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「既卒で就活をしなければなない、でも、既卒はとても不利だとよく聞く…どうすればいいんだろう…」と悩んでいませんか?
そこで、「既卒はどのくらい不利なのか。どのくらいチャンスはあるのか」「既卒で就活を成功させるにはどんなことに気をつけるべきか」という、既卒の就活生が気になるポイントを徹底的に解説していきます。
1.既卒の厳しさを理解しておく。でも諦めない
既卒の就活、実はチャンスがある
このグラフは、HR総合研究所が行った「2014年新卒採用に関するアンケート」の既卒の採用状況に対する回答結果をまとめたものです。
このグラフを見ると、従業員1000名以上の大手企業では82%が、301名〜1000名の中堅企業でも74%が新卒枠で学生を受け付けています。つまり、受けられる企業は現役の時と比べても、20%〜30%しか減っていないのです。
これを見ると、思ったよりもチャンスがあるということがわかると思います。
既卒就活の厳しさも理解しておく
ただ、上のグラフを見ればわかる通り、既卒者に内定を出している企業は多くはありません。
- 既卒の内定が出た企業は、大手企業で全体の36%、中堅企業22%、中小企業10%のみ
チャンスはあるのですが、内定がポンポンと出ているかといえば、そうでもないということですね。けれど、窓口は開けている。現役の時より受けられる企業は多少少なくなるだけ。あとは、「36%」に入るために頑張るぞ、と前向きに考えましょう。
面接評価シートで面接官のチェックポイントを確認しよう
面接をする際、面接官は面接評価シートを元に就活生を評価しています。面接評価シートには、質問に対する受け答えなどの内容をチェックする項目があるのです。企業や職種によって設定されている項目は異なりますが、参考にすることで面接官視点を把握することができます。
面接官は、どのような就活生を評価するのでしょうか。
「面接評価シート」を無料でダウンロードして、面接前に最終調整をしたり、就活生同士の練習で活用したりしましょう。
2.既卒者はどんな就活サイトを使えばいいか
既卒でも現役と同じ就活サイトを使ってOK
結論からいえば、現役と同じサイトを使えばOK。つまり、リクナビ、マイナビ、日経就職ナビ等を使いましょう。あなたが応募するのは新卒枠なので、新卒を募集しているサイトから応募すればいいのです。上のグラフを見ればわかるように、ほとんどの企業が既卒者も新卒枠でみてくれます。
逆に、30%近くの企業が「枠はあるのにそもそも応募がなかった」と回答していますよね。つまり、既卒の学生が最初から応募を諦めてしまっている。その分、競争がゆるくなるのですから、これはチャンスです。積極的に応募しましょう。
ハローワークは要注意
なお、ハローワークはあまりオススメしません。というのは、ハローワークは、求人を出すハードルが低すぎるから。求人サイトに掲載するのはそれなりのコストがかかる。少なくともそれを払える企業ということです。それすら出来ない企業の求人もハローワークには登録されている。つまり、玉石混交(石かなり多め)なのですね。
そもそも大手企業の8割が新卒枠で受け付けているので、ハローワークを利用するまでもないと思います。
既卒者向けサイトにも登録しておこう
保険として、「既卒者向け就活サイト」にも登録しておくことをオススメします。既卒者向け就活サイトは「既卒の学生を採用したい」企業が求人を出しているサイトなので、不利なく就活を進めることができます。
代表的なものでは、「ハタラクティブ」「既卒就活ナビ」「Re就活」等があります。
これらのサイトに応募を出している企業は、既卒者の採用意欲が強いので、内定が出やすく、保険として使うのには非常に便利です。
既卒向け就活サイトを使う時の注意点
既卒向け就活サイトなどで、既卒者を積極採用している企業がありますが、少し注意が必要。
新卒で応募する手もあるのに、既卒者を積極的にとるというのは「新卒では人が集まらない」「新卒で入った人がすぐやめてしまう」ので、買い手市場の既卒者就活市場を選んでいる可能性があるからです。
実際、評判を詳しく調べると、厳しい営業ノルマがあるブラックに近い企業の求人がいくつかありました。
もちろん、そうでない企業もあるので既卒者向けサイトも登録しておきましょう。ただ、事前に評判を転職者の口コミが載っている「転職会議」「vorkers」などでチェックしておいてください。
