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就活の筆記試験・Webテストに通らないと、面接に進むことすらできず、「どうしよう」と途方に暮れてしまいますよね。
特に、それなりに時間をかけて筆記試験やWebテストの準備をしたつもりでも、なかなか努力が実らない場合は、これまでの試験対策に何か見直すべき点があるのかもしれません。、
そこで、短期間でも確実に効果が現れる筆記試験・Webテスト対策のコツを徹底解説します。周到な準備で自信をつけて試験に臨み、合格率を上げられるよう、ぜひ参考にしてください。
就活の筆記試験で落ちてしまうのはなぜ?
次の就活の筆記試験に向けてすぐに準備するその前に、やっておくべきことがあります。
そもそも、なぜ自分は筆記試験に合格できなかったのか、これまでの状況を振り返り、失敗した理由を明らかにすることです。
というのも、不合格の理由がわからなければ、次の試験へ向けた準備をするにしても、具体的な対策を立てにくいからです。
就活の筆記試験で抱いた所感別に、合格しなかった理由を紐解いていきます。
①全然わからなかった…それは「勉強不足」
「問題を読んだが意味がまったくわからなかった」「どう回答したらよいかわからない」という所感で試験終了となることが多い場合、おそらく勉強不足が原因でしょう。
試験勉強や試験対策に十分な時間を割くことなく本番に臨んだ結果、試験内容そのものが理解できず玉砕するパターンです。
とはいえ、ただ長々と時間を対策にかければ次は合格できる、というわけではありません。具体的なゴールもなく、やみくもに勉強したところで、さほど効果は得られないでしょう。
むしろ自分に合った効率的な勉強方法を見つけて、限られた時間の中でも合格の可能性を上げるために取り組むほうが、賢いやり方です。
②タイムオーバーが多かった…それは時間が足りない
「時間が足りなかった」「制限時間内に終了できなかった」など、これまでの失敗のパターンの多くがタイムオーバーだった場合、個々の問題の解答に時間がかかり過ぎていて、時間切れになっている可能性があります。
タイムオーバーを防ぐには、試験時間中のタイムマネジメントの工夫が必要です。すぐ答えられそうな問題は優先して解答し、時間がかかりそうな問題は後回しにする。そのような時間配分の調整で、とりあえず一通りの問題に解答できるようにすることです。
時間不足で不合格になっている人は、とにかく「慣れる」が先決です。過去問や問題集などを活用して時間が許すかぎり問題を解答し、出題内容や解答のパターンを頭に叩き込む必要があります。
時間をかけた分だけ、問題の解答スピードが早まります。
③理由が思い浮かばない…それは企業との相性が悪いかも
これまでの筆記試験を振り返ってみたけれど、なぜ落ちたのか理由がわからない。それなりに回答できていたという手応えがあったのに、理由が思い浮かばない。
このパターンが多い場合、もしかしたら、単に企業との相性が合わないだけかもしれません。
一般常識問題では点数が取れていたのに性格検査で企業が望む人物像にマッチしなかった場合は試験に落ちる恐れがあります。
ミスマッチの発生に気づいたら、もう一度、自分に適した企業は何かをもう一度見直してみましょう。より自分の人柄や資質が活かされると思える企業、理念や考え方に共感できる企業など、早めに特定できた分だけ、志望企業に合わせて新たな筆記試験対策も立てやすくなります。
勉強不足な人必見! やるべき筆記試験対策
不合格の理由が明らかになったら、次はいよいよ具体的な準備です。ただし、いくら時間ばかりかけて勉強したとしても、あまり効果は上がりません。
試験突破には、具体的な延暦が不可欠です。しっかりした筆記試験対策を立てて勉強に取り組む必要があります。
試験勉強が不足している人に向けて、やるべき筆記試験対策の流れを、2つのポイントで解説します。
①志望企業の筆記試験の種類を知る
まずは、自分の志望企業がどのような筆記試験を採用しているのかを確認しましょう。
筆記試験にもさまざまな種類があります。当然、とるべき対策も異なります。
実施される筆記試験とマッチしない試験対策では、試験本番で効果が現れません。筆記試験の種類が明らかになれば、必要な対策も見えてきます。
試験の種類には、SPIや玉手箱、TWeb-camなどさまざまな種類があります。各試験の詳細は後述しますが、どのようなタイプの試験を実施しているかは、企業説明会で質問したり、その企業に応募したことのある先輩に聞くなど、情報収集を通じて確認しましょう。
②参考書を1冊やりこむ
志望企業で実施されている筆記試験の種類が明らかになったら、次のステップは、参考書を1冊用意して、隅から隅まで問題を解くことです。
筆記試験の種類ごとに数多くの参考書が出ています。いろいろな参考書で学習すればその分学習効果が高まる気もするでしょう。しかし、ここはあれもこれも手を出すよりもとりあえず1冊に絞って勉強に取り組むのが賢明です。
参考書は、例題とその解法の解説、演習問題など、効率よく勉強を進めるために工夫された内容で構成されています。そのため、1冊をしっかり勉強することで、筆記試験に向けてカバーすべき範囲を満遍なく学べるのがメリットです。何より、複数の参考書を1冊やり終えたという事実そのものが、本番に臨むうえでの自信につながります。
1冊の参考書を隅から隅まで勉強して問題に慣れておきましょう。
絶対に知っておきたい筆記試験の種類
就職試験で実施される筆記試験には、さまざまな種類があることがわかりました。では、個々の試験には、どのような違いがあるのでしょうか?
