就活の面接では必ず「弊社への志望動機を教えて下さい」と聞かれますよね
リクルートの調査『就職白書』によれば、72%の企業が採用にあたり「企業への熱意」を重視すると回答しています。同調査では、所属サークル・クラブを重視すると答えている企業は10%しかいなかったことを考えると、いかに企業が志望動機を重視しているかがわかると思います
面接で必ず聞かれる志望動機。その上手な答え方を例文つきで、わかりやすく解説致します!
なぜ面接で志望動機を問うのか(質問の意図)
まずは、なぜ面接官は志望動機を聞くのか。その意図を考えていきましょう。意図を押さえることで、より効果的に返答が出来るようになるからです。
会社への志望度を確認したい
会社が欲しいのは、「能力があり」かつ「仕事への熱意がある人」です。志望度が高く、企業への熱意がある人は、入った後もモチベーション高く仕事に取り組み、活躍してくれる可能性が高いからです。
面接で志望動機を聞けば、その学生がどれだけ企業への熱意を持っているかわかりますよね。大事な「企業への熱意」「仕事への情熱」を確認するために、面接官は志望動機を質問するのです。
その人のやりたい事と会社の方針が一致するかを知りたい
学生が会社でやりたい事と、会社の事業方針がsyu一致している必要があります。
たとえば、海外で活躍したい人が、日本市場一本で戦うタイプの企業に就職しても、お互いに不幸ですよね。
だから、志望動機を聞き、学生のやりたい事を把握し、それが会社の方針とマッチするかを確認するのです。
会社の志望理由から学生の人柄を知りたい
会社のどこに惹かれるのか?という点には、学生の人柄が現れます。人柄は、企業が採用にあたり最も重視する項目です。参考:就職白書
たとえば、「若手でも活躍できる環境に魅力を感じる」人と、「安定した会社で働きたい」人では違いますよね。志望動機を聞けば、学生の人柄まで見えてくるのです。
会社の志望理由から見える、学生の人柄をはかろうとしています。だから、ただ「御社のこんな点に魅力を感じます」と答えるだけでなく「なぜその点に、自分は惹かれるのか」を語らなければいけません。
志望動機が書けない時は、志望動機作成ツールを活用してみよう
ここまで○○の志望動機を作成する方法を解説してきましたが、例文のような志望動機を一人で書き上げる自信がない方も多いはず。
そんな時は、「志望動機ジェネレーター」を活用してみましょう。
志望動機ジェネレーターなら、簡単な質問に答えるだけで説得力のある志望動機が完成します。
志望動機作成ツールを活用して、人事を唸らせる志望動機を完成させましょう。
面接での志望動機の的確な伝え方
では、以上の企業の意図を踏まえた上で、効果的な志望動機の答え方を見ていきます。
ビジョン⇒ビジョンの根拠⇒会社との一致点で伝える
志望動機をどう伝えればいいかわからず、困っていませんか。志望動機は「型」を使えば、説得力あるものに仕上げられます。具体的には、
- 「〜に取り組みたいから御社だ(ビジョン)」
- 「なぜ〜をやりたいのかというと、〜という経験をしてきたからだ(ビジョンを抱く理由)」
- 「業界の中でも、御社は〜という点に力をいれているので、私の目標である〜に、より力を入れられると考えた」
これが「ビジョン型の志望動機」です。ただ「御社のこんなところが良い」と答えるのではなく、「私はこういうビジョンがある。そのビジョンを実現するには御社しか無い」という構成なので、強い熱意が面接官に伝わります。
私はアトピー性皮膚炎があるため、食べるもの、身につけるものに他の人よりも気を付ける必要があります。そのため、自然志向、無添加など、健康に良い物づくりに関わりたいと考えていました。
御社は特に製造工程まで注意し、健康に気を遣う人間への信頼を大事にしているとお聞きし、興味を持ち、是非とも御社で働きたいと考えるようになりました。
なぜ御社なのか?を磨き上げる
