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公務員の志望動機がうまく思いつかず、困っていませんか?公務員の採用試験では、書類でも面接でも志望動機が問われるため、説得力のある志望動機がなければ、採用は厳しいでしょう。
でも、「なかなか良い志望動機が思いつかない、どう書けばいいかわからない」と悩んでいる学生も多いでしょう。そこで、わかりやすい例文をもとに、評価される公務員の志望動機の書き方を徹底的に解説します。
参考になる!公務員の志望動機の例文
まずは例文を読んでみましょう。例文を参考にすれば、評価される公務員の志望動機がより具体的にイメージできます。
私が●●市職員を志望するのは、大学時代に学んだ行政学の知識を活かし、生まれ育った●●市を住み良い場所にしたいからです。
学生時代から人々のためになる仕事がしたいと考え、児童への読み聞かせのボランティアに参加していました。そこで、●●市の職員様と一緒にお仕事をする機会があり、地域のことを誠実に考えて働くお姿に感銘を受け、自分も地域のために市職員として働きたいという思いが強くなりました。
また、●●市は、●●政策など、教育行政において、県でも先進的な取り組みをされております。●●市でなら、私が大学時代に学んだ教育行政学の知見を活かせるという点も大きな魅力です。
大学時代に学んだ知識を活かし、生まれ育った●●市を、より住み良い場所にするべく貢献したいと考えております。
例文の良い点は、具体的なエピソードを示している点です。この例文では、学生時代にボランティアに参加したときの●●市職員の働きぶりに感銘を受け、自分も市の職員として働きたくなったという具体的エピソードを示すことで説得力をもたせています。
この例文の良い点は、自分の志望動機を具体的なエピソードを用いて裏付けている点です。具体的エピソードは、志望動機に説得力を生みます。
ただ単に「生まれ育った●●市を住み良い場所にしたいから」と伝えたところで、なぜその自治体で働きたいのか、という熱意は相手に伝わりません。上記の例文のように、志望する背景となった具体的なエピソードを通じて自分の熱意や意気込みを表現することで、志望動機により説得力をもたせることができます。
以上、例文を通じて志望動機の書き方のコツをざっと解説しましたが、ここから先にポイント別でより詳しく説明していきます。ぜひ参考にしてくださいね!
志望動機が書けない時は、志望動機作成ツールを活用してみよう
ここまで○○の志望動機を作成する方法を解説してきましたが、例文のような志望動機を一人で書き上げる自信がない方も多いはず。
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1.なぜその地域の公務員になりたいのか?がわかる志望動機にしよう
地方公務員の場合、「なぜその市町村で働きたいのか?」が明確に伝わる志望動機であることがベストです。地方公務員は、国家公務員と違い、その地域のために働く職種です。志望動機には「なぜその地域で働きたいのか?」という想いを書き記すことが必須なのです。
「なぜその地域でなければならないのか?」をうまく伝えるには、大きく分けて次の3つの方法があります。
- 理由1…生まれ育った故郷だから(生まれ故郷を支えたいという思いを理由にする)
- 理由2…◯◯市の◯◯政策という取り組みに魅力を感じるから(市が取り組んでいる行政政策を理由にする)
- 理由3…◯◯市は、自然資源が豊富であり、◯◯線の開通により、さらなる発展が見込め、その発展を支えたいから(地域の特色を理由にする)
地元の場合と、地元以外の場合の2つに分けて、なぜその地域を志望するかの書き方のコツを紹介します。
地元の場合
生まれ育った地元の自治体職員を志望する人は大勢います。それだけに、競争に打ち勝つためには志望動機でしっかり違いを打ち出す必要があります。
ただ「地元が好きだから」「地域に貢献したい」だけでは具体性に欠けます。「生まれ育った地元のこういう課題を改善したい」「地元のこういう特色を活かしてさらなる発展につなげていきたい」など、出身者だからこそ知っている地元の良さや強み、特徴などを盛り込んで言及すると、説得力が高まります。
