悩む就活生は多く見受けられます。
ホントは私の短所って「サボり癖がある」なんだけど、さすがに面接で言えなかったなw
— なお@ぽたちゃんガチ恋勢♀ (@IloveRinYo) April 7, 2020
SNS上ではこのような声も見られ、短所の種類によっては正直に述べることに対して抵抗を感じている様子がわかります。
ここでは採用担当者が面接で短所を聞く理由や、短所を伝える際の注意点、面接で効果的に短所を伝える方法などについて詳しく解説していきます。
採用担当者が面接で短所を聞く理由
採用担当者が面接で短所を聞く理由には、主に下記の2つがあります。
・短所に向き合う気持ちの強さはあるか
自己分析により自分の短所を把握できているか
採用担当者が面接で短所を聞く理由の1つに、「自己分析により自分の短所を把握できているか確認したいから」という理由があります。
自分の短所を客観的に把握する力は、企業で働く上でも必要です。
自分の弱さを把握している人は、対処を考えることができますし、対応が効きます。
短所に向き合う気持ちの強さがあるか
採用担当者が面接で短所を聞く2つめの理由は、短所に向き合う気持ちの強さが就活生に備わっているかを確認するためです。
企業で働く上では自分が経験したことのない業務や、本来であれば苦手な業務にも携わらなければいけない場面が生じます。
そうした場合では、思うように進められない内容や、我慢が必要となる場面もあります。
その際、気持ちの思うがままに行動してはいけないこともあるのです。
しかし、短所に向き合う気持ちの強さがあれば、ぐっとこらえて対応を考えられますし、状況を変えることもできます。
短所に向き合う気持ちの強さは、企業に所属する上で大切なのです。
面接で短所を伝える際の注意点
面接で自分の短所について採用担当者に伝える際、注意点として2つあげられます。
・社会人生活をする上での短所は述べない
「短所はありません」
面接で「短所は何か」と問われた場合、「短所はありません」と回答するのは避けましょう。
長所や短所という要素は表裏一体の関係にあり、自分にとっては長所のつもりでも、第三者の視点から見れば短所に繋がることがあるからです。
長所と同様、誰しもが短所を持つという見方が一般的になっています。
その中で「短所はありません」と回答してしまうと、採用担当者から「この就活生は自己分析が足りない」「自分のことを客観的に把握できていない」と思われてしまう可能性があるのです。
短所を回答すると自分の評価が下がってしまうのではと心配する就活生は多いですが、採用担当者は「その短所にどう向き合っているのか」を重要視します。
そのため面接の前までに自己分析をきちんと行い、自分の短所を客観的に把握してどのように向き合っているのかを回答できるように準備しておきましょう。
社会人生活をする上での短所は述べない
面接において「短所は何か」と問われた場合、社会人生活をする上で致命的と思われてしまう短所は述べないように注意しましょう。
社会人生活をする上で致命的と思われてしまう短所には、たとえば下記のような例があげられます。
・朝起きることが苦手で、遅刻が多い
・体が弱く、よくアルバイトや大学の授業を休んでしまう
・約束を忘れがち
こうした短所が企業で働き始めてからも続いてしまうと、会社を休みがちになってしまい業務継続が懸念されます。
採用担当者は企業で継続的に勤務し、活躍してくれそうな就活生を採用したいため、致命的と思われてしまう短所を回答すると選考から外される可能性が高まります。
したがって面接で短所をいつ問われても良いように、面接前に自己分析を通して自分の短所を客観的に把握しておくよう努めましょう。
短所に対して向き合わず対処法の具体例がない
面接で短所について問われた場合に備えて、短所に対してどのように向き合っているのかを具体例と共に説明できるようにしておきましょう。
面接では短所について回答すると、採用担当者から「たとえば?」「具体的には?」と深掘りされることが多くあります。
担当者には実際のエピソードを聞き出すことによって、就活生の人となりについて理解を深めたいという考えや、業務への適性を確認したいという考えがあるからです。
したがって、短所に対してどのように向き合っているのかという説明や具体例が無いまま面接に臨んでしまうと、「就活生の人となりが見たい」「業務への適性を確認したい」という採用担当者のニーズを満たすことが難しくなってしまい、選考から外れる可能性が高まります。
したがって短所を問われた際の回答を考える際には、どのような向き合い方をしているのかを具体例と共に説明する準備もしておくようにしましょう。
面接で効果的に短所を伝える方法
面接で効果的に短所を伝える方法には、主に下記の3つがあげられます。
・短所による失敗談を入れる
・短所を認めつつ向き合うエピソードを具体的に話す
堂々と採用担当者の目をしっかり見て話す
