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面接では「あなたの特技は何ですか?」と質問されることがあります。
特技と言われても、何をどう答えれば正解なのかがわからず戸惑いますよね。
この質問にはどう答えれば良いのでしょうか?大事なポイントを、わかりやすく解説していきます!
面接で特技を質問されたときの回答例
私の特技は弓道です。
高校入学時から、現在に至るまでの約6年間弓道を続けています。
始めたきっかけは、矢を射てみたいという気持ちと袴姿への憧れでしたが、稽古を続けていくうちに、強い精神力が求められる弓道の魅力に引き込まれていきました。
高校時代には、全国大会にも出場し、段位をもらえるまでに成長できました。
弓道で培った精神力を活かし、活躍していきたいと思います。
弓道を特技とする例文です。
弓道には、「礼儀正しさ」や「集中力の高さ」などのイメージがあるため、誠実な印象を持たれやすいでしょう。
特技を答える際は、まずは一言で内容を伝えることで、具体的な取組みについてイメージしやすくなります。
特技の答え方としては、どのように向き合ってきたのか、どんな取組みをしたのか具体的に伝えましょう。
大会で残した成績や取得したスコアがある場合は、数字にだすことでより具体的にイメージできるので、伝えていきましょう。
面接官が特技を質問する理由
取り組みから人柄を知るため
得意なものにどう取り組んできたか?には、その人の人柄が現れます。たとえば、「書道に15年取り組んできました」という就活生は、「コツコツ継続するのが得意」という人柄が現れていますよね。
このように、特技=得意なことにどう取り組んできたか?には、その人の人柄が現れます。リクルートの調査(就職白書2019 Ⅲ企業と学生とのギャップ)によれば、企業が採用において最も重視する項目は「人柄(90%の企業が重視)」です。ちなみに、趣味・特技を重視するのは7.6%に過ぎません。
特技について説明するだけでなく、「特技にどう取り組んできたか?」をしっかりアピールし、自分の人柄を伝えるようにしなければなりません。
アイスブレイク
「得意なこと」は語りやすい話題ですよね。緊張している就活生をリラックスさせるために、「趣味・特技」の質問をする面接官も多いです。
あまり決定的な質問ではない
この質問はあくまで軽い質問であり、採用に大きな影響を与える質問ではありません。「特技は革マル団体でのアジテーションです!」等と言わない限り、この質問の答えで合否が決まることは、ほとんどないです。
あまり緊張せず、リラックスして答えましょう。
面接評価シートで、面接官の意図を理解しよう
ここまで解説したように、面接では、面接官の意図を理解し、回答を考える必要があります。
面接官の意図を理解するには、「面接官の視点がわかる!面接評価シート」を活用してみましょう。
面接評価シートとは、企業の人事が学生を評価するために使用しているシートのことです。このシート内の評価項目をチェックするために、学生に様々な質問をしているのです。
面接評価シートを確認しておけば、面接官がどんな意図でその質問をしているのかがわかり、面接で圧倒的に有利になります。面接評価シートを活用して、面接官の視点を手に入れましょう。
面接で特技について質問された時の的確な答え方
1.「どんな風に取り組んできたのか?」を語る
面接官が知りたいのは「特技が何か?」ということだけではありません。「特技への取り組みを通じて見えてくる、あなたの人柄」にも関心があります。
だから、特技の内容を答えるだけでなく、その特技にどのように取り組んできたか?を語りましょう。
たとえば、例文のように、特技にどう取り組んできたか?を語れば、「向上心」「継続力」をアピールできます。特技の内容だけでなく、「どう取り組んできたか?」も説明しましょう。
2.特技を通じてどんなことを学んだのかを語ろう
「特技への取り組みを通じて、学んだこと」もあわせて語りましょう。企業は「経験から学び、成長する人材」を高く評価します。リクルートの調査によれば、企業が採用にあたり重視する項目3位は「今後の可能性」です。
特技への取り組みを通じて学んだことを語り、「経験から学び、成長する」アピールをすれば、「今後の可能性」において、高く評価されます。
特技への取り組みを通じて、何を学んだか?も忘れずに伝えてください。
3.実績やインドア・アウトドアは関係ない
よく就活生から「やはりアウトドアや運動系の特技の方が印象が良いのでしょうか?」と質問されます。
実際、運動系の特技かどうか、どのくらい実績を出しているか?資格があるかどうか…はあまり関係がありません。
インドア系の特技でもOKですし、資格や段位がなくても、あなたが「これが特技だ!」と自信を持っていえるなら、何でもOKです。
というのも、前述したように、企業は採用にあたり、「趣味・特技」をあまり重視していないからです。特技への取り組みを通して見えてくる「あなたの人柄」に興味があるのです。だから、自信を持って「特技だ」といえるものなら、何でもOKです。
たとえば、特技が「お菓子作り」でも、「美味しさの秘訣を探るため、店長と友達になり、美味しさの秘訣を聞き出すほどのめり込みました」等の「どう取り組んできたか?」を語れば、知的好奇心や行動力をアピールできるでしょう。
