ランキングから人材業界を知る
人材業界を理解するためには、売上ランキングを参考にするのがおすすめです。
売上ランキングの上位を知れば、業界内の企業の位置づけや業界の特徴などが分かります。就活を成功させるためには、業界と企業両方の特徴を知ることが大切であり、売上ランキングを知ることは、両方の分析に繋がります。
ひとつの企業について細かく情報を集めることは大切ですが、業界についての理解を深めておくことも欠かせません。業界を知り企業を知ることが就活の攻略に繋がるため、ランキングを参考にして人材業界への理解を深めていきましょう。
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人材業界の特徴
人材業界への理解を深めるためには、まずは業界の特徴を知ることが大切です。
業界ごとに特徴は違っており、人材業界ならではの特徴や魅力も数多くあります。特徴を知ることは業界を理解する第一歩であり、これをベースにしてさらに知識を深めていきます。
業界の基本的な知識を身に付けることが、より深い理解へと繋がるでしょう。特徴を正しく把握して、どのような業界なのか、どのような魅力があるのかを知っておくことが大切です。
他の業界との大きな差
人材業界と他の業界には大きな差があり、まず取り扱う商品です。ほとんどの業界では、商品(モノ)を開発して製造して販売をするということが売上の根元になります。
自動車会社を例に挙げると、「ガソリンをできるだけ使わずに環境にやさしい自動車を作りたい」ということになれば、それに合う商品を開発製造し販売することで売上が発生します。
しかし、人材業界の商品は人です。商品である人をいかに適材適所でかつ、企業の求めている人材を送り込むかで売上が発生します。
例えば、自動車会社に製造ラインに入ってもらいたい人材が必要であるという場合次のような方が向いていると考えられます。
- 単純作業に抵抗がない人
- 別の業界の経験しかない人でも工場勤務の経験のある人
- 夜勤があっても良いと考えている人
などです。
工場勤務を望んでいない人に対して、無理に人材が不足しているから送り込むということはしてはいけないことなのは当然のことでしょう。
企業への人材派遣が主な仕事
人材業界の主な仕事は、企業への人材派遣です。
就活を進める際に就活ナビサイトを使用する人も多いですが、これらを運営しているのも人材業界の企業です。
人材を派遣するといっても派遣の契約を結ぶだけとは限らず、ナビサイトやエージェントサイトの運営なども含まれます。
人材派遣の領域は幅広く、事業内容は多岐にわたることは理解しておきましょう。また、エージェントサイトの場合は、求職者と顔を合わせて就職支援をおこなうことも多いです。
企業への人材派遣をおこなうため、人材を募集する企業と契約してアウトソーシングで採用業務を担うこともあります。人材派遣が主な仕事ではありますが、範囲は広く実際にはさまざまな事業を展開しています。
企業ごとに専門分野が違う
人材派遣の仕事の幅広さは事業領域だけではなく、分野にもあります。
企業ごとに人材紹介に強みのある分野は異なり、特定の専門分野を持つ企業も少なくありません。
人材業界は競争が激しく、各企業は専門分野を活かして事業を展開しています。専門が異なるため、細かい分野に限定して見れば、大手企業よりも競争力の高い中小企業もたくさんあります。
大手=優良企業というわけではなく、規模の小さい企業でも、高い競争力を有している可能性があることを理解しておきましょう。人材業界の分野は、大きく総合型と特化型に分けられます。それぞれ違った特徴を持っているため、これらの違いを把握することも大切です。
総合型
総合型は、特定の専門分野を持たずに幅広い分野で活躍している企業を指します。
大手の就活ナビサイトを運営している企業は総合型にあたり、どの分野にも精通しているのが特徴です。
総合型の企業は特定の専門分野は持たないものの、ひとつひとつの分野に対して強みがあり、総合力の高い企業といえるでしょう。大手企業がほとんどであるため、企業としてのパワーが大きく市場の規模も大きいです。
総合型がカバーする分野は広いですが、基本的には新卒で多くの人が目指す分野に特化していると考えましょう。金融、商社、メーカー、サービス、流通、小売りなど、新卒でも応募者が多い分野はすべて網羅しています。
また、新卒だけではなく既卒や中途の人材紹介に強みがある企業も多いです。
特化型
特化型はある特定の分野に強みのある企業であり、高い専門性が特徴です。
総合型のように幅広い領域をカバーしているわけではありませんが、ひとつひとつの分野への強みが大きいため、特定の分野においては総合型を上回ることもあります。
特化型は狭く深くであるため、プロフェッショナルを目指す人が多いでしょう。特化型はニッチな分野を網羅していることもありますが、それだけではなく年代や紹介の形態に特徴を持っていることもあります。
たとえば20代前半の人材紹介に強みを持つ特化型の企業もあれば、紹介予定派遣のように正社員に繋がる派遣紹介に強みがある企業もあります。特化型といっても業界全体で見れば幅は広く、企業ごとの違いが大きい点が特徴でしょう。
人材業界の売上ランキング
人材業界と企業について知るためには、売上ランキングを参考にしましょう。
