面接と同時開催される筆記試験の種類とは?選考対策と合わせて解説

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就活の選考では、面接と同時に筆記試験がおこなわれる場合もあります。
どういった場合に面接と筆記試験を同日にするのでしょうか。

この記事では、面接と筆記試験を同日にする場合や、その目的、同日にする場合はどんな筆記試験が出されるのかについて解説します。

この記事を読むことで、筆記試験の対策もできるでしょう。

就活の選考に用いられる筆記試験とは?

面接では人柄や思考力を図る

そもそも就活の選考では、どのような点が見られているのか、選考形式ごとの違いから解説します。

選考の中心ともなる面接では、人柄や思考力を見ている企業が多いです。就職みらい研究所が発表した「就活白書 就職活動・採用活動に関する振り返り調査2020」の企業が採用基準で重視する項目(P21)について、企業からの最も多い回答は「人柄」でした。

就活の選考には、筆記試験やグループディスカッションなどもありますが、人柄が見えるのはやはり面接でしょう。

面接では回答の仕方や回答内容によって、人柄と考え方、つまり思考力が図られます。

筆記試験では知識や一般常識を図る

人柄や思考力を見る面接に対して、筆記試験では知識や一般常識の有無が見られています。

仕事をする際にはさまざまな能力が必要であり、知識や常識も必要な能力のひとつです。どれだけ人柄がよくても、あまりにも知識がない、常識が身についていないとされると、不合格になるケースもあります。

一般常識は、面接のように対面でどんな質問が来るかわからないというものではなく、情報収集や書籍で対策が可能となるものです。
そのため点数が低いと、知性の無さや対策をしてこなかったと分かるので、志望度の