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「就職がなかなか決まらない…」と悩んでいませんか?周りの就活生に内定が出始める中、自分だけが内定がでないと、「どうしよう…」と途方にくれてしまいますよね。
でも、効果的な対策をとることで、その後の就職活動を軌道修正し、卒業までに内定を決めることが出来ます。そこで、就職が決まらない4つの原因と、その効果的な対策を詳しく解説いたします!
原因1 そもそもエントリー数が少ない
就職が決まらない人の原因の一つに「エントリーしている会社の絶対数が少ない」パターンがあります。単純な話ですが、エントリー数が少なければ、選考のチャンスも減り、内定が出にくい。マイナビの調査によれば、就職が決まらない人の多くは30社以下とエントリー数が少ない傾向にあるのです。
就職活動時一人あたりの平均エントリー数は?
就職活動をしていると、気になるのが、他の就活生はいったいどれぐらいの企業にエントリーをしているのか、ということです。
2019年卒就活生の「就活における平均的なエントリー数」は、ディスコ社の調査によれば、4月1日時点で26.2社、7月1日時点では30.7社という結果が出ています。
4月からの3か月でエントリー数は就活生全体で平均的に上昇していますが、内定が得られていない就活生がいることを考えると、最低でも30社はエントリーする必要があるということがわかります。
逆に言うならば、他と差をつけるためには、30社では足りないということです。
どんどん就活を進めて、他の就活生と差をつけるには、落ち続けてからエントリー数を増やすのではなく、早い段階から幅広い分野でのエントリー数を増やすことが、早めに内定を勝ち取るためのカギとなるのです。
特定の業界へのこだわりを捨て、志望業界を増やしていこう
エントリー数が少ない人の多くは「僕は総合商社だけで行く」「マスコミ一本」と特定業界にこだわっている傾向があります。
特定の業界にこだわらず、「やりたいこと」を軸に志望業界を増やしていきましょう。たとえば、「グローバルな環境で働きたい」なら、総合商社でなくても、
- 専門商社
- 海外売上比率の高いメーカー
- グローバルロジスティクスの中心を担う倉庫業界
など、様々な業界が候補に上がるはず。「やりたいこと」を言語化し、それにあてはまる業界はないか、もう一度探していきましょう。
あまり一部の業界にこだわりすぎることなく、「やりたいこと」に近い業界を探し、どんどん受けていきましょう。
隠れた優良企業は、すぐに見つかる
とはいっても「妥協してどこでもいいから受けろ」と言っているわけではありません。最初の就職先は重要ですから、納得できるところを選ぶべきです。以下の方法を使えば、納得のいく企業を見つけられるでしょう。
- 経産省の発行している「グローバルニッチトップ100」を見てみる。就活生に人気がなくても、世界シェアトップの安定した企業がいくつも見つかります
- 「隠れた優良企業ランキング」というそのものズバリの本も使えます
- 大手の子会社・孫会社は、待遇も大手に準じていて、内定難易度も高くない。大手の系列会社で興味のありそうな会社を探そう
これらで候補を増やし、どんどんエントリーしていきましょう。エントリーをしていなければ、二次募集の通知に気がつくことができません。できるだけ早く志望業界・企業を増やし、エントリーを追加してください。
エージェントも利用しよう
また新卒エージェントを利用して、いままでは考えていなかった企業へエントリーしてみるのもよいでしょう。
エージェントは様々ありますが、専任のサポートがつく「キャリアチケット」では個人個人の特性を見極めて、それぞれにあった優良企業を紹介してくれます。
どの企業も実際に足を運んで確認しているそうなので、安心ですね。
エージェント理由のメリットとデメリット
エージェントを理由する最大のメリットは、「どんなふうに就活を進めたらいいのかわからない」という就活生を応援してくれることです。
就活の準備の仕方から、企業の採用傾向や企業情報など就職に際して役に立つイベント情報が得られること、エージェント登録者限定の企業説明会情報や採用情報などが得られること、アドバイザーによる優良企業選びのポイント、面接対策、適性に応じた企業選定など、エージェントに登録すれば効率よく就活を進めることができます。
デメリットは、日中に登録エージェントから電話連絡が頻繁にあることでしょう。企業との直接連絡をする代わりに、就活エージェントのアドバイザーとやり取りをするようになるため、日程調節などのやりとりも、企業ではなく、エージェントとすることになります。