それぞれの内容や特徴を理解し、事前にそのスタイルや出題傾向などに慣れておけば自信が付き、本番でも落ち着いて効率よく回答できるでしょう。
それでは、各試験の内容を解説します。
①SPI
SPIとはSynthetic Personality Inventoryの略で、リクルートマネジメントソリューションズ社の提供する、最も多くの企業に採用されている適性テストです。
SPIテストは種類により、一般教養や基礎学力を知るものから、より専門性の高い試験までさまざまな試験があります。性格検査は「仕事をするうえでの人柄・職務への適応性・組織への適応性」を知るため、能力検査は「どのような仕事にも共通して求められる基礎的な能力」を測定するものです。
テストの形式は、ペーバー方式(マークシート)、webテスティング方式(自宅や大学のパソコンで受験)、テストセンター方式(リクルートの会場のパソコンで受験)、インハウス方式(企業内パソコンで受験)などがあります。
SPIの対策法は?
SPIは、「Webテスティングサービス」「テストセンター」で出題される筆記試験のタイプです。ただ、内容は、小学校レベルの知識で解けるので、練習さえすれば誰でも高得点がとれます。
ただし、SPIは問題数が多いわりには制限時間がかなり短い試験なので、下手をすれば時間切れで終わってしまう可能性もあります。また、合格ラインの基準は企業によって異なるため、志望企業の求めるレベルの正答率達成を目指す必要があります。
SPIの突破率を高めるには、参考書で練習問題を繰り返すことで問題形式に慣れ、回答のスピードを高める努力が必要です。制限時間内で終えられるよう、時間配分を考えながら回答するクセをつけるとともに、苦手な分野を重点的に取り組んで、正答率向上へつなげましょう。
②玉手箱
「玉手箱」は日本SHLが提供しているWebベースの筆記試験で、「能力テスト」と「性格テスト」の2つからなります。
このうち「能力テスト」は、基礎的な学力や処理能力を確認するための内容で、「計数理解テスト」「言語理解テスト」「英語」の3つの分野で構成されています。各分野からは2〜3種類の問題形式で出題されます
計数理解テストには、「四則演算」「図表の読み取り」「表の空欄推測」という3種類の出題形式があります。一方、言語理解テストは、「GAB形式」「IMAGES形式」および「趣旨把握」という3種類の問題が出題されますが、いずれも長文を読んで回答する内容です。さらに英語には「論理的読解」「長文読解」の2種類の問題形式があります。
つまり、能力テストには合計8種類の問題形式が存在します。玉手箱の特徴は、企業によって能力テストの問題形式の組み合わせが異なる点です。さらに、同じテストを受けても受験者によって出題内容が異なります。
一方、性格テストは、個人の意欲や性格を測るためのもので、問題を読んで直感的に答える内容です。基礎的な内容が問われるので、難易度としては決して難しいものではありませんが、上記の構成を踏まえての対策が必須です。
玉手箱の対策法は?