ビジョン型志望動機の中でも、重要な部分が「業界の中でなぜ御社なのか」という箇所です。ここを詳しく語ると、会社への強い志望度を伝えらます。
そのためには、
- 業界分析をして、業界の中での志望企業の長所・強み・特徴を探る
- 自分のビジョンと企業の特徴を結びつける
たとえば、志望企業が中国市場に力を入れていたら、「私は中国市場に特に興味がある。御社は同業他社に比べて、中国市場に最も注力している。だから、御社でなければならない」という論理構成で語る。
すると、「それなら、確かに当社が第一志望だよね」と面接官を納得させられるのです。
天然由来の素材を使っているため、安心して使える商品を作っている御社は、「ナチュラル・ライフ」をスローガンとしています。近年の自然派志向の時代の流れとマッチし、今後もマーケットの成長が見込めます。
大事なのは「志望動機の根拠
どうしても志望動機はかぶりがちです。被らないようにするために、一番簡単な方法は「なぜその志望理由なのか」という根拠を肉付けする方法です。
たとえば、志望動機が『海外で働きたい』だけだと被る。けれど、「海外で働きたい」と思うには、その人なりの人生の経験・考えが裏側にあるはずです。
「なぜ僕は、海外で働くことに魅力を感じるのだろう」と深堀りし、『志望動機を抱くようになった理由』を語る。ここまで語れば、他の学生とはかぶりません。
未来への視点を伝える
会社に入った後、どうやって活躍したいのかを具体的に述べられるようにしましょう。たとえば、「私のAという目標を達成するために、貴社のBという部署で、Cという業務に携わりたい」と具体的な会社に入った後の目標を述べるのです。
未来への視点を伝えることで、相手にあなたの会社で働く積極的な意欲を伝えられるでしょう。
「健康に良い物を消費者の皆様にお届けしたい」という考えと、大学の専門で学んだ知識を活かして、御社で商品開発に携わりたいと強く願います。
ありきたりな志望動機は避けよう
ありきたりな志望動機というものがあります。たとえば、金融志望者ならば「経済に血を送り出す役目を担いたい」「形がない商品を扱うと、人間が試される。その環境で人間力を磨きたい」のような志望動機を語る学生が大勢居ます。
その志望動機、面接官は聞き飽きています。できるだけ他の人と違う詳しい志望動機を語るようにしましょう。
説得力のある志望動機を語るには、詳しく企業を知らなければなりません。そのためには、日経テレコン21というサービスが便利です。大学の図書館から無料で使用できます。
日経テレコン21は、主要な新聞・経済誌をすべてアーカイブしたデータベースです。企業名で検索すると、その企業に関連するニュースが一括で調べられます。
日経テレコン21で1時間もリサーチをすれば、知識においてあなたにかなう学生は、ほとんどいなくなるはずです。当然、志望動機の説得力も変わってきます。
企業研究をリクナビや会社HPだけで終わらせないようにしましょうね。どうしてもありきたりな志望動機しか思いつかない場合は、「根拠」で差別化をするようにしてください。
業界ナンバーワンの御社で、人の役に立つ仕事がしたいと思い、営業を志望しました。お客様に喜んでもらえる商品を提供したいと考えています。
面接で志望動機を聞かれた時の回答例
大事なのは「ビジョン」「ビジョンを抱くようになった根拠」「競合の中で、なぜ御社なのかを企業の特徴とあわせて語る」でした。それを踏まえて、以下の志望動機の回答例を見てください。
志望動機を教えて下さい(コンサルティング会社)
日本の中小企業の底力を引き出したいからです。大学のゼミの研究で、中小企業の経営を扱っていました。その中で、倒産する中小企業の半分近い原因が、キャッシュフロー・ファイナンス等の知識面の問題から倒産することを知り、驚愕しました。
力のある企業に育つ前に死ぬのは日本にとって大きな損失です。その時から、適切なコンサルティングをして企業を支えるコンサルタントの仕事を志すようになりました。