売上以外にも企業を知る方法はありますが、業界内の位置づけを知るには、売上をチェックするのが最も効率的といえます。
企業の売上は非常に重要であり、経営状態や待遇をはかることもできるでしょう。売上がよければ必ずしも優良企業とは限りませんが、その可能性は高いです。売上ランキングの上位5位を知って、人材業界内の位置づけや企業の特徴を知っていきましょう。
1位リクルートHD
人材業界の売上高ランキング1位は、リクルートHDです。
2018年3月期の売上で、約2兆1,733億円の売上を誇り、人材業界内でのトップシェアも獲得しています。リクルートキャリアをはじめとして、リクルートジョブズ、Indeedなど、幅広い求人情報サービス、エージェントサービスを展開しているのが大きな特徴です。
また、人材派遣、紹介ビジネスだけにとどまらず、ライフスタイルや住宅、マーケティングなどの分野でも活躍しており、事業展開の幅は広いです。
事業としてはメディア&ソリューション事業に該当しますが、実際の展開は幅広くさまざまなことにチャレンジしています。国内外で広く活躍する企業であり、人材業界だけではなく、日本を代表する企業のひとつと言えるでしょう。
参考:https://recruit-holdings.co.jp/ir/library/supplemental_financial_data_201804_jp.pdf
2位パーソナルHD
パーソルHDは人材業界第2位の売上を誇る企業であり、2018年3月期で約7,221億円の売上を獲得しています。
1位のリクルートHDには及ばないものの、業界シェアトップクラスであることは変わりなく、人材業界を引っ張るリーディングカンパニーといえるでしょう。
パーソルHDはもともとテンプHDとして設立されましたが、2017年に商号変更によって現在の名称に切り替わっています。
パーソルHDの事業領域は幅広く、派遣・BPO、リクルーティング、ITO、エンジニアリングの4つのセグメントと海外事業、コンサルティングなどを展開しています。海外事業ではアジアを中心に活動を続けており、国内外で活躍するグローバルな企業といえるでしょう。
参考:http://cdn.ullet.com/edinet/pdf/S100DG8G.pdf
3位パソナグループ
人材業界売上高ランキング第3位はパソナグループであり、売上高は約3,114億円です。
数期前から売上高を伸ばして続けており、順調に利益を拡大しています。パソナグループは幅広い事業展開が特徴であり、人材派遣だけにとどまらず、委託・請負、HRコンサルティング、教育・研修などもおこなっています。
また、国内の人材紹介やキャリア支援に強みがあるだけではなく、グローバルソーシング事業として海外人材サービスを手掛けているのも大きな特徴でしょう。
求人情報サイトやエージェントの運営はもちろん、企業に向けたサービスも数多く展開しています。国内外で活躍するグローバル企業でもあり、活動領域を広げることで、毎年利益を拡大し続けています。
参考:https://www.pasonagroup.co.jp/Portals/0/resources/ir/data/pdf/11yuka/01_kigyou.pdf
4位ワールドHD
人材業界売上高ランキング第4位はワールドHDであり、売上高は約1,271億円です。
人材教育のビジネスをはじめとして、不動産や情報通信など、幅広く事業を展開しているのが特徴です。関係会社の数も多く、主なものだけでも約33もの企業があり、日本国内だけではなく上海と台湾にも拠点を持っています。
人材教育、不動産、情報通信が事業の3つの柱となっており、それぞれが企業のコア事業として機能しています。人材教育の分野では、R&Dやテクノ、ファクトリー、セールス&マーケティングなど、幅広い分野に強みがあるのも特徴です。
それぞれ事業ごとに専門分野が違っており、総合型と特化型の両方の魅力を併せ持つ、ハイブリッドな企業と言えるでしょう。
参考:https://world-hd.co.jp/wp/wp-content/uploads/2018/03/25th-term-securities-report.pdf
5位テクノプロ・HD
テクノプロ・HDは人材業界第5位の売上高を誇り、約1,000億円の売上を獲得しています。
テクノプロ・HDは、多くの技術者、研究者を要する技術系人材サービスグループであり、企業の形態としては特化型に該当するでしょう。
機械、電気、電子、情報システム、ITインフラ、科学、バイオ、医療、建築、土木、エネルギーなどの分野の技術領域をカバーしているのが特徴です。
国内産業の専門領域をほとんど網羅しているため、技術系の人材サービスグループの中では、トップクラスのシェアを誇っています。総合型に比べれば事業規模などは小さくなりますが、特化型ならではの強みを活かして高い競争力を有している良い例でしょう。
技術者、開発者の提供によって、国内の産業を支えている企業です。
参考:http://www.technoproholdings.com/ir/ir_library/securities_report/
人材業界の今後
人材業界への理解をさらに深めるためには、業界の今後を知っておくことも大切です。
