面接で好感を得るには、話し方が重要。とはいっても、具体的にどう話せば好感を得られるのかは、あまり知られていません。また、面接マニュアル的に「こうしなさい」と言っても、あまり納得できないですよね。
そこで、科学的な実験で効果が証明されている「効果的な話し方」をご紹介します。意識するだけで、誰でも説得力のある話し方ができるようになります。
第一印象が大切
第一印象は、相手を判断する最初の一歩です。初めて出会った人から得られる情報を瞬時に無意識に分析し、この人は優しそうだなとか内向的そうだな、などと判断するのです。
- 性格特徴:温厚、優しい、怖い
- 知的特徴:頭がいい
- 意欲的特徴:内向的、活動的
これらの特徴は、主観的に瞬間的に判断され、そのイメージはずっとついて回ることになります。面接で第一印象のバイアスがかかった状態では、本来の姿が見てもらえなくなります。つまり、第一印象が悪ければ、面接の間中その悪いイメージは払しょくされない可能性があるのです。
第一印象を決める要素
面接に限らず、コミュニケーションにおける情報には、
- 視覚情報(表情)
- 聴覚情報(口調)
- 言語情報(話の内容)
の3種類があります。この情報を自分の持っている情報と結び付けたものが第一印象を決めるのです。
アメリカの心理学者アルバート・メラビアンによれば、この3種類の情報の中で視覚情報が一番コミュニケーションに影響を与え、次に聴覚情報、言語情報は最下位となっています。
つまり、どんなに素晴らしい内容の話をしても、表情が暗く、ぼそぼそと話していれば、与える印象は良くないということになります。また、逆に明るい表情で、ハキハキと話せば、たとえ内容は平凡でもよい印象が与えられるということです。
また、見た目とは表情に限りません。身だしなみや姿勢やジェスチャーも含むのです。つまり、きちんとしたスーツ姿で、髪型やメイクにも気を付けて、背筋を伸ばし、洗練された動きをすれば、第一印象はよくなるのです。
初めの数秒できまる
メラビアンの研究によれば*、第一印象、つまり初対面の相手を判断する時間は、わずか3~5秒だとされています。部屋に入った瞬間に、自分の評価が決まってしまうということは、話の内容の良し悪し以前の問題だということです。
一度定着した第一印象を覆すことは難しく、「ある対象を評価するときにそれが持つ顕著な特徴に引きずられて他の特徴についての評価がゆがめられる(認知バイアス)現象のこと」で、社会心理学では「ハロー効果」と呼ばれます。
ハロー効果がネガティブに働き、ずっと悪い印象のまま面接が進むのは困ります。しかし、ポジティブに働き、ずっといい印象で面接を終えられれば、内定を得ることができるのですから、第一印象がどれだけ重要かおわかりいただけるでしょう。
大きな声で話す
まず、意識的に大きな声で話しましょう。あまりにも単純なことですが、あまりにも効果的な方法なのです。
ブランダイス大学の心理学者、ジャネット・ロビンソンは、二人の男の会話を録音し、被験者に70デシベルと75デシベルに分けて聞かせました。もちろん、内容は同じです。たった5デシベル(人間の耳ではなかなか判別できないほどの差に過ぎません)でしたが、被験者は75デシベルの会話の方がより「論理的で説得力がある」と回答しました。
就活生の多くは、緊張で声が小さくなってしまっています。意識的に大きな声でハキハキと話すようにしましょう。
あなたの面接力はどのくらい?
面接では、自己分析や業界・企業理解がどの程度できているかも、高評価を受けるために大切な要素です。今の時点で、あなたの面接力はどのくらいでしょうか?
それを知るために活用したいのが「面接力診断」です。
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断言調で話す
「私は必ず御社に貢献できると思います!」と断言調で話しましょう。弱々しい話し方はあなたの話の説得力を下げるからです。
南フロリダ大学クリスティン・ルーバーによる実験では、犯罪者についての証言を「平文」「冒頭にいや~、その~」と言いよどみのある弱々しい調子のものに分けて、被験者に説得力を評価してもらいました。すると、内容は同じでも冒頭に言いよどみのあるメッセージは10%も信ぴょう性が低いと評価されました。
冒頭に「いや~、え~と」と言いよどんだり、途中で「~だったかな、いや、違う」と迷いながら話したり、弱々しい語尾で話すと、説得力がなくなります。 ハッキリとした口調で話しましょう。
単刀直入に結果から伝える
面接では、まず結論、つまり論点から話し始めましょう。課程の説明から始めてしまうと、だらだらとした、わかりにくい話に聞こえ、理解しづらくなってしまいます。
「御社は・・・なため、志望しました。」
「私が御社を志望した理由は2点あります。なぜなら・・・」
質問を受けたら、まず結論。説明はその後に続けるようにしましょう。理解しやすい話し方は、面接官によくわかってもらえるだけでなく、論理的な話し方ができる、と評価してもらえます。
また、最初に論点を話すということは、きちんと質問に答えられるという、メリットもあります。
練習してきた回答をしようとすると、つい準備した通りの順番で話そうとして論点がずれてしまったり、途中で質問されても答えられなかったりすることもあります。
暗記した詳細を話すことにこだわらず、結論を述べてから説明を加えることで、臨機応変に対応できるというポジティブな印象を与えることができるのです。
背筋を伸ばす
自信を持ちたいと思っている人は多いでしょう。自信を持つ方法は簡単です。背筋を伸ばせばいい。
コロラド大学のトミー・アン・ロバーツは、被験者に「前かがみの姿勢」「背筋を伸ばした姿勢」で3分間を過ごしてもらいました。その後、気分テストと、算数のテストをしました。すると、背筋を伸ばしたグループの方がずっと気分がよくなり、幸福を感じていて、算数の成績まであがっていたのです。
