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面接が最終局面に近づくと「弊社は第一志望ですか?」「弊社の志望順位を教えて下さい」と質問されることがあります。
第一志望の企業については、「第一志望です」と答えれば良いですが、第二志望以下の企業には「嘘をつくべきか?正直に答えるべきか?」迷いますよね。
どう答えるのが正解なのでしょうか?わかりやすい例文をもとに、鉄板の答え方をご紹介します。
「第一志望ですか?」と聞かれた時の回答例
Q…弊社は第一志望ですか?(伊藤忠商事)
A…はい、御社が第一志望です。
私はアジア経済を専攻した経験から、中国・アジア市場へチャレンジし、未開拓のマーケットを切り開きたいという想いがあります。
総合商社の中でも、御社はアジアマーケットへ注力し、中期経営計画においても「アジア重視」を謳っています。
御社でなら、学生時代の経験を活かし、成長するアジアマーケットへチャレンジできると思い、御社を第一志望とさせていただいております。
【質問の意図】なぜ「第一志望ですか?」と聞くのか?
企業には「内定を出すからには蹴られたくない」という想いがあります。社長
、役員にも出張ってもらい、面接をして、「蹴られました」は、人事として、とても困るからです。
だから、学生が「内定を出したら、本当に入社してくれるかどうか?」を確認するために、この質問をします。学生の入社意欲を確かめ、内定を出すかどうかの参考にしようとしているのですね。
当然、人事に「この学生は内定を出しても、入社してくれ無さそうだな」と思われると、内定はかなり厳しくなります。
単純な質問に見えて、内定が出るかどうかを決める非常に重要な質問です。
【39点以下は危険度MAX】
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今年はweb面接をおこなう企業も増えていますが、自分の弱点を把握し適切に対策しなければ、どんな形式であれ面接を突破することはできません。
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「第一志望ですか?」と聞かれた時の答え方
1.「第一志望です」一択
「第一志望ですか?」と聞かれたら、どう答えるのが正解ななのか?もし、内定が欲しいなら、「第一志望です」一択です。
企業が欲しいのは「能力がある人」かつ「会社への入社意欲・熱意がある人」です。リクルートの調査によれば、企業が採用において重視する項目1位は「人柄」2位「企業への熱意」です。
面接が進んでいけば、学生は絞りこまれ、能力の差はありません。そこで大事になってくるのが「入社意欲」です。
「他にもっと入りたい会社がありますが、その会社に落ちたら、御社に行きます」という就活生と、「ぜひ、御社に入りたいです」という就活生では、どちらが魅力的に見えるか?言うまでもありませんよね。
もし、内定が欲しいなら、「第一志望です」一択です。
2.「第一志望群」「ええと…」は即アウト級
よく就活生に「第一志望ですか?」と質問されて、
と答えたり、
言いよどむ人がいます。しかし、これは志望度を疑われてしまう回答です。本当に第一志望なら「第一志望群です」とは答えません。だから、「第一志望群」と答えるだけで、「第一志望ではありません」と答えているようなものなのです。
また、「ええと…」と言いよどむのも、「第一志望ではない」と言外に伝えているようなものです。避けましょう。
「第一志望ですか?」と聞かれた時は、即答で「第一志望です!」と回答しましょう。
3.「第一志望」だと人事が納得できる理由が必要
企業も、「学生が内定を欲しいがために、第一志望ですと答えてくる」ことくらいは理解しています。だから、ただ「第一志望です」と回答しただけでは、人事に信用してもらえません。
「それなら第一志望だね」と人事が納得できるロジックが必要です。では、どうすればそのロジックを構築できるのか?ポイントは3つあります。
- 1.企業選びの軸を伝える
- 2.1の軸に一番合致するのは、同業界の中でも御社だ
このロジックをつくればOKです。例文では、
はい、御社が第一志望です。私はアジア経済を専攻した経験から、中国・アジア市場へチャレンジし、未開拓のマーケットを切り開きたいという想いがあります。●●業界の中でも、御社はアジアマーケットへ注力し、中期経営計画においても「アジア重視」を謳っています。御社でなら、学生時代の経験を活かし、成長するアジアマーケットへチャレンジできると思い、御社を第一志望とさせていただいております。(伊藤忠商事)
「アジア市場へチャレンジしたい(軸)」「同業界の中でも、御社はアジア市場へ最も注力している(基準との合致)」「だから、御社だ(結論)」というロジックで、「あなたの会社が第一志望です」と伝えています。
企業選びの軸を明確に打ち出し、その軸に一番合致するのは御社だ、と伝えれば完璧です。
4.間をおかない、困った顔をしない
実際にその企業が第一志望であるかどうかに関わらず、言いよどんだり、間が空いたりした場合、採用担当者は「即答できないということは、第一志望ではない」と判断します。