コンサルティングの現場を早くから知りたいと考え、コンサルタントのアシスタントのインターンにも1年ほど挑戦しました。顧客と向き合って解決策を生み出す姿を目の前にし、より興味を持つようになりました。
貴社はコンサルティング会社の中でも、中小企業のコンサルティングに最も強い会社です。また、顧問という形で顧客によりそって問題解決をしていくスタイルでも有名です。貴社でなら、長期的な視点で中小企業を支援していけると考え、志望しました。
志望動機を教えて下さい(エンジニア)
外でエンジニアリング以外の経験をすることで、多角的な立場で物事を見られるようになり、仕事にも好影響だと考えています。
御社が取り組まれるリモートワークやコアタイムを使ったフレキシブルな出勤体系は、業界でも類を見ない試みです。出産後リモートワークに切り替えたOGの話を聞くことで、より好感を持ちました。
これを活用し、自分の時間がつくれれば、様々な体験や活動をしたり、自己研鑽に励むことが可能だと考えたのです。
同時に、自らの裁量に任せられる部分が多いということの責任の重さも感じました。オンとオフの切り替えをしっかりして、専門技術に関することのみならず、効率的に仕事をすることにより、御社に貢献したいと考えています。
志望動機を教えて下さい(メーカー)
少数精鋭の貴社では、一人一人が企業の一員として責任を持って仕事をすることが可能だと思います。
なぜその業務をする必要があるのかが見えにくいと「木を見て森を見ず」となり、コストパフォーマンスや仕事の効率化などに興味を持ちにくいと感じるからです。
御社は業界新規参入ながら、シェア率は今や業界第3位となっています。それは、徹底的な生産ラインの効率化と、社員が一丸となって会社を作り上げる努力を重ねてきたからであり、非常に好感を持ちました。
また、インターンシップに参加した際、社員の皆様の意見が、商品や製造過程の変更にもダイレクトに影響を与え、「自分たちが会社をつくっている」という自負があるように感じました。
社員の皆様の前向きさと勤勉さを目の当たりにし、このような環境で働けるのは御社しかないと思い、志望しました。大学で学んだ知識を活かし、工場設備の導入や管理を通じて、貴社のさらなる事業拡大に貢献したいと思います。
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面接で志望動機を聞かれた時のNG回答例
志望動機を聞かれた時のNG例とポイントをまとめました。このような回答をしないように注意しましょう。
志望動機を教えて下さい(NG例1)
向上心があるのはよいのですが、非常に受け身で、本当に戦力になるのか、面接官は疑問に思うでしょう。
会社は勉強をする場所ではありません。具体的な資格名を挙げたり、どう業務に活かしたいのか、どんな分野で役に立てるのか、詳しい動機を述べるようにしましょう。
志望動機を教えて下さい(NG例2)
地理的条件は、志望の理由として応募者にとっては重要かもしれませんが、志望動機としては避けたほうが無難です。
働く場所は「その企業を選んだ理由」ではなく、「場所さえ合えば、どこでもよかった」ととられかねないからです。また、地元で働きたい場合は、転勤のない職種に限定されます。
異動がある職種の場合、必ずしも地元の営業所に配属されるとはかぎらない、ということも押さえておきましょう。
本番前に面接力を診断しておこう
面接では、身だしなみ、自己PR、志望動機…様々なチェックポイントがあります。どこかに大きな抜けがあると、内定を取るのが一気に大変になります。
思わぬ失敗を防ぐため、志望企業の本番の前に一度、「面接力診断」やっておきましょう。
面接力診断なら、24の簡単な質問に答えていくだけで、あなたの面接力のチェックができます。自己分析、企業理解…主要な分野におけるあなたの実力がレーダーチャートでわかります。
面接力診断で自分の足りないスキルを把握し、対策をしておくことで、万全の状態で本番に臨みましょう。