玉手箱は出題範囲が広いので、手当たり次第ではなく、しっかり対策を立てて効率的に準備をするのがおすすめです。玉手箱の能力テストには8種類の問題形式があり、問題数や出題の傾向も企業によって異なります。
おすすめは、玉手箱専用の対策本の活用です。いろいろな種類の玉手箱専用の参考書や問題集が販売されています。その中から、志望企業の出題傾向に沿った1冊を選んで、問題を繰り返し解きながら、それぞれの問題形式に慣れるようにしましょう。
玉手箱でネックとなるのは、制限時間がかなり厳しい点です。各分野のテストをハイペースで、かつ正確性をもって回答する必要があります。そのためには、練習問題を解く際も、1問をできるだけ短時間で済ませるよう意識して回答し、制限時間内に全問回答できるよう時間調節を心がけましょう。
③Web-cab
Web-cabは、SEやプログラマーなど、おもにIT系の職種を志望する人材向けに採用されている適性検査です。その点が、業界や職種を問わず採用されているSPIや玉手箱と大きく異なります。
なお、Web-cabと同じ内容でCABという試験もありますが、CABがペーパーテスト形式なのに対し、Web-cabはWebテストの形式をとります。CABよりもWeb-cabのほうが制限時間が短く、かつ問題数も少ないわりに、難易度が上がるのが特徴です。
Web-cabは論理的思考力を測定するためにデザインされた適性検査で、「暗算」「法則性」「命令表」「暗号」「性格検査」の5分野で構成されています。
「暗算」では四則演算の基本的な問題が出題されます。「法則性」は複数並んでいる図形から法則性を読み取る問題です。「命令表」では、記号に関する命令が書かれた表の指示に従って記号を読み解きます。「暗号」では、図形の変化を推測して回答します。「性格検査」では、二択の問題で判断基準や趣味嗜好などが測定されます。
Web-cabの対策法は?
Web-cabのネックは、厳しい制限時間と図形問題が多い点です。そのため、回答のスピードと正確性を高める努力が求められます。他のSPIや玉手箱での準備と同様、普段の練習問題でも個々の問題にかける時間配分を意識しながら、練習問題を繰り返すのがおすすめです。
Web-cabの場合も、いくつかの出版社から専用の参考書や問題集が出ています。その中から好みの1冊を選んで徹底的に問題を解き、出題内容に慣れていきましょう。問題を解く回数が増えれば増えるほど、回答スピードも向上していきます。
参考書や問題集の中身を一巡したら、5つの分野の中でも自分が特に苦手とする内容が見えてきます。今度は苦手分野に絞って問題を繰り返し解き、正答率を高めましょう。
④他の出題形式
就活の筆記試験には、他にもさまざまな種類があります。
- SCOA
- TG-WEB
- GPS-Business
- CUBIC
- TAL
これらの試験の採用頻度は、SPI3や玉手箱に比べると非常に低いので、対策必須ではありません。志望企業が採用している場合に限り、専用の教材を取得するなどして、事前に準備をしておきましょう。
業界別の筆記試験の内容
ここまでで、筆記試験にはいろいろな種類があり、それぞれ特徴も異なることが理解できたことと思います。
各企業はそれぞれ自分たちの求める人材像に合わせて、数ある種類の中から自社向けの筆記試験向を選びます。おのずと業界によっては同じような傾向のテストを実施することにもなりますが、企業によっては独自試験を実施するなど、独自カラーを打ち出すところもあります。
従って、効率的に試験準備を進めるには、志望企業がどのような種類の筆記試験を採用しているのか、事前にしっかり情報収集をおこなったうえで、その試験に適した対策を立てるのが肝要です。ここでは、それぞれの業界で主に利用されている筆記テストを紹介します。
- 総合商社:SPI、GABなど
- メーカー:SPI、TG-WEB、玉手箱など
- マスコミ・広告:SPI、独自方式など
- 通信・IT:SPI、独自形式など
- 金融(日系):TG-WEB、玉手箱、SPIなど
- 金融(外資系):独自方式テスト、玉手箱など
- コンサル(日系):SPI、独自方式など
