就職活動をはじめると、気になるのが自分の学歴です。学歴が高くないと、「自分の学歴ではどの企業もとってくれないのでは?」と不安になり、結局、行動できなくなってしまう学生がいます。本当は入りたい企業があっても、「学歴がないから」と挑戦する前から諦めてしまいます。
まず、そもそも学歴差別は存在するのでしょうか?
学歴差別は存在する
結論から言えば、学歴差別はあります。人事支援を専門にするHRプロが2018年3月に上場及び未上場企業145社を調査したアンケート調査では、ターゲット大学(欲しい学生を取るために、企業の採用戦略において特別の施策を講じる対象となる大学)を設定していると回答しています。いわゆる大手企業に対象をしぼると、50%以上の企業がターゲット大学を設定しています。
また、みなさんが登録する就職の企業マイページには、学歴で学生を管理できる機能があります。パソコンで簡単に学生をフィルタリング可能なのですね。だから、有名大学は説明会優先予約できるように、非有名大学は予約できないように・・・ということができたり、ESを学歴でふるいにかけるということが容易に出来てしまうのですね。
このように学歴差別は厳然と存在します。
面接評価シートで面接官のチェックポイントを確認しよう
面接をする際、面接官は面接評価シートを元に就活生を評価しています。面接評価シートには、質問に対する受け答えなどの内容をチェックする項目があるのです。企業や職種によって設定されている項目は異なりますが、参考にすることで面接官視点を把握することができます。
面接官は、どのような就活生を評価するのでしょうか。
「面接評価シート」を無料でダウンロードして、面接前に最終調整をしたり、就活生同士の練習で活用したりしましょう。
変えられないものに文句を言っても、仕方がない
今さら過去に戻って大学入試を受け直すことはできません。だから、「学歴差別はひどい」といっても、事態は改善しないのですね。しかし、過去の大学入試の結果は変えられなくても、これからの就職活動をどう過ごすかは変えられます。
変えられないものを変えようとするより、変えられるものを変える努力をしましょう。では、具体的にはどうすればよいのでしょうか?
高学歴のうぬぼれを利用する
簡単です。高学歴の学生のうぬぼれを利用すればよいのですね。高学歴の学生は「高学歴だから大丈夫でしょ」と考えて、高学歴の学生が殺到する人気企業を志望します。就職活動のスケジュールから考えて、あまりにも多くの企業は受けられません。
だから、高学歴の学生は内定が欲しい大手企業を中心に受けて、4月を過ごします。そして、大手企業に軒並み落ちた後、はじめて別の選択肢を考えるのですね。人気企業には高学歴の学生が殺到するので、高学歴同士の争いになり、学歴は有利に働かないのです。
この高学歴学生の大手病を利用すればよいのです。つまり、あまり人気はないけれど、待遇の期待できる企業を早くから探して就職活動をはじめればよいのですね。
AERAの『就活「学歴の壁」越える五つの法則』という記事では、日大の学生が有名企業中心の就活をうやめ、システム会社や専門商社を受けることで内定を獲得した事例が紹介されています。http://www.asahi.com/job/syuukatu/2012/etc/OSK201011020054_05.html
この記事で紹介されている「隠れ優良」として紹介されている企業(コマツ、日本ガイシ、オラクル)は、実際には「いや、隠れてないし、だれでも知っている大企業だよ!」と言いたくなる企業ばかりなのですが、このくらいの企業ですら高学歴の学生は受けないのですね。
このように、高学歴の学生が知名度優先の就職活動をしている間に、大手子会社や大手システム会社、知名度の低い優良BtoBメーカーを受けていけば、学歴がなくても内定を得られる可能性はぐっと高まります。
特に、大手子会社や大手企業のシステム子会社は待遇が親会社の大手企業に準じているので、難易度のわりに良い待遇が得られます。
学歴がないと不利なのは事実です。でも、納得のいく内定をとる方法はいくらでもあります。変えられないものよりも変えられるものを変える努力をしましょう。