3.とにかく幅広い業界を受けていく
既卒の就活では、より失敗できないですよね。だから、幅広い業界を受けていきましょう。メーカー、IT、金融…一つの業種に限定せずに、多くの企業を受けていきましょう。
大手の子会社・孫会社はオススメ
特に、大手の子会社は、競争がそこまで激しくなく、待遇は大手に準じているところが多いので、狙い目です。
志望企業の増やし方
志望企業を増やすときは、「日経業界地図」「隠れた優良企業ランキング」という本がオススメです。これらの本を読めば、スゴイ企業なのに、あまり就活生は受けない「穴場」企業を探せるでしょう。
4.自分を卑下せず、自信を持って振る舞う
既卒の就活生に多いのが「去年失敗した」というのが負い目になって、自分を卑下して、自信を無くしてしまっている人。
しかし、自信が無さそうに振る舞えば、あなたのアピールも面接官からマイナスに評価されてしまいます。逆に、自信を持って話せば、アピール自体は凄くなくても、面接官を惹きつけることができます。
とはいっても、自信なんて持てないよ、と思いますよね。ならば、自信があるフリをしてください。自信があるフリとは、
- 大きな声でハキハキとはなす
- 背筋を伸ばし、胸をはる
- 相手の目をしっかり見据えて話す
- 朗らかな表情で話す
- 語尾をしっかり言い切る
- 時折力強い身振り手振りを使う
- 面接の入室〜退室まで一貫して、上記の態度で行う
をすれば良い。これをするだけで、自信が湧いてくるはずです。
心理学の実験で、「人間は体の動作に影響を受け、心理状態が変わる」とわかっています。たとえば、男性がマッスルポーズを取るだけで、男性ホルモン値が数十パーセント上昇するのです。
だから、自信があるような振る舞いをすれば、まるで元から自信があるように心が錯覚し、自信をもった振る舞いが自然にできるようになるのです。
5.空白期間の理由説明をアピールにつなげる
既卒者の就活で必ず聞かれるのが「卒業後何をしていましたか?」という空白期間についての説明です。これをどう答えるかが、既卒就活のキモといっても過言ではありません。
空白期間の説明をプラスにつなげるには、「反省→課題分析→行動→成長」を語る
こんな質問答えたくない、と感じる人もいるでしょうが、この質問、プラスのアピールにもつなげられます。その方法とは、
- なぜ既卒になってしまった原因を自分なりに分析する
- その原因を克服するためには何が必要だと考えたか、を説明する
- 失敗を克服するために、卒業後(あるいは卒業までの間)どんな努力をしてきたかを語る
- 努力の結果、どんなことが学べたか?どう成長できたかを語る
このような順序で、空白期間や、卒業後の過ごし方を語ってください。
空白期間を説明するときの例文
卒業後はベンチャー企業のインターンシップに参加していました。
去年の就職活動に失敗したのは、「自分なりに頑張れたことがなかった」という点だと思います。自信を持って語れることがひとつもなかったので、面接が上手く行きませんでした。
そこで、ベンチャー企業のインターシップでフルタイムで働くことにしました。課題が山積みのベンチャー企業で本気で働けば、何かが見つかると思ったからです。
担当したのは、サイトの売上を伸ばすマーケティング活動。最初はわからないことだらけでしたが、就業後も必死に勉強し、社員並みの知識をつけ、結果、月間売上を20%伸ばすことにも成功しました。
この経験から、当事者意識を持って「できない理由ではなく、できる方法を探す」ことを学べたと思います。この学びを得られただけでも、失敗は決して無意味ではなかったと思います。
この例はかなりレベルが高い例ですが、イメージは伝わったと思います。
この「マイナスの状態から、失敗を認め、成長する」というエピソードは必ず人の心を打ちます。古今東西のヒット映画、「ロッキー」「スターウォーズ」…欠点のある人物が、あるキッカケで成長する物語です。
最近売れた「偏差値36だったギャルが慶応に合格した」という本も「マイナスの状態から成長した」という話ですよね。「マイナスの状態から、あるキッカケで目覚め、成長した」話は、とんとん拍子のアピールよりも人の心を打つのです。
まとめ
既卒の就活は確かに、厳しいです。しかし、幅広く企業を受け、空白期間の説明を上手く行えば、チャンスはしっかり残されています。
「去年内定貰えなかったから」と自己卑下をせず、堂々と就活に臨んでください。