- コンサル(外資系):独自形式、TG-WEBなど
いずれも、言語、非言語、性格などは業界を問わず共通となっており、マスコミなどではクリエイティブ系や時事問題の独自形式、総合商社では英語、金融系やコンサルでは計算など、各業界で似通った傾向が見て取れます。
とはいえ、同一業界でも企業により課せられる筆記テストは異なります。企業ごとの詳細な情報を手に入れることが、筆記試験対策には有効です。
わからない場合は社会人に聞くのも手
志望企業でどのような就活の筆記試験を実施しているのか、採用サイトを調べたり企業説明会に参加したりして情報収集をおこなったものの、正確な情報がつかめない場合もあります。
その場合は、その企業ですでに働いている社員に、OB・OG訪問などでどのような試験内容だったかをたずねるのも有効です。その企業で働いている大学の先輩や選考を受けたことがある先輩が周囲にいれば、話を聞くこともできます。
企業が採用している筆記試験の種類や出題傾向は年によって変更されている場合もあるので、できるだけ最新の情報を集めるのがおすすめです。
1冊やり切ればOK! 筆記試験対策におすすめ参考書
先ほど解説した通り、試験対策としては闇雲に手を広げるよりも1冊の参考書に的を絞って問題を繰り返し解くやり方が有効です。参考書の内容を一巡することで、ひととおりの問題形式に慣れ、それぞれの解法やコツなどが身に付きます。
それでは、試験対策で役に立つ参考書をいくつか紹介します。
これが本当のSPI3だ! 2025年度版 【主要3方式〈テストセンター・ペーパーテスト・WEBテスティング〉対応】
「これが本当のSPI3だ! 2025年度版 【主要3方式〈テストセンター・ペーパーテスト・WEBテスティング〉対応】」は講談社の「SPIノートの会」から出版されている1冊であり、筆記試験対策の定番です。SPI3の「テストセンター」「ペーパーテスト」「Webテスティング」の主要3方式に完全対応しており、各方式でそれぞれ異なる出題分野や傾向を把握できます。
受験生の生の声をもとに、出題頻度の高い問題を網羅しています。問題と解説、解答が見開きで展開されるため、とても見やすく、講義形式の丁寧な解説で内容が理解しやすいのも特徴です。初心者向けの対策も紹介しています。
2024最新版 史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集
「2024最新版 史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集」は「テストセンター」および「ペーパーテスト」の2方式に対応しており、SPIの各出題エリアで徹底した対策が可能です。30秒で1問を解くスピード解法で、効率的な問題解釈やメモの取り方、計算方法が身に付きます。
「能力審査」から「性格検査」まで網羅したテストセンター形式の40分間の模擬テストも収録されているので、本番に向けた腕試しに活用できます。解答は別冊になっているので、答え合わせが簡単です。いくつか豊富に紹介されている「別解」のなかから、自分に適した解法が身に付きます。
これが本当のWebテストだ!(1) 2025年度版 【玉手箱・C-GAB編】
「これが本当のWebテストだ!(1) 2025年度版 【玉手箱・C-GAB編】」はSPIノートの会から出版されている「玉手箱」専用の参考書です。通常のペーパーテスト形式だけでなく、テストセンター方式の玉手箱である「C-GAB」にも対応しているため、両方の対策に便利です。
全科目および各科目の問題形式に対応しているので、玉手箱の隅から隅まで一通りの対策が可能です。各問題形式の攻略法を丁寧に解説し、模擬テストも充実しています。
Webテストの種類を特定できる裏技を伝授するとともに、玉手箱を実施している企業のリストも掲載しています。
2025年度版 就職試験によく出る 適性・適職問題
「2025年度版 就職試験によく出る 適性・適職問題」は8種類の適性試験に対応しています。適性試験の目的や適性試験の種類、対策方法をわかりやすく解説しています。