またすでに地元について知り尽くしている点を強みに活かすことで、地元以外から志望している学生との差別化にもつなげられます。
地元以外の場合
地元以外の自治体職員を志望する場合は、「なぜその自治体でなければらないか」の理由を明確に打ち出す必要があります。
地元で生まれ育ち、地元のことをよく知っている出身者との差別化を図るには、その自治体を志望するに至った経緯を具体的に伝えることが必須です。それとともに、その自治体が力を入れて取り組んでいる政策やその市の経済的可能性など、自分が強く関心を持っている点や、その自治体に強く惹かれる特徴などを盛り込んで説明すると、納得感が得られます。
2.「人の役に立ちたい」「市民の暮らしを支えたい」想いを伝えよう
地方公務員の仕事は、簡単に言えば「地域の人々が暮らしやすくするためのサービスを提供する」仕事ですよね。したがって、仕事を続けていくうえでは「人の役に立ちたい」「市民の暮らしを支えたい」という想いが必須です。
志望動機の中で「人の役に立ちたい」「市民の暮らしを豊かにしたい」という想いが伝わるようにしてください。例文では、
このように、「人の役に立ちたい」という想いを伝えています。
部署・業務への情熱だけに特化させない
よく「◯◯の防災改善に取り組みたい」と、特定の業務への熱意を示す人がいますが、一つの業務だけにフォーカスするのは押し出すのは避けたいところです。
というのも、公務員はさまざまな部署へ配属され経験を積むようなキャリアパスが用意される可能性があるためです。あまりに強く「私は〇〇がやりたい」「◯◯に携わりたい」などの情熱を強調しすぎると、それ以外の業務には携わりたくないのではという印象を採用担当者に与えかねません。むしろ「じゃあ、他の業務に配属されたらどうするの?」と指摘を受ける可能性があります。
あくまで「市民の暮らしを豊かにしたいという想い」などの抽象的な表現にとどめたうえで「特に、◯◯の分野に興味がある」という流れで、少し幅を持たせて伝えると良いでしょう。
幅広い業務内容に当てはまる回答をする
「多くの人が暮らしやすい市をつくっていきたい」「地域をより活性化させたい」という回答がよくある志望動機といえます。
さまざまな部署にかかわる業務を志望動機にすることで、特定の部署や業務だけに特化するということはなく「他の業務に配属されたらどうするの?」とツッコミを受ける心配はありません。
ただし、上記のような大きい志望動機だけではやりたいことが漠然としており、説得力をもたせることができません。そのため、「防災・減災に興味があります」「地域福祉に興味があります」のように、自分の興味がある業務を付け加えるとよいでしょう。
3.自分はどんな風に地域に貢献したいか?志を示す
「人の役に立ちたい」という想いは大事ですが、それだけでは足りません。あなたを採用するのにもコストがかかるわけですから、採用担当に「この学生を採用したら、市の役に立ってくれそうだ」と思わせなければ、採用はしてもらえません。
「この学生を採用したら、市のために活躍してくれそうだ」と採用担当に思ってもうらには「自分のXXXという能力・経験を活かして、◯◯市に貢献したい」という志を示しましょう。たとえば例文では、
このように「自分の知識を活かして、貢献したい」という志を伝えています。
「自分のXXXという能力・知識を活かして貢献したい」と伝えることで、仕事への前向きな姿勢と、自分の能力のアピールを同時にすることができます。
ただ「働きたいです」と関心を伝えるだけでなく「こんな風に貢献したい」と能動的な姿勢を示すことで、高く評価される公務員の志望動機がつくれます。
具体的な取り組みや課題に触れられると良い
また、●●市は、●●政策など、教育行政において、県でも先進的な取り組みをされております。
例文では、志望先の市が教育行政で進めている政策を具体的に述べています。このように、自治体がどのような取り組みをしているか、またどのような課題を抱えているかなどに触れるのが大切です。
