就職活動は、あなたの心を折るために存在しています。
一番の問題は「なぜダメだったのか」がわからないからです。駄目な部分がわからないまま「お祈り」という結果だけが伝えられるので、何が悪いかわからずに、次第に自分自身を疑い始めます。社会から自分そのものが求められていないという気すらしてくる。大きな失敗を経験してきたことのないほとんどの青年にとって、就活は厳しい試練です。
けれども、途中で心が折れて、会社を受けなくなってしまうと、内定がとれません。内定がゼロで終わる学生の多くは「ポッキリ折れた組」が少なくないのです。
では、どうすれば、就活に負けない折れない心を手に入れることができるのでしょうか。
書きだす
頭の中で悩むのは、気分を落ち込ませる最も効率的な方法です。頭の中だけで悩んでいても、ぐるぐると同じ思考が繰り返されるだけです。ぐるぐる悩みが氾濫して、気分はどんどん落ち込みます。
では、どうするべきなのか。
悩みを頭の中から搔き出すには、書きだすことです。
書き出せば、思考がぐるぐる廻ることがなくなります。悩みをそこにせきとめられる。悩みは紙を見れば、明瞭です。あとは「この悩みを解決するにはどうするべきか?」を紙に考えつく限り書きだしていきましょう。飽きるまでやる。
これをやると、問題について「ただ悩むだけ(受動)」から「どうやって解決するべきか(能動)」に思考が切り替わり、生産的な方向に思考のリソースを使うことが出来ます。
人生のトラウマについて紙に書きだした所、カウンセリングを受けるよりも高い効果が認められたという心理学の実験結果もあります。
紙と鉛筆は最も安価で、最も優秀なカウンセラーなのです。
人気企業内定者のESを参考にしよう
大手企業に内定した先輩方は、どのようなESを作成したのでしょうか。内定者の回答から、どのような考え方、アピールをしているのかを把握しましょう。
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反論する
認知心理学の発展によって、「気分を決めるのは出来事ではなく、解釈である」という偉大な発見がなされました。具体的にどういうことか。
- 第一志望の会社に落ちる→落ちるのは自分が無能だからだ→落ち込む
- 第一志望の会社に落ちる→縁がない、相性が悪かったからだ。→落ち込まない
起きている出来事は同じなのにもかかわらず、生まれている結果が違っています。このようにあなたの気分を決めているのは、出来事ではなく解釈です。
だから、ネガティブな解釈が生まれたら、その解釈に反論してみましょう。
第一志望の会社に落ちる→無能だからだ→(いやまてよ)→もっと優秀な学生がいたということも考えられる。自分の性格・能力がある一つの会社に向いていなかったからといって、自分が無能であることにはならないよな。
と、このように、事実に基づかない思い込みに対して、効果的な反論をしていきます。(面接で落ちた時には、原因を探し、改善策を練る必要はありますが、それと落ち込むことはまた別の問題です)
ネガティブな思考が生まれたら
- 他の可能性はないか?
- 一つの事例を全体に押し広めて考えすぎていないか?
- 他人の気持ちを根拠無く類推していないか?
を考えてみましょう。
過程を評価する
完璧主義は、失敗をするための完璧な方法です。完璧主義者は求める結果が出ないというだけで落ち込みます。彼らにとって、勝利以外はみじめな敗北です。すべてのことが最初から完璧にはできるわけではありません。ディズニーの創業者ウォルト・ディズニーは新聞社を「創造性に欠ける」という理由で首になり、バスケの神様マイケル・ジョーダンは高校時代はベンチを暖めていました。
完璧主義をすて、最善主義をとりいれましょう。つまり、「より上を目指しつつ」「現時点で出来るようになったことを評価」するのですね。たとえば、面接では落ちたかもしれないけれど、面接官の反応は良くなった、「軸がしっかりしてるね」といってもらえるようになった・・・・結果だけでなく、自分がつくった「過程」を正当に評価して下さい。
運動する
デューク大学医学部の有名な実験では、週3回1回30分の運動がうつ病薬の処方と同等の効果があることがわかっています。さらに、運動して治したうつは再発がしにくいことも証明されています。
さらに、運動をすることで、脳の海馬を成長させるタンパク質BDNFが大量に分泌され、記憶力の増強に寄与します。よく運動するマウスとそうでないマウスは、海馬細胞の質量が15%も違うのです。運動が脳の機能を向上することは、様々な実験で証明されています。
つまり、「落ち込むのを防ぎ、頭の働きを伸ばす」のが運動です。
とくに、落ち込んでいるときは、ジョギングのような一定のリズムを繰り返す運動が効果的です。なぜなら、一定のリズムを繰り返す運動は、気分の安定に関係するホルモン、セロトニンの分泌を促すからです。
あらゆる気分転換の中で、おそらくもっとも効果の高い方法です。涙を流すより、汗を流しましょう。
就職は重要だが、すべてではない
会社に入ってサラリーマンとして働く、というのは世の中に数万とあるお金の稼ぎ方のうちの、ほんの一部でしかありません。多くの人にとって「やりやすい」選択であるからこそ、みなサラリーマンを選びます。けれども、だからといってそれが全てであるというわけではありません。
世の中には「これでお金を取るの」というくらい簡単なことで、情報の非対称性を利用してお金を稼ぐビジネスがいくらでもあります。就活は大事ですが、全てではありません。
いつも「これで死ぬわけではない」と考えて、いい意味で開きなおって就職活動にのぞみましょう。