各適性試験の問題形式ごとに、問われている能力や解答のコツ、注意点が明らかになります。例題とその解説を読んで解答のポイントをつかみ、さらに例題と同じ形式の演習問題を解くことで、得点力が高まります。
時間がかかる人必見! 時間を操る3ステップ
筆記試験の回答に時間がかかりすぎて、制限時間内に終了できず落第している人の場合、いかにうまく時間を管理できるかが、攻略の鍵となります。
そこで、うまく時間を調整して制限時間内に全問回答するうえで役立つ3つのステップを紹介します。時間が足りず悔しい思いをしている人は、ぜひ参考にしてください。
①まずは解答の所要時間を把握する
まずは自分の現実を把握することが肝心です。実際に問題集や過去問、予想問題を解く際、ストップウォッチのアプリなどで時間を測って、制限時間内にどこまで解けたかをメモしておきましょう。
問題を繰り返して解く中で、少しずつ制限時間内で回答した問題数が増えていれば、学習を通じて効果が上がっていることが具体的に把握でき、モチベーションも上がります。
②短縮できる箇所がないか探す
その筆記試験で出題される一通りの分野を網羅したら、自分にとって苦手な部分や、回答しやすい部分などが見えてくるでしょう。苦手な部分、あるいは得意な部分は、次のような工夫で、より短時間で回答できるようになります。
- 苦手な部分は問題演習を繰り返し、解答のスピードと正確性を高める
- 簡単な公式は暗記しておき、反射的に回答できるようにする
以下はほんの一部ですが、筆記試験に向けて覚えるべき公式の参考としてご紹介します。
利益 = 売値 – 原価
売値 = 定価 × (1 – 割引率)
売値 = 原価 × (1 + 利益率)
●速度計算
距離 = 速さ × 時間
時間 = 距離 ÷ 速さ
速さ = 距離 ÷ 時間
●円の面積
πr2 ※ r:半径 π: 3.14
●球体の面積
4πr2 ※ r:半径 π: 3.14
●台形の面積
(上底 + 下底)× 高さ ÷ 2
- 問題の中で使われているキーワードごとに、関連する公式を紐づけて記憶しておく
- 暗算可能なものは暗算で時間をかけずに計算し、暗算が難しい場合はメモ用紙を利用してミスがないよう計算する
- 普段からパソコンや電卓の操作に慣れておく
③時間を区切って問題に取り組む
短時間で回答できるコツをひととおり押さえたら、今度はそれらのコツを活用して、実際の問題を解いていきます。その際、ストップウォッチを使用しながら、1問あたりの所要時間を計測してメモしておきます。
問題に繰り返して取り組んでいるうちに、少しずつ所要時間が短縮化していることが確認できた場合、それは身につけた時間短縮のコツが活かされて、効果が出ていることの現れです。特に②と③を何度も繰り返して時間短縮に努めていきましょう。
模擬試験でテスト慣れしよう
どの種類の筆記試験でも共通して言えることは、制限時間内に全問回答できるよう、回答時間の短縮に向けた対策が肝心という点です。
問題演習を通じて先述の回答時間短縮の効果が現れてきたら、次はいよいよ、本番でも同じように制限時間を意識して効率良く回答できるためのトレーニングを始めましょう。
それには、模擬試験を受けるのが一番です。
リクナビの模擬試験
SPIの対策をするなら、リクナビで受けられる模擬試験が一番です。なぜなら、SPIをつくっているのは、リクルートの子会社で、リクナビの模擬試験も同じ会社が担当しているからです。本番とほぼ同じタイプの問題で、模擬試験ができます。
webテスト.jp
SPI3以外の対策は、「Webテスト.jp」が便利です。会員登録をすれば、無料で玉手箱・Web-cab等の模擬試験が受けられます。
アプリも出しているので、気軽にwebテストの対策が可能です。SPI以外の対策をするなら、webテスト.jpを使いましょう。
SPIパーフェクト模試
「SPIパーフェクト問題集&模試」は問題集で100問、模試で100問、本番形式の問題を収録しているので、無料でガッツリSPI対策ができます。癖のある非言語にも万全の準備が可能です。