そうなれば、まず採用してもらえることはないと思っておいてください。質問を受けたら「御社が第一志望です!」と即答できなければ、説得力はありません。
また、困った顔をするのも、「御社は第一志望ではありません」と顔に書いてあるようなものです。
たとえ本当は第一志望でなくても、決して顔には出さず、間を置かずにポーカーフェイスで「御社が第一志望です!」と答えられるようにしましょう。
「第一志望です」と言っても、後から内定を蹴ることはできる
就活生の中には「第一志望と答えたら、後で内定を蹴れないのでは?」と感じる人がいるかもしれません。しかし、後で断る際に「あの時は第一志望でしたが、自身の適性をあらためて熟慮した結果、別の会社に進路を決めました」と答えればOKです。
内定辞退で法的な責任が発生するわけではないので、あまり深刻に考える必要はありません。
「第一志望ですか?」への回答例
【伊藤忠商事】
はい、御社が第一志望です。
数ある商社の中でも、御社の「アジア重視」の経営方針は、正に私の将来のビジョンと合致します。
ただ、正直に申し上げますと、実は志望業界が他にもあります。専攻のアジア経済に関連したメーカーで、どちらの業界が、より自分の経験と知識を生かせるのか悩んでおります。
メーカーであれば限られた商品にしか関わることができないのに対し、総合商社であれば部署によって、様々な商品を取り扱うことになります。そのため、幅広い総合商社のほうが、自分に合っているのではないかと思うのですが、どちらも違った魅力があるため決めかねておりました。
総合商社の中でも、特にアジアマーケットに注力している御社で営業活動を行うことができれば、大学で学んだ知識を生かし、アジアでの更なるシェア拡大に貢献することができると考えております。
- 即答で第一志望と答えている。
- 自分の企業選びの軸を説明し、嘘はついていないことをアピールできている。
- 企業選びの軸と業界内の第一志望である理由を伝え、経験と知識を企業の方針と職種に関連付け説明できている。
このように、本来第一志望とみなされない状況でも、正直に状況を説明することにより、好印象を与えられる可能性もあります。
いかに、自分が企業に興味を持っていて、役に立てるかをアピールすることが重要です。
【メーカー】
はい、御社が第一志望です。
日頃から御社の製品を使っていて、是非とも、自分が同じ製品を提供する立場になりたいと考えました。そのため、大学ではバイオ工学を専攻し、機能高分子に関連する研究をしておりました。
業界内でトップの座を誇る御社は「自然と健康」を会社理念とし、世界進出を果たし、最先端の技術を次々と生み出しています。
同じ分野で研究をしていた者としましては、是非、御社の最先端の研究施設での技術開発を通して、社会貢献をしたいと考えております。
近年では自然派健康志向が高まっているため、10年後20年後を見据えた研究をして、日本国内のみならず、グローバル市場に御社製品を流通させるお手伝いができればと考えております。
- 第一志望と即答できている
- 自分の企業選びの軸を説明している
- 業界内の第一志望である理由を伝えている
- 大学で学んだ知識を企業の方針と職種および研究分野に関連付け説明できている
自分の専門分野と企業の募集要項がぴったりと合致していれば、第一志望という信ぴょう性が高まります。具体的な例をあげることにより、さらに第一志望の理由づけをすることができます。
「第一志望ですか?」へのNG回答例
いいえ、御社は第一志望ではありませんが、この業界が第一志望です。どこか一社でも受かればいいと思い、同じ業界の企業を複数社受けています。
- 正直なのはいいが、自分の会社を希望しない学生を企業は採用しない
- 嘘をつかなければよいというものではないと心得よう
はい、御社が第一志望です。そのため、他の企業は全く受けていませんので、是非、宜しくお願いします。
- 第一志望だからといって、必ずしも採用されるとは限らない
- リスク管理のできない人間だと判断され、採用される可能性は低い
はい、御社が第一志望です。子供のころから御社に憧れていて、是非とも、グローバル企業である御社で働いてみたいと考えておりました。海外駐在をしてみたいので、駐在員としてお役に立ちたいと思います。
- 一見よさそうに思うが、憧れだけでは志望動機として不十分
- 希望を伝えるのはよいが、「駐在員」という職種はなく、配属先も入社後に決まることがわかっていないということも、企業研究不足とみなされる可能性も
同じ憧れを理由にしていても、「どんなところに憧れているのか?」「大学で学んだこととどう関連があるのか?」「どういう仕事をしたいのか?」が具体的に挙げられていれば問題のない例となります。
【39点以下は危険度MAX】
本番前に、面接偏差値を診断しておこう
今年はweb面接をおこなう企業も増えていますが、自分の弱点を把握し適切に対策しなければ、どんな形式であれ面接を突破することはできません。
そこで活用したいのが、面接偏差値診断ツールの、「面接力診断」です。
24の質問に答えるだけで、自分の強みと弱みをグラフで見える化できます。
診断であらわになった自分の弱点を効率的に対策し、志望企業の面接を突破しましょう。