会社説明会の参加の電話などが授業中にかかってくることもあります。あらかじめ日程を伝え、授業中などには電話をかけないように頼むなどの自衛策が必要です。
面接評価シートで面接官のチェックポイントを確認しよう
面接をする際、面接官は面接評価シートを元に就活生を評価しています。面接評価シートには、質問に対する受け答えなどの内容をチェックする項目があるのです。企業や職種によって設定されている項目は異なりますが、参考にすることで面接官視点を把握することができます。
面接官は、どのような就活生を評価するのでしょうか。
「面接評価シート」を無料でダウンロードして、面接前に最終調整をしたり、就活生同士の練習で活用したりしましょう。
原因2 志望度が伝わってこない
数回の面接を経て最終面接付近まで残れている場合、就職が決まらないのは「志望度・入社意欲」が伝わっていないからかもしれません。
いくら優秀でも、入社意欲が疑われる学生には、人事は内定を出しません。役員に出張ってもらって採用したのに「すいません、蹴られました」と後で役員に説明するのは、サラリーマンである人事にとって避けたい事態だからです。
つまり、「この学生なら、内定を出したら必ず入社してくれる」と人事に思わせなければならない。
第一志望だと信じてもらうロジックをつくろう
面接では第一志望と答える。これは絶対の大前提。ただ、それだけだと信じてもらえません。第一志望だと信じてもらうには、以下のように「やりたいこと」を軸にしたロジックを使いましょう。
- 私のやりたいことはAだ
- なぜAにこだわるのかといえば(〜)という理由からだ(過去の経験から、なぜAをやりたいと思うようになったかを語る)
- 競合他社と比べ、業界の中で、Aをやるには御社が一番だ。だから、御社が第一志望だ
というロジックを使いましょう。やりたいことを軸に、他社と比較して「なぜ第一志望なのか」を語れば、人事も「それなら第一志望だろう」と納得してくれます。
最終まで行けば、学生の差はほとんどありません。結果を分けるのは志望動機の質。入念に練った志望動機で入社意欲をアピールしてください。
会社を一つあげて例を記載してください
面接官「他に志望している企業はありますか?」
「はい。御社の他にも同じく自動車業界の企業を3社受けておりますが、グローバル展開とお客様目線での商品づくりで、販売台数を伸ばし続けている業界の牽引役としての御社で、是非自分も成長していきたいと思っています。
学生時代に身に着けた英語力と国際マーケティングの知識を活かし、御社の更なる発展に貢献したく、第一志望とさせていただいております。」
まず、嘘をつくのではなく、競合他社も受けていることを明言し、他社の業界も同じであるということにより、企業選びの軸はブレていないことをアピールできます。
学生時代に学んだことと、企業で役立つスキルをアピールできており、また、なぜ同業他社ではなく、その企業なのかを説明することにより、第一志望であることに真実味を持たせることができます。
3.自信を無くしてしまっている
最初は自信があったのに、不採用が続き、自信を完全に喪失してしまっている学生が多くいます。表情も暗くなり、声も弱々しくなり、益々就職が決まらなくなってしまうのです。
確かに、面接で落とされると「自分には価値がない」と感じてしまいますよね。しかし、落ち込む必要はありません。なぜか。面接は人の仕事の能力を予測するのに「全く」役に立たない方法だからです。
面接は簡単な知能テストよりも、仕事の能力予測に役に立たない
海外の調査によれば、
- 仕事のサンプル、職務知識のテスト、以前の職場での同僚からの評価に比べて、面接は応募者の仕事能力を予測するのに役に立たない
- 面接よりも、簡単な知能テストの方が、応募者の働きぶりを予測するのに役立つ
ことがわかっています。つまり、筆記試験で上から順に採用した方が、面接で選ぶよりもマシなのです。つまり、面接でわかるのは「その学生が面接上手かどうか」だけであって、仕事の能力は予測できない。その程度のものですから、あまり重く受け止める必要はないのです。
※参考文献:Schmidt, F. L., & Hunter, J. E. (1998). The validity and utility of selection methods in personnel psychology: Practical and theoretical implications of 85 years of research findings. Psychological Bulletin, 124(2), 262-274.