具体的な取り組みに言及することで、「それに自分も参画したい」「自分のこういう強みを活かせる」という流れにもっていくことが可能です。また、具体的な課題に触れることを通じて、「課題を解消したい」「解消に向けて自分のこういう強みを活かせる」など、意欲や長所をアピールすることもできます。
地方公務員の志望動機の例文
ここまでで解説した書き方のポイントを踏まえて、地方公務員の志望動機の例文を、解説付きで4例紹介します。
例文①
私が広島市職員を志望するのは、大学時代に学んだ地域福祉の知識を活かし、生まれ育った広島市を子どもから高齢者まで、誰もが暮らしやすい場所にしたいからです。
私は学生時代、地域のコミュニティカフェに参加しました。そこで、市の職員や高齢者とお話をする機会があり、お話を聞いたところ、市の支援が十分ではない生活課題はまだまだたくさん残っているそうです。このことがきっかけとなり、すべての人を対象としてサービスを提供する市職員を目指したい気持ちが強くなりました。
広島市でなら、私が大学で学んだ地域福祉の知見を活かせるという点も大きな魅力です。大学時代に学んだ知識を活かし、生まれ育った広島市を、より住み良い場所にするべく貢献したいと考えております。
具体的なエピソードを付け加えることで、志望動機になぜ広島市でなければならないかという説得力をもたせています。「なぜ他の市ではなく、広島市で働きたいのですか?」という質問は面接でよく聞かれるため、具体的に答えられるよう応答内容をシミュレーションしておきましょう。
さらに、市が取り組んでいる政策を絡めて志望動機を伝えている点も、そこで働きたいという熱意をより強く伝えることができるので効果的です。自分が志望する自治体が取り組んでいる政策や課題を正確に把握し、あなたの関心の深さと意欲をアピールしましょう。
例文②
私が横浜市職員を志望するのは、大学時代に培った被災地でのボランティアとしての経験を活かし、生まれ育った横浜市をより安全で住みやすい街にしたいからです。
私は大学時代、防災・減災について研究するゼミに所属していました。そこでは、事例研究ということもあって、被災地にボランティアとして支援に行くこともあります。
ボランティアとして被災地に足を運ぶうちに、より効果的な被災者支援の仕組みをつくっていきたいと思い、市の職員を目指すことにしました。
防災・減災に力を入れて取り組んでいる横浜市でなら、私が大学時代にボランティアで多くの人とかかわってきた経験を活かすことができる点も大きな魅力です。大学時代の経験を活かし、横浜市の住民がより安心して暮らせる場所にするべく貢献したいと考えております。
なぜ市職員を志望するかという理由を冒頭で明確に述べているので、すんなりと内容に入っていけます。被災地でのボランティア体験という実際のエピソードを通じて防災・減災に対する使命感が高まった背景事情を明示することで、市職員を志望する強い思いが伝わってきます。
最後の「より安心して暮らせる場所にするべく貢献したい」という結びを通じて、市職員としての働き方を防災のみに限定せず、より幅広い方面での活躍をイメージした内容で終わっている点も評価できます。
例文③
私が名古屋市職員を志望するのは、大学で培った英語力と通訳ボランティアとしての経験を通じて、より外国人が暮らしやすいまちづくりを推進していきたいからです。
私は大学で英語を学びました。そして、英語力の向上のために、観光地で通訳のボランティアとして活動していました。
外国人観光客や在住外国人も多い名古屋市では、日本人のことだけではなく、さまざまな国の人たちの暮らしについても考えていかなければなりません。
そのため、通訳のボランティアとして培った私の英語力を活かせるという点も大きな魅力です。
大学時代に培った英語力活かし、生まれ育った名古屋市をより魅力のある街にし、多くの国の人が暮らしやすい場所にするべく貢献したいと考えております。
冒頭で志望理由が明確に述べられ、続く段落で背景事情がより細かく語られている構成のため、スムーズに内容を把握できます。かつ、自分のボランティア体験と英語力が、採用後にどう名古屋市の発展に活かされるかのイメージと意気込みもしっかり伝わってきます。
