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志望動機が書けない!と悩むことってありますよね。第一志望の企業ならともかく、保険で受ける第八志望、九志望の志望動機は、なかなか思いつかず、困ってしまいますよね。
そこで、志望動機がなかなか書けない人のために、志望度の低い企業でも、説得力のある志望動機を書く方法をご紹介します。
1.志望企業の強み・特徴を洗い出す
まず、志望動機は、会社の特徴・方向性・強みと一致した方向でなければなりません。
たとえば、医療分野のシステムに強いIT会社を志望するのに、自分のやりたいことだけを重視して「私は公共システムの開発に携わりたい」といっても、「それなら、違う会社に行けば?」と思われてしまいますよね。
「御社が第一志望です」と伝えるためにも、志望動機の方向性は、会社の強み・特徴と一致するものでなければなりません。ここがズレていると、書類選考の突破は厳しいでしょう。このズレを避けるために
このポイントをしっかりと理解しておきましょう。たとえば、総合商社の伊藤忠商事なら、他の総合商社に比べて、「アジア、特に中国市場に強い」「繊維・ITに強い」等の強みがあります。この特徴を志望動機に織り交ぜることになります。
会社の強みを正しく理解して「御社は他社に比べてAという強みがある。だから、御社なのだ。」と伝えられれば「第一志望感」のある志望動機になります。
志望動機をつくるために、『業界内の競合他社とくらべて、その会社はどんな強みを持っているか?競合に比べてどんな特徴があるのか?』をしっかり分析しておきましょう。
『業界内の競合他社とくらべて、その会社はどんな強みを持っているか?競合に比べてどんな特徴があるのか?』の例
志望動機を作成する際は、志望する企業を業界内の競合他社と比べ、その会社の持っている強みを明確にする必要があります。
ここでは、「トヨタ自動車」を例に紹介していきます。
自動車は、日本の輸出商品の中でも20年以上No.1を維持しています。
その中で、売上高も営業利益も、トヨタ自動車は国内で一人勝ちの状況で、世界的にも販売台数が上位に位置しています。
他社に対して、トヨタ自動車は高品質な車を低コストで製造することが得意で、扱っている自動車の種類も多く展開しているといえるでしょう。
また、低価格の小型車や、高級セダンなど、顧客の幅広いニーズに合わせた対応をしているため、トヨタ自動車は、海外での需要も伸ばしています。
最近ではハイブリッド車の「プリウス」を世界で初めて量産化し、主力車種にしていますが、FCVの燃料電池車の開発など、環境面への対応も起こっていることも特徴の1つと言えるでしょう。
業界首位でも、守りに入らずに、常に挑戦し続ける文化が根源にある企業とも言えます。
「これからますます進む、環境問題に全力で取り組みたいためです。
現在、開発途上国でも自動車の需要は増えてきています。
自動車が普及することで行動範囲は広がり、ライフスタイルは劇的に変わり、生活は豊かになります。
しかし、同時に自動車による環境問題も顕在化しているため、自動車と自然が共存できるような方法も必要です。
御社はハイブリッド等の技術をいち早く市場に投入し、環境問題に真剣に取り組んでいます。
また、販売開始当初は売れば売るほど赤字になってしまうプリウスを、地球環境への貢献の為に売り続ける姿勢は、環境問題に対して積極的に取り組んでいることの表れで、非常に感銘を受けました。 この環境問題を解決し、自動車と自然とが共存できる企業は御社以外にはないと考え、御社を志望しました。」
環境問題についても深く勉強している様子が伺えます。
環境面で主力商品であるプリウスを中心に、入社した後に、具体的に取り組みたいテーマがあるため、志望度が高い点が評価できます。
また、海外でのシェアを伸ばしていきたいという意欲も感じることができます。
志望動機が書けない時は、志望動機作成ツールを活用してみよう
ここまで志望動機を作成する方法を解説してきましたが、文章を考えるのが苦手で、上手く書ける自信がない人も多いはず