面接に自信を持っていい気分で望みたければ、まず背筋を伸ばしてみましょう。
立つときの姿勢
姿勢の良し悪しで、与える印象はかなり変わってきます。面接での受け答えはきちんとできても、姿勢が悪いことによりあまり印象がよくないということは起こり得ます。姿勢が悪いせいで第一印象が悪くなり、ハロー効果で面接官にきちんと評価されないのでは残念です。
頭を天井から糸で引っ張られるイメージで、顎を引き、すっと背筋を伸ばせば、自然で美しい姿勢で立つことができます。両手はブラブラさせず、身体に添えるようにしましょう。
座るときの姿勢
座る姿勢は、自分が話すときだけではなく、相手の話を聞く際にも気を付けましょう。
椅子を勧められたら、半分から4分の3程度に浅目に腰掛け、背もたれに背を預けないようにして、背筋を伸ばします。ゆったりとした気持ちで肩の力は抜き、両手は膝の上に置き、女性は重ねます。
その際、面接官に身体の正面が向くように気をつけましょう。
リラックスし過ぎて、やる気がないように見えたり横柄に見えたりするようでは困りますが、適度にリラックスして座れば、自然と自信も出てきます。
笑顔で話す
リラックスしていい気分で面接を行えれば、どれだけ楽か、考えたことはありませんか?そんな気分で面接を過ごすのは簡単です。笑えばいいのです。
人間の感情は、表情に影響を受けます。ドイツの有名な実験では、被験者を「箸を歯でくわえてもらう(笑顔のような表情になる)」「箸を唇でくわえてもらう(不満気なな表情になる)」の2グループに分けました。その後、被験者たちの気分を測定すると、笑顔をつくった被験者はより明るい気分になり、不満気な顔をつくった被験者は悲観的な気分になっていたのです。
この種の実験は、「イーと言ってもらう(笑顔)」「ウーと言ってもらう(口をすぼめる)」のニパターンで、「イー(笑顔)」の方が気分が良くなる…等、様々な実験が行われています。どの実験の結果も同じで、「笑顔をつくると気分が良くなる」ことがわかっています。
笑顔をしているだけで、気分がよくなり、リラックスできます。だから、面接では笑顔をつくりましょう。
また、笑顔には相手に好意を示す効果もあります。人間は自分に好意を示してくれる人に好意を持つ心理(好意の返報性)があります。だから、笑顔をつくるだけで、面接官からの好意が得やすくなるのです。とりあえず、笑っておきましょう。
アイコンタクトを忘れずに
面接官は応募者の話をただ聞いているだけではありません。「ちゃんと伝わっているかな?この反応はポジティブなのかな?」などと、反応を気にしながら質問をしているのです。
そんなときに、下ばかり向いていたり、目を合わさないでいたりすると、「やる気がないのかな?答えたくないのかな?」と詮索されてしまいます。
「しっかり聞いていますよ。やる気がありますよ。」とアピールするには、やはりアイコンタクトが重要です。相手の目を見てうなずく、話すなど、面接官のほうをきちんと向いて、興味をもっていることを示しながら会話をしましょう。
苦手な場合は目と目の間を見よう
コミュニケーションにアイコンタクトは欠かせません。
しかし、欧米と違って、日本では相手の目を見ることに抵抗がある人が多いことも事実です。その場合は、少し目線をずらして、相手の目と目の間のあたりを見るようにすると、違和感なく相手の顔を見ることができます。
その際は、じっと凝視したり、にらみつけるような視線は避けましょう。5秒ぐらい相手の目を見たら、自然に視線をそらし、また、見るというようにすると、相手にも負担にならず、抵抗なく目を合わせることができます。
人事担当者は、応募者が思う以上に視線を合わせることを気にしています。コミュニケーション能力が高いことをアピールするためにも、しっかりと目を見て話ができるように工夫してみましょう。
自信が無くても自信を持って振る舞う
自信がない人ほど、自信満々に振るまいましょう。自信満々に振る舞えば、自信は勝手に湧いてくるからです。
人間の脳は、身体の状態から気分を判断します。だから、身体が自信満々のような状態だと、「このポーズをとっているということは、自信満々なのだ」と勘違いするのです。これを「心理効果の錯覚帰属」といいます。代表的な例は、「吊り橋効果」でしょう。
吊り橋を通った男女は、お互いに好意を持ちやすくなります。吊り橋を通るドキドキを脳が相手へのドキドキと勘違いしてしまうからです。
今まで紹介した「背筋を伸ばすと気分が良くなる」「笑顔だと楽しくなる」も同じ『心理効果の錯覚帰属」によるものです。この効果、実は馬鹿にできません。たとえば、コロンビア大学の実験では、被験者に「マッスルポーズ」と「退屈そうなポーズ」を1分間とらせました。すると、「マッスルポーズ」を1分間とるだけで、他のポーズに比べて、男性ホルモン(自信ややる気を司るホルモン)が増え、コルチゾール(ストレスホルモン)が減少していたのです。
心は体の影響を受けます。私達が思っているよりも、ずっと。
だから、まるで自信満々のように振る舞えば、勝手に自信が湧いてくるのですね。自信がない人ほど、「大きな声で話す」「断言調で話す」「笑顔で話す」「ハキハキと話す」「背筋を伸ばす」「ジェスチャーをする」……まるで米国大統領のバラク・オバマのように話しましょう。
そう振る舞うだけで、あなたの脳が勘違いをして、勝手に自信満々になってくれるからです。自信が無い人ほど、自信満々に振る舞ってください。
おわりに
ちょっとしたコツを意識するだけで、相手の好意をグっと得やすくなります。大きな声で、背筋を伸ばし、自信満々に、断言調で話してください。

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