就職する上では業界の現状を知ることが大切ですが、就職後長く働くことを考えれば、その後についても目を向けておかなければなりません。業界の今後を知ることは業界への理解を深めることにも繋がり、さらに就活を有利に進めやすくなるでしょう。
人材業界の今後を知って将来性についても把握し、本当に就職してもよいのか、就職後はどのように成長できるかを考えておくことが大切です。
現在は好調
人材業界は現在非常に好調であり、どの企業も右肩上がりで利益を拡大しています。
好調はさらに続くことが予想されており、業界の将来は明るいといえるでしょう。現状調子がいいだけではなく、将来性も堅い業界といえるため、就職における不安はほとんどありません。
もちろん、業界内の急激な変動や社会構造の変化、景気の変動によって状況が一変する可能性もありますが、それはどの業界であっても同じです。
何らかの要因による変化のリスクは抱えているものの、基本的なリスクは低く就職に向いている業界といえます。業界内で業績を拡大している企業は多く、今後もさらなる成長が望めるため、業界内でも特に成長が期待できそうな企業を探すことが就職を成功させるポイントです。
景気の拡大と人手不足が追い風
人材業界好調の裏には、景気拡大と人材不足が追い風になっていることが考えられます。
景気の拡大によって採用を拡大する企業は多く、各社事業を拡大していることで人手不足も進んでいます。景気の拡大が人材業界に与える栄光は大きく、景気がよくなればなるほど人材業界も好調になるでしょう。
人手不足が進んだ原因はさまざまであり、景気の拡大だけではなくネットの普及も挙げられます。ネットの普及によってアプリ開発やネット通販の拡大など新たな事業領域が誕生しており、人材派遣が活躍する領域も増えています。
2020年の東京オリンピックに向けて景気がさらに拡大することが見込まれており、人手不足は解決の気配を見せていないため、人材業界の好景気はしばらく続くでしょう。
人材の質も重視されている
人材業界において、最も重きを置いていることは、人材の質の問題です。
企業からしてみれば、求めている人数さえ揃えばいいとは考えていません。むしろ求めているのは、人材の数よりも質です。
例えば、質の高い人材は、仕事ができるだけではなく、他者とのコミュニケーションも円滑に進ませることができます。
逆に質の低い人材は、いくら仕事はできたとしても、遅刻が多く周りの同僚や上司などに迷惑をかけていては、企業も困ってしまいます。
企業側からしてみれば、高いお金を支払ってまでして必要な人材を求めているわけですから、できるだけ質のいい人材を求めています。
質が良ければ、教育をすることで戦力になる可能性はありますが、質が悪ければ、企業からしてみると、無駄なお金を支払うことだけになってしまいます。
質が悪い人材ばかり送っていれば、人材企業も信頼を損ねる結果にもなりかねません。
それだけ質の高さというのは重要なことなのです。
人口減少への対策が必要
好調な推移を見せる人材業界ですが、人口減少への対策は必須です。
日本は少子高齢化社会にあり、人口は減少傾向にあります。人口減少は少しずつ加速しており、長期的にみればどの業界でも市場規模が縮小することが見込まれています。
これは人材業界も同じであり、人口減少による影響はさらに大きいでしょう。また、AIの導入による影響も懸念されており、これがどのように作用するかも業界の将来を占うといえます。
AIの導入によって人手不足が解消されれば人材業界の需要は減りますが、AIに仕事を奪われる人が続出すれば人材会社を必要とする人々が増加します。
ただし、AIによる業務の効率化によって、少ない人材で仕事が回せるようになる可能性もあり、その場合は需要は減少するため社会構造の変化には注目が必要です。
AIや外国人労働者の一般化
AIを活用しての業務効率化は、急速に日本の市場に発展してきています。
こと人材不足の業界は、よりAI導入に積極的といえます。
入社する人材が少なければ対策を打たなければならないので、致し方ありません。
また、人材不足を補うためにAI導入だけでなく、外国人の採用で人材不足の解消を目指す企業も増えています。
特に都心のコンビニや居酒屋チェーン店などは、日本人よりも外国人の方が多い店舗もあるほどです。
人口減少に伴う人手不足による外国人労働者の参入は14分野に限られているものの、この分野は特に人手不足が顕著です。
この状況だからこそ、人と企業をつなぐ懸け橋として人材業界が力を発揮しなければいけません。
人材業界の売上ランキングで企業の立ち位置を知ろう
業界の売上ランキングを知れば、その業界における企業の立ち位置が分かります。
業界内の企業の位置づけを知るのは大切なことです。それぞれの企業の特徴を知ることが、さらなる業界の理解に繋がるでしょう。
また、売上上位の企業は、その業界を引っ張ってきた存在であるため、上位の企業を知ることで、業界全体のトレンドや変化、現状なども把握できます。
業界と企業の両方を正しく把握することが、就活攻略の第一歩です。業界と企業のどちらか一方を知るだけでは、就活の対策としては不十分です。
売上ランキングを参考にしながら業界と企業それぞれへの理解を深め、人材業界の特徴や性質、将来性まで把握して就活の攻略を目指しましょう。

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