そんな時は、「志望動機ジェネレーター」を活用してみましょう。
志望動機ジェネレーターなら、簡単な質問に答えるだけで説得力のある志望動機が完成します。
志望動機作成ツールを活用して、人事を唸らせる志望動機を完成させましょう。
2.志望企業の強みに惹かれる理由を考える
志望動機は、人事から見て「なるほど、その理由なら我が社が第一志望だろう」と納得できるものでなければなりません。「第一志望」と感じさせる志望動機をつくるには「なぜ自分にとって、御社の持つ強みが重要なのか?」を書くことです。
言葉で説明しても、いまいちわかりづらいので、例文を見てみましょう。
たとえば、みずほ証券という証券会社を志望するなら、
この強みに魅力を感じる理由として
このように「あなたの会社の強みに魅力を感じています」という論理の流れをつくりましょう。そうすれば、「なるほど、それなら我が社が第一志望だろう」と納得してもらえます。
ある種こじつけに近くなっても良いので、「その会社の持つ強みが、なぜ自分にとって魅力的なのか」をしっかり答えられるようにしておきましょう。
「その会社の持つ強みが、なぜ自分にとって魅力的なのか」の例文
< ファミリーマート >
「お客様の商品に対するニーズを、リアルタイムで満たしていきたいためです。
私は専門商社のインターンシップを通じて、お客様に商品をお届けする喜びを感じました。
同時に、お客様から希望する商品案が明確に提案される可能性は、ほんのわずかで、ニーズから形にして、提供する難しさも実感しました。
大学1年時から貴社の店舗でアルバイトを行っていますが、商品の展開の速さに日々驚いています。
定番商品によってニーズを満たしていくことも大切ですが、日々移り変わるニーズをその時々で満たしていくことも重要です。
他業種・同業他社と比較をしても、貴社のオリジナル商品の展開速度は、非常に速いと感じています。
この商品展開の速さをいかして、お客様のニーズをリアルタイムに満たしていくことが可能であると私は思います。
自らの行動でニーズをかたちにし、お客様の喜びを強くするため、貴社を志望します。」
インターンシップを通じて感じた、自分自身のやりたいことの難しさと
アルバイト経験を通して感じたファミリーマートの強みを活かしていることが高く評価されます。
魅力的な部分を、別の経験でさらに際立たせている点もアピールポイントになっており、
面接で会って話を聞いてみたいと思わせる経験です。
3.入社後の展望を考える
その会社でもし働けるとしたら、何をしたいか?どんな業務で働きたいか?を考えておきましょう。仕事像のヒントは、先輩社員インタビューなどを見ればわかります。もし、働くとしたら、どんな業務で何をやりたいか?を志望動機に含めることで、志望の本気度が伝わります。
なお、「こんな働き方をしたい」と具体的な志望業務をあげるときは「その業務が会社のメインの業務かどうか」を考えてみましょう。たとえば、「広報」「IR担当」「法務」は大事な仕事ですが、多くの会社にとって収益をあげる主要業務ではありません。
「貴社で法務として働きたい」といっても、「うーん、その枠ではほとんど採用していないんだよねぇ…」と思われてしまうでしょう。
入社後の展望例
< 横浜銀行 >
大学のゼミで企業の価値を評価することを勉強しています。
企業価値の評価から得られる企業のニーズを引き出し、
それを満たす金融商品の開発を通してマーケットの最先端で活躍できる市場営業は、
私の理想とする職業で、企業価値の評価プロセスを発展させるものとして非常に注目しています。
御行の強みである地域との密接な関わりは、企業のニーズ把握力に直結していますし、
細かい顧客セグメントを活用し、要望に沿って商品やサービスの充実をはかっている点からも、他の銀行に負けない発展性があります。
将来は、企業価値を正しく評価することをベースとし、企業の問題点を把握し、
同時に現行金融商品の問題点を洗い出すことで、両者の不一致を1つずつ解消できる行員になりたいと思います。
