採用見送りの通知が続くと、このままでは内定ゼロのまま学校を卒業するのではないかと不安になりますよね。
株式会社ディスコの調査によると、2019年卒も2020年卒の内定出しの時期は6月上旬としている企業が最も多いことが分かっています。
そのため、この時期を過ぎても内定を持っていない就活生は、内定がゼロのままにならないかと不安と焦りが出始めます。
どこの企業でも良いというわけではありませんが、内定は1つでも得ていると、心に余裕ができるため、志望度の高い企業にも自信をもって選考を受けられるという利点があります。
ここでは、内定がゼロにならないための対策を紹介します。
中小企業は売り手市場のためゼロにはなりにくい
なぜ高学歴でも内定がゼロになるのか?答えは、大手企業へ集中しているからです。
たとえば、従業員5000人以上の超大企業の場合、求人倍率は0.47倍です。従業員1000人以上5000人未満の大企業の場合は、0.96倍。従業員300人未満の中小企業の場合、求人倍率は4.41倍にまで跳ね上がります。
就職バブルといわれた2000年台前半でも、求人倍率は2倍ほどでした。それでも、楽々就職できたわけです。そのことを考えれば、4倍という数字がいかに人手不足となっているかがわかるはずです。
しかし、中小企業に目を向けて就活する大学生が非常に少なく、ネームバリューのある企業へエントリーをしがちです。
そのため、求人倍率のように、0.47と非常に狭き門になり、不採用通知を手にし、内定ゼロになる傾向があります。
大手志向以外に内定がゼロな理由とは
NIKKEISTYLEでは2018年に続き、2019年以降も就活の売り手市場が続くことを伝えています。
もちろん、大手の超有名企業を志望する場合、志望する就活生が殺到する可能性はあります。しかし、売り手市場の現状を見ると、中小企業の内定は比較的狙いやすい傾向にあります。
比較的倍率の低い中小企業を志望しているのにも関わらず、内定がゼロの場合は、自分の就活に何かしら理由があると考えましょう。
以下の項目は、内定がゼロの人に、一度確認してほしい項目です。
もしも当てはまる項目があれば、自分の就活のやり方を見直し、新たなスタートを切ってみましょう。
・企業を絞りすぎ
特定の企業に絞りすぎていませんか?やりたいことが明確なのは良いことですが、志望企業を絞り過ぎてはリスクが高すぎます。
・選考対策していなさすぎ
選考に向けて、履歴書やエントリーシートの書き方対策、面接・筆記試験対策はきちんとしていますか?
「ありのままの自分を見てほしい」と言うのは簡単ですが、面接までもたどり着くことができなければ意味はありません。
・やりたいことが決まっておらず就活の軸がブレすぎ
なんとなく、企業選びをしていませんか?「有名だから」「みんな受けるから」といったあいまいな選び方で、一貫性がない就活は成功しません。
たとえ多くの企業にエントリーしても、選考に進める確率は低くなります。
就活の軸を定めよう
就活は内定を得ることが目的ですが、内定を得て入社した後も自分の選択に自信を持つことで、本当に就活が成功したといえるでしょう。しかし、就活の軸を定めることは難しいです。
そこで活用したいのが「就活の軸作成マニュアル」です。
就活の軸には、年収という観点以外にも様々なものがあります。このマニュアルでは、就活の軸の作り方が詳しく紹介しています。無料でダウンロードできるため、就活に迷いがある学生はぜひ無料でダウンロードしてみましょう。
内定を先にとっておく意味
先に内定をとっておくと、企業との面接の際に「崖っぷちで後がないため、失敗は許されない」とはならずに、落ち着いて面接を受けられます。
この効果は絶大で、余裕をもって面接に臨めるため、面接官からの質問に上手く答えられるようになります。さらに、どんな会社の内定であっても、「内定を出されるぐらいなので、そこそこできる学生なのではないか?」という印象を相手に与えられます。
つまり、中小企業も幅広く受けるようにすると、本命の大企業でも高い評価を得られるようになり、就活の波に乗れるのです。
内定がゼロにならない対策
内定がゼロの状態を避け1社でも獲得するために、必要書類や面接対策が必要です。就活を始めるにあたって、応募書類の書き方をマスターせずに、それ以上の進展は望めません。
筆記試験も簡単に解ける問題ばかりだとしても、時間配分などで慣れておく必要もあり、面接においても、受け答えの練習から、身だしなみ、自己PRの仕方など、準備次第でいくらでも改善の余地はあります。
内定ゼロの状態を避けるために、やるべきことをチェックしてみましょう。
自己分析を繰り返す
内定がゼロである場合、そもそもどこをどう改善していいのか、よくわからないことが多いものです。
100パーセント自分のやりたい仕事を選ぶことは難しいとしても、やりたくない仕事を選ぶことは避けたいですよね。
興味関心のあるものや得意なことを知ることにより、自分に向いている仕事がわかれば、「好き」を仕事にすることも可能です。そのためには、もう一度自己分析をしてみましょう。
志望職種も、業種もよくわからず、なんとなくどこでもいいからエントリーする、ということを繰り返していても、志望度が伝わらないためなかなか内定は得られません。
自己分析によって方向性が決まれば、特定の凝集・職種に絞って効率的な対策を練ることが可能になります。
就活の基礎から見直す
就活をしていくうえで必要なスキルは、繰り返しの練習により誰でも身につけられるものです。
しかし、出来ていると思い込みがちな就活の基本的な部分を徹底していない点で、企業は「志望度が高くない」と判断し、選考から外すケースもあります。
自身の就活がうまくいかないと感じているのであれば、就活のやり方を基礎から見直してみる必要があります。適切な対策を立てるために、自分がどれくらい就活の準備をできているのか、ポイントを見てみましょう。
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- 身だしなみ
スーツや靴だけでなく、髪型や爪、といった細かなことも気を配りましょう。身だしなみが整えられておらず、不衛生な印象を与える場合、一緒に働きたいとなかなか思われません。
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- 履歴書の書き方
履歴書には正確な情報を記載しましょう。資格欄や志望動機、自己PRに空欄や修正はありませんか?
記載ミス等をそのまま提出していると、志望度が低いと思われる可能性があります。
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- 面接マナー
面接では、話す内容以上にマナーも見られています。挨拶ができない、しっかり受け答えができないなどは、コミュニケーション能力がないと判断されてしまいます。
姿勢が悪い、うつむいたまま目線を合わせないことは、やる気がないと思われる可能性もあります。
業界の視野を広げる
内定がゼロの就活生の特徴として、1つの業界しか受けていないという点も挙げられます。業界を絞り込み過ぎると、選考が見送りとなった際、持ち駒の減りも早くなります。
同じ業界でも企業によって違いがあるように、違う業界でも似た分野で活躍できる可能性もあります。できるだけ広範囲の業界を視野に入れることによって、内定を得られる確率も高くなります。
幅広い業界を知ることにより、視野が広がりますし、第一志望でなくても、実際には当初のイメージよりも魅力的な企業である可能性もあります。
また、まずは1つでも内定を取れた後は気持ちに余裕ができるため、落ち着いて次の面接に挑むことができるというメリットもあります。
この記事のまとめ
- 難関の大企業ばかり受けていては、無内定のリスクが。優秀なライバルとの争いは楽ではない
- 中小企業は、優良企業でも学生に人気がない。つまり穴場。積極的に受けて内定を確保しにいこう
- 内定を一つ持っていることの精神的な意味は、実は非常に大きい。持っているだけで、その後の面接が楽になる