資格・実績・インドアorアウトドアは関係がありません。あなたが自信をもって「これが特技だ」といえる特技を答えましょう。
特技がない場合
面接で特技について聞かれても、「私には特技がないから答えられない」と悩む人も多いのではないでしょうか。
特技と言われると、語学やパソコンのスキルなど、誰にも負けないすごい特技を答えなければならないと思いがちですが、実は面接官は、何が特技であるかはあまり重視していません。
すごい特技かそうでないかというよりも、就活生の人柄を知るために質問をしている場合が多いので、自分の人柄をアピールできるような特技を答えれば十分です。
例えば、早寝早起きや掃除など、ありきたりなものでも立派な特技になりえます。
「特にありません」はNG
特技が採用であまり重視されないとはいえ、「特にありません」と答えるのは、非常にもったいないことです。
就活生をリラックスさせる目的で特技について質問している場合もあるので、何も答えないというのは、アピールに欠ける上に、面接の雰囲気を悪くしてしまう可能性もあります。
「人に言えるような特技はないから」と考えて何も答えないのではなく、自分がこれまでに取り組んできたことを、自信を持って答えましょう。
よほど印象の悪い特技でない限り、面接での評価が下がることはありません。
生活の中から考えてみる
特技が見つからない人は、これまでの自分を振り返り、生活の中から考えてみましょう。
一日の行動や休みの日の行動を振り返ることで、今まで気づかなかったような発見があるかもしれません。
例えば、小学校から大学まで一度も遅刻をしたことがないという人は、「寝坊しない」「遅刻しない」が立派な特技になりますし、自分の部屋がきれいに片づけられているという人は、「整理整頓」を特技としてアピールできます。
その他では、自分の趣味から特技を考えるのも有効な手段です。
例えば、DIYが好きで休みの日によく挑戦しているという人は、趣味であるDIYを特技としてアピールすることもできます。
まったくDIYをしたことの無い人に比べると、趣味として普段慣れているため、十分に特技と言えるのです。
特技が見つからず悩む人は、自分が取り組んでいることを特技だと気づいていないだけで、実は立派な特技を持っていることがほとんどです。
特技を考える際は、自分の生活や行動を振り返りながら考えてみましょう。
友人や家族に聞く
どうしても自分では特技が見つからないという人は、友人や家族から客観的な意見をもらうのも有効な手段です。
自分では特技だと思っていなかったものが、周りの人から見ると立派な特技だった、ということがあるかもしれません。
主観的な考え方だけでは気づかないようなこともたくさんあります。
ときには周りの人の意見も聞き、書類選考や面接対策に取り入れていきましょう。
周りの人に意見を聞く方法は、特技を考える場合だけではなく、他の質問への回答を考える上でも役立つ方法です。
面接で伝えるべきではない特技
特技についての質問は、採用にはあまり影響しないことがほとんどですが、中には逆に評価を落としてしまうようなものもあります。
趣味や特技などの、アイスブレイクが目的の質問で評価を落とすのは非常にもったいないことです。
無駄に評価を落とさないために、面接で伝えるべきではない特技を理解しておきましょう。
特技は自分の人柄をアピールできれば十分なので、面接でインパクトを残すために、無理に奇抜な特技を答える必要はありません。
他の就活生と回答が被る場合でも、エピソードは人それぞれなので、ありきたりな特技でも問題ありません。
具体的な内容を伝えられないもの
特技は、一言で説明できるものと、具体的な説明が必要なものの2種類に分けられます。
例えば、「ギターが弾ける」「タイピングが速い」という特技は、内容を詳しく説明しなくても面接官に伝わりますが、「計画性がある」「相談に乗るのがうまい」といった特技は、具体的な説明がなければ面接官に伝わりません。
特技についての内容を詳しく話すことができ、特技を裏づけるようなエピソードがあればいいのですが、そうでない場合は、具体的な内容を伝えられない特技は避けるのが無難です。
内容を伝えやすく、面接官にイメージしてもらいやすいような特技を選ぶのが望ましいでしょう。
ギャンブル性のあるもの
パチンコやパチスロ、競馬などのギャンブル性のあるものは、面接での回答としては適しません。
ギャンブルそのものが悪いというわけではありませんが、ギャンブルからは「計画性のなさ」や「金銭管理ができない」といったマイナスのイメージを連想しやすいため、面接で高評価につながることはないでしょう。
自分をアピールすることが求められる面接では、一般的にマイナスのイメージのある特技は避けるべきです。
本番前に面接力を診断してみよう
面接では、身だしなみ、自己PR、志望動機…様々な評価項目があります。どれか一つに大きな抜けがあると、内定を取るのが一気に大変になります。
思わぬ失敗を防ぐため、志望企業の本番の前に一度、「面接力診断」やっておきましょう。
面接力診断なら、24の簡単な質問に答えていくだけで、あなたの面接力のチェックができます。自己分析、企業理解…主要な分野におけるあなたの実力がレーダーチャートでわかります。
面接力診断で自分の足りないスキルを把握し、対策をしておくことで、万全の状態で本番に臨みましょう。