問題集を解く→模試で実力をチェック→苦手分野を見つける→重点的に対策するというサイクルで、短期間で筆記選考を突破する実力を身に着けましょう。
手応えアリなら企業との相性が悪かったと考えよう
試験本番でも制限時間内にそれなりに回答できたという実感があるにもかかわらず、落ちてしまった場合は、先に解説したように触れたとおり単に志望企業との相性が悪かっただけのことと受け止めましょう。
あまり深く考え込まず、他にもっと相性が良い企業がないかの見直しにエネルギーを使うほうが、より生産的です。
性格検査は人柄や相性を見られている
ここまでは能力試験に向けた対策を中心に解説してきましたが、就活の筆記試験には性格検査も含まれています。
性格検査は、あくまで就活生の人柄やものの考え方など、志望企業との相性などを測るためのテストです。そのため能力試験と異なり、基本的にこれといった正解がありません。ただ、中には社会人としての常識が問われる問題もあるため、その場合は正しい回答を選べるよう注意する必要があります。
性格検査では、あれこれ考えるよりも直感でサクサク回答していくことがおすすめです。無理に相性を合わせようと計算して回答してもそれは本当に自分に合った企業であるとはいえません。後々回答内容全体で矛盾や一貫性のない部分が見つかり、落とされる可能性もあります。
何より制限時間が設けられているため、一問一問に時間がかかっていると時間切れに陥ります。スピーディーに時間配分を意識して臨むのが大切です。
相性が合う企業は必ずある
相性が悪い企業があるならば、逆に、必ず相性が良いが良い企業があるはずです。繰り返しになりますが、性格検査は企業との相性チェックに利用されるテストなので、相性の良い企業で性格審査を受ければ、良い結果に転じることでしょう。
特定の企業に限定せず、より広い視野をもっていろいろな企業に目を向け、良さそうだと思ったら選考を受けてみましょう。チャレンジをし続ける過程で自分自身、そして企業を見る目が養われ、より相性の良い企業に出会える可能性が高まります。
偽りの回答で入社しても苦労することも
学生の中には、少しでも合格率を高めたいという思いから、性格検査で自分の直感よりもむしろ志望企業が求める人物像に沿って回答を選んでしまうケースがあります。
性格審査では、同じ質問内容が形を変えて何度も問われるパターンが含まれています。無理に自分を偽って回答を選んでしまった場合、他の回答とのバランスが取れずに矛盾が生じ、正直に答えているかどうかの判断が困難になりかねません。
仮に偽りの回答が功を奏し、適性があると判断されて入社につながったとしても、後でマッチング度の低さが浮き彫りになり、入社後に後悔する可能性もあります。
就活生と企業、双方が不幸にならずWin-Winな結果に落ち着くためにも、性格検査では直観で正直に回答を選ぶのがおすすめです。
就活の筆記試験に関する疑問に回答!
最後に、就活の筆記試験に関して就活生が抱いている疑問の中から、特に多いものをいくつか紹介します。疑問への回答も合わせて解説しているので、参考にしてください。一つでも疑問や不安が解消できれば、試験対策に向けてもっと他の事柄に集中して取り組めるようになるでしょう。
筆記試験はいつ頃準備すればいい?
いつ頃から試験勉強を始めるかを把握するには、まず、志望企業でいつごろ選考がスタートし、筆記試験がいつごろに実施予定か、情報を掴んでおくことが大切です。
さらに、筆記試験の種類ごとに、受験対策に要する時間は合計でどれくらいかを把握することも重要です。
たとえば、SPI対策に要する時間は一般的に30時間から60時間と言われています。
仮に合計60時間勉強しようと決めた場合は、企業での実施の時期から逆算して、1日○時間の勉強なら、試験日の▲日前から準備が必要といったかたちで、おおまかな準備スタートの時期が見えてきます。
たとえば、SPIに向けて合計60時間、1日2時間勉強すると決めた場合、遅くとも試験日の1ヵ月前までには対策をスタートさせておく必要があります。現実には、就活の時期はあれもこれもと多忙になりがちなので、実際は1ヵ月前よりも、もっと早い時期から着手するのがおすすめです。
筆記試験の合格点は?