そのために金融情報を積極的に受信し、現在はFPなどの資格を取ることで、理想に近づけるように努めています。
志望理由にゼミでの経験などの裏づけがあるため、説得力があります。
企業の特徴をしっかり理解して、興味を持っていることが伝わる点も評価できます。
将来の自分のやりたいことの本気度と企業分析がしっかりできていることで、期待度も上がります。
自分の夢の実現に向けて準備・努力をしていることも、本気度が伝わり、高く評価できます。
志望動機を作成する
これまでの情報「会社の強み・特徴」「なぜその強みに魅力を感じるのか?」「会社でやりたいこと」この3つが用意されていれば、志望動機は簡単に作成できます。
志望動機の完成形「型」
志望動機をつくる時は、以下の型を使うと良いでしょう。
- 1.結論 なぜその会社に入りたいのか?一言で言う
- 2.理由 1の結論に至った理由・きっかけを詳しく説明する
- 3.入社した後にはどんな風に働きたいか?詳しく書く
今までのステップで集めてきた情報を、この3つのポイントの順に上手く構成してかけば、内定する志望動機が書けるようになります。では、具体的に例文で見ていきましょう。
志望動機の例
以下は、NTTデータという日本最大のシステム開発会社(システムインテグレター)への志望動機の一例です。NTTデータの特徴として「国内最大のSIer」「年金システム、日銀システムなど、他社では手がけられない大規模案件に強い」等の特徴があります。それを踏まえた上で、以下の志望動機を見てみましょう。
ITの「しくみ」を通して、人の暮らしを効率化したいと考え、貴社を志望しております。【1の結論に至った理由…業界に興味をもったキッカケ】大学時代に、中小企業のインターンで、簡単な見積もり書作成のシステムをつくったことがあります。簡単なシステムでしたが、業務を大いに効率化できました。その時から、ITの「しくみ」が持つ力に惹かれ、より大規模なシステムをつくり社会に影響を与えられるSIerを志望するようになりました。
【1の結論に至った理由…なぜその会社なのか?会社の持つ強みに魅力を感じる理由】様々なシステムインテグレーターの中でも、貴社は新日銀ネットや、地銀のシステム共同化など、他社では手がけられない大規模システムの開発に強みがあります。貴社でなら、システムを通して、より多くの人々の生活を支え、効率化していけるのではないかと考え、貴社を強く志望しております。
【入社後の展望】上流のSEは、ITの知識に加え、お客様との折衝能力がより重要になるかと存じます。仮に入社できた際には、大学時代に学園祭の実行委員として培った「複数の利害関係者をまとめていく折衝能力」を活かして、プロジェクトに貢献したいと考えております。
上記の3点を踏まえると、このような志望動機になります。「会社の持つ強み」と「なぜその強みが、自分にとっては魅力的なのか」が押さえられているので、志望度が伝わる志望動機になっています。
明確な目的を持って参加したインターンシップで得た経験を元に、入社後にやりたいことが明確になっている点が評価できます。
また、大規模なシステムに携わりたいという意欲や、NTTデータで扱っている案件に即した志望理由になっている点からも志望度の高さが伺えます。
上流SEは、顧客の潜在的なニーズを探るためのヒアリング能力と、チームを統括した際のマネジメントスキルの2点が必要です。
大学時代に学園祭の実行委員としての経験から、上流SEとして、活躍できる要素を感じることができる点も高く評価できます。
自己分析ツールで、ハイレベルな志望動機を完成させよう
採用担当が納得する志望動機をつくるには、自己分析通じて「自分は何が得意で、何がやりたいか」を把握しておく必要があります。ただ、自己分析をじっくりやる時間がない方も多いはず。
そんな時は、自己分析ツールの「My analytics」を活用してみましょう。
My analyticsを使えば、36の質問に答えるだけで、あなたの強み・弱み→それに基づく適職を診断できます。
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