あえて付け加えるならば、なぜ外国人が暮らしやすい場所にしたいと思ったのか、簡潔でよいので自分が現状に対して感じている課題や問題点に言及することで、より志望理由がしっかり裏付けられるでしょう。
例文④
私が長野市の職員を志望するのは、大学時代に学んだ環境科学の知識を生かし、地域レベルでの環境保護の推進にかかわっていきたいからです。
私は子どもの頃から自然破壊や環境保全に対する問題意識が強く、その延長で環境科学が学べる大学に進学しました。学生時代に台風で破壊された森林を再生する植樹ボランティアに参加しました。その活動に同じくボランティアとして参加していた長野市の職員の方から、自治体レベルでさまざまな環境保全や地球温暖化対策の取り組みが盛んである旨を伺いました。
特に感銘を受けたのは、果樹園で伐採した材木を利用した薪ストーブ活用を推進している取り組みです。自然林ではなく果樹園から出た材木が捨てられることなく有効利用され、しかも二酸化炭素の排出量も軽減されている点は、他の自治体にも参考になると考えます。
採用後は、大学時代に培った環境科学の知識を活用し、環境保全を含めた長野市のさまざまな取り組みがさらに魅力あるものになるよう貢献していきたいと考えております。
地球温暖化に対する問題意識の深さが、環境学を専攻した点や植林ボランティアに参加したエピソードを通じて具体的に伝わり、志望動機の背景事情への裏付けとなっています。さらに、自治体の具体的な取り組みに言及することで、取り組みへの共感や採用に向けた意欲のアピールが明確に打ち出されていて、なぜその自治体でなければならないかの説得力を強めています。
これは避けたい! 地方公務員の志望動機のNG例
地方公務員の志望動機では、マイナスの印象や低評価につながるので避けるべきポイントもいくつかあります。どういった文章がNGなのか、簡単な例文を挙げて理由を解説します。
志望理由が「安定しているから」
私が〇〇市の職員を志望する理由は、安定した立場で働くことを通じて、市民の安定した生活に貢献したいからです。
「不景気では一般企業と比べて公務員の方が安定しているから」という理由で公務員を志望する人が増えています。しかし、志望動機に安定している点を含めるのは避けましょう。
動機として消極的で具合性に欠けるのもありますが、そもそも公務員は市民のために働く存在だからです。安定を前面に出した場合、市民の利益よりも自分の利益を優先させている印象を受けます。
地方企業でも言える内容
私が〇〇市の職員を志す理由は、大学時代に専攻した地域経営学の知識を生かし、市の地域活性化に貢献していきたいからです。
「地域活性化に貢献したい」「街がより発展するよう尽力したい」などの理由は、具体性に欠けるため、理由としては弱い印象です。また、地方公務員ではなくても、地方の民間企業を志望する際も同様に言及できるため、オリジナリティーに欠けます。公務員だからこそ出せる違いは何かを考えて理由を述べましょう。
公務員と民間企業の違い
そもそも公務員と民間企業にはどのような違いがあるでしょうか? 活動目的や業務内容、採用面などで明確な違いがあります。大枠での違いを表にまとめて紹介します。この違いを自分の中で落とし込み、地方公務員を志望する理由を考えてみてください。
公務員 | 民間企業 | |
---|---|---|
活動目的 | 地域住民(国民)のより良い暮らしや 地域社会(国家)の発展のために働く |
営利を目的として、 企業の成長や業績拡大のために働く |
給与 | 人事院規則に定められた俸給表を基に支払われる | 企業ごとに定められた給与体系に基づいて支払われる |
採用 | 公務員試験に合格する | 書類選考や面接などの選考を通じて内定を得る |
業務内容 | 地域住民(国民)や地域社会(国家)に 密接にかかわる幅広い公的サービスを 提供する |
取引先や顧客などに 商品やサービスを提供する |
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