マイナビによれば、多くの企業は合格ラインを60~70点としていると言われています。
ただし、実際には筆記試験はあくまで参考程度の扱いである場合もあれば、企業や職種によっては、筆記試験を適性診断やストレス耐性を重要視する場合もあるので、合格点についてそこまでプレッシャーに感じなくても問題ありません。そもそも、筆記試験の合格ラインというものは、明確には設けられていません。
こちらでは、ボーダーラインについて紹介します。
- SPI正答率81~85%:朝日新聞やフジテレビなどのマスコミ関連
- SPI正答率76~80%:丸紅などの商社、大和SMBCや三菱UFJ信託などの金融系
- SPI正答率71~75%:ニコン、日立などのメーカーほか
こちらの例は、正答率を公にしている企業の例です。
今後筆記試験の有無や内容が変わる予定がありますし、テストが難しい回は合格ラインを下げる可能性もあるので、あくまでも参考にしてください。
大手企業の筆記試験のハードルは高いのでランクを下げるのも手
いわゆる大手企業・人気企業は、筆記試験のハードルが高い傾向があります。人気企業には、就活生が殺到するので、筆記試験のハードルを高く設定して、足切りをしているのです。たとえば、野村総研の場合、筆記試験のハードルは正答率80%以上です。人気企業は、筆記試験のハードルが高い傾向があります。
そのため、筆記試験・Webテストにまったく通らない場合「筆記試験のハードルが高い企業ばかりを受けていないか?」と考え直す必要があります。レベルが高い企業は、それなりの点数を筆記試験でとっていても、落ちてしまうからです。
どうしても筆記試験に落ちてしまう場合の対処法
ここまで、筆記試験を通過するためのさまざまな対策を解説してきました。
しかし、中には対策に対策を重ねたうえで本番に臨んだにもかかわらず、毎回落とされてしまう、そのような八方塞がりの中にある人もいるでしょう。
では、なかなか筆記試験を通過できない場合は、どうしたらよいのでしょうか。これまでとは異なるアプローチとして、次の2つの対処法を紹介します。
倍率が高く人気な企業以外を選ぶ
筆記試験に自信がないなら、筆記試験のハードルが低い会社を受けてみるのも手です。一般的に、大手企業の子会社や中小企業は筆記試験のハードルが低い傾向にあります。
また、中堅企業は、採用規模が小さいので、大手のように画一に足切りをせず「ESに光るところがあるから、面接によんでみよう」とチャンスをくれる場合もあります。
筆記試験に受からない場合、「ハードルの高い難関企業ばかり受けていないか」自問自答してみましょう。受ける企業を変えれば意外と簡単に受かる可能性があります。
筆記試験がない企業を受ける
筆記試験で落ち続けてしまうと、絶望的な気持ちになってしまうかもしれません。そのせいで、就活自体をやめたいと思ってしまうほどならば、いっそ筆記試験のない企業に絞って応募する、という選択肢もあります。
選考に筆記試験がないからといって、人員補充のために簡単に学生を採用するブラック企業というわけではありません。事実、リクナビの調査では、筆記試験を選考に取り入れている求人は、66%であることがわかっています。
社会には何万と企業があるので、約30%の企業は人材の選考に筆記試験を実施していないというのはこれはかなりのボリュームです。
業界別で見ると、たとえばクリエイティブ系や医療系専門職などでは、選考時に資格やスキルが重視されるため、筆記試験はあまり実施されない傾向にあります。
もし、筆記試験よりも面接を通してのほうが、自分の熱意や人柄をよりアピールしやすいのであれば、あえて筆記試験のない企業に絞って応募するのも、賢い戦略といえます。
筆記試験は落ちる理由別に対策を立てて次につなげよう
就活で筆記試験に落ち続けている場合、やみくもに勉強をしても次は受かるとは限りません。まずやるべきは落ちる原因を把握すること。それさえわかれば、進むべき道は見えてきます。
原因に沿った適切な試験対策を立てて準備すれば、次の試験の合格率は向上するでしょう。本番では100%以上の力を出し切って採用につなげられるよう、今回の記事で紹介したさまざまな筆記試験対策のポイントを参考に準備し、次こそ筆記試験に合格しましょう。
時間がかかりがちな自己分析が簡単にできちゃうツールがあるのをご存知でしたか?
パッと自己分析を終えたい時に使えるのが、使えるのが適職診断テスト「AnalyzeU+」です。
「AnalyzeU+」は、251問もの設問に答えていく本格的な適職診断テストです。設問に回答をすると、経産省の定めた「社会人基礎能力」のうち、あなたがどの面に秀でていて、どの面に弱点があるのかを教えてくれます。
これは、私がテストした時の診断結果です。この通り、かなり詳しく教えてくれます。
偏差値形式で表示してくれるので、「自分の強みは何なのか?」「向いている仕事は何なのか?」「どんな弱点があるのか?」「向いていない仕事は何か?」が一発でわかります。自分の向き・不向きがわかるので、自己分析で適職について考える時にとても役立ちます
「AnalyzeU+」を利用するには、スカウト型就活サイト「OfferBox」への無料会員登録が必要です。OfferBoxは、プロフィールを登録しておくだけで、あなたのプロフィールに関心を持った人事から選考のオファーがもらえるサイトなので、登録して損はありません。
AnalyzeU+で診断するついでに、プロフィールを詳しく入力しておくと、有名企業からの選考のオファーまで届くようになります。
「AnalyzeU+」を活用して、最速で自己分析を終わらせましょう。