面接で短所について問われたときには、採用担当者の目をしっかり見て堂々と話しましょう。
自分の短所を客観的に把握しつつも、きちんと向き合えているという自信を採用担当者に伝えられます。
逆に短所を話すときに採用担当者から目を反らし、自信が無いかのように話してしまうと、「自分の短所と向き合う自信がないのかな」「この就活生を採用しても大丈夫だろうか」と、採用担当者を不安にさせてしまう可能性があります。
自分の短所や向き合い方について堂々と話すことによって、採用担当者も安心して聞けます。
短所による失敗談を入れる
面接の場で短所について説明をする際には、短所による失敗談を入れるのも効果的です。
短所による失敗談を具体例として話すことによって、どのような状況で短所が影響するのかを採用担当者は想像しやすくなり、業務上ではどのような影響が出るのかを考えられます。
反対に短所による失敗談を具体例として話せないと、「短所による失敗がないのに、なぜ短所と考えるのか」を深掘りされる可能性もあります。
したがって面接の場で短所に関する質問の対策をする際には、短所についての具体例を複数考えておくと良いでしょう。
回答に説得力を持たせられ、短所に関する説明を聞いた採用担当者も納得しやすくなります。
短所を認めつつ向き会うエピソードを具体的に話す
面接の場で短所について問われた場合には、短所を認めつつも向き合うエピソードを具体的に話しましょう。
就活生がどのように短所を向き合うかを知ることによって、採用担当者は就活生の問題解決能力や、自己に対する客観的な把握能力をみます。
企業で働く上では自分が苦手なことに対しても客観的に分析に、問題を解決することが求められます。
その中で短所と向き合うエピソードを説明することができないと、採用担当者はその就活生が企業で問題を解決する姿や、困難を乗り越えていく姿を想像しにくくなってしまいます。
したがって短所について質問された場合の対策をする際には、自分の短所を客観的に認め、その短所と向き合うエピソードを話せるように準備をしておきましょう。
面接での短所の伝え方【例文】
面接での短所の伝え方として、4つの例文を用意しました。
短所を回答する際には、
・社会人として致命的と思われる短所は述べない
・採用担当者の目を見て堂々と話す
・短所による失敗談を盛り込む
・短所との向き合い方を具体例として述べる
これらの要素に注意しましょう。
面接の場で短所について問われた際の対策がまだできていない方は、例文を参考にしながら自分の短所を分析し、具体例を考えてみましょう。
短所「優柔不断」
それ以降は、何か判断をする必要がある際には決定までの残り時間と必要な材料、適切な決定方法を定め、必要以上に判断材料を求めないように心がけています。」
この例文では短所による失敗談が適切に盛り込まれています。また、その失敗談を経てどのような対策を建てたのかもうかがえる例文となっているのが良い点です。
短所「人に頼れない」
人様に迷惑をかけずに済むと考えてしまいます。
しかしそのせいで長期のインターンでは仕事を抱え込みすぎてしまい、締め切りに間に合わなくなり逆に人様に迷惑をかけてしまうという失敗をしました。
それからは仕事を依頼された時点でその後に生じる工数と時間を確認し、自分の手に余るようであれば依頼者に前もって相談したり、誰かに手伝いを依頼したりすることで対策しています。」
この例文では短所による失敗談と、短所との向き合い方が具体的に書かれています。
特にこの向き合い方は非常に論理的、効率的な対策であり、就職した後にも再現性があります。
短所「思ったことをすぐに言ってしまう」
しかしそれがいつの間にか日常の中でも癖になってしまい、アルバイトでは”なんだか尋問しているようで怖い”と言われたことがありました。
そのときに自分のコミュニケーションに問題があることに気が付き、今では自分の発言によって相手の感情がどのように動くかを相手の立場に立ってしっかり考えてから発言するように努めています。」
この例文では短所と向き合い方の説明をしつつ、英語が話せることと論理的な思考が得意であることをさりげなくアピールしています。
短所との向き合い方も、”相手の立場に立って考える”というもので、論理的な思考ができつつも相手の感情を量れています。
短所「慎重すぎる」
決断できたころには募集期間が終了していて、チャンスを逃してしまったことを今でも悔やんでいます。
それからは何か行動を起こそうとするときに自分の中でしっかりと判断軸を定めて行動するようにしています。そうすることで、無駄にする時間が減ったと感じています。」
この例文では慎重になりすぎてしまったことについて具体的なエピソードが語られており、短所による失敗で生じた悔しさが伝わってきます。
経験からしっかり学び取り、対策を講じられるようになっており、問題に対して適切な対処ができる就活生だと評価できます。