面接対策には何が大切なのか?
面接がうまくいかずに就職が決まらないと悩むときは、いったい何が問題なのか分析する必要があります。
落ち込んでばかりいるのではなく、準備不足、苦手な分野をクリアすることにより、面接力のアップは可能です。
面接のスキル不足で就職が決まらないなら、まずは客観的に自分の面接を見ることから始めましょう。
自分の模擬面接を撮影して、実際にどのような部分がダメなのかを見ることにより、高めるべきスキルはわかるはずです。家族や友人に見てもらい指摘してもらうのでも構いません。
面接スキルには、大きく分けて2つあります。
それは、各質問への回答方法と、話し方や態度などです。
回答する際は、まず結論から述べ、続いて説明をするようにして、ロジカルな話し方ができるようにしましょう。自信を持って大きな声でハキハキと話すことによって、説得力のある話し方ができるようになります。
次に、見た目の印象をアップする方法ですが、にこやかに受け答えすることで、明るい印象を与えられるようにしましょう。
椅子に座る際には、背もたれは使わずに背筋を伸ばし、肩の力は抜いて両手は膝の上に置きます。アイコンタクトをしながら、笑顔で受け答えをすれば好感度はアップします。
面接に落ちたことはどう受け止めるべきか
では、面接に落ちたことはどう受け止めるべきか。一つ「縁がなかったな」もう一つは「面接がヘタだったかもな」です。
面接に何度も落ちるということは、面接が下手な可能性がある。だから、面接の練習はするべきでしょう。しかし、それはスキルの問題です。人格の問題ではない。スキルですから、磨けばいいのです。
原因4 就職活動そのものをやめてしまう
就職が決まらない学生に一番多いパターン。それは何か。実は、「就職活動そのものをやめてしまう」というものです。
何度も不採用通知を受け、「もう自分なんて駄目だ」と自己否定をして、就活を続けられなくなってしまう。また、就活の後半になると、ナビサイトで受けられる企業の求人も少なくなるので「もういいかな…」と就活をやめてしまうのです。
しかし、大学を卒業して既卒になってしまったり、就職留年をすれば、それはそれで今より厳しい戦いをしなくてはなりません。少しずつでも良いので、納得がいく内定が出るまでは就活を続ける必要があります。
確かに、面接に落ちれば落ち込みます。しかし、既に述べたように、面接での評価はアテになりません。それに外れたからといって「自分は駄目なんだ」と自己否定する必要はないのです。
落ちても「運が悪かった。縁がなかった」程度に受け止め、あまり落ち込まず、気負わず就職活動を続けましょう。自分のペースで少しずつで良いので、就活の後半戦を戦い抜きましょう。
就活の期間はいつからいつまで?
2018年10月に経団連によって明言化されている就活のスケジュールは、2020年卒就活生に関しては、大学3年生または大学院1年目の3月にエントリー及び説明会の解禁、大学4年生または大学院2年次の6月に選考が解禁となっていました。
実は、この日程は、法的な拘束力がないため、一部の企業によっては守られていないケースもあります。今後、政府の主導により新たなルールが作られる可能性もあるため、大幅な変更となる可能性もあります。
さて、就職活動は説明会やエントリーが始まりと思っている就活生もいるかもしれませんが、近年では、3年生だけでなく、一部1~2年生からインターンシップを受け入れる企業が増えてきています。
場合によっては、インターンシップ後に内定となるケースもあるので、実質の選考はかなり早い段階から始まっているのです。
そのため、企業エントリーの始まる3月まで何もせずにいると、「時間管理能力がない」とマイナス評価されてしまう可能性もあります。
就活で成功するためには、ぎりぎりになって慌てないで済むように、自分の経験を語る準備を積極的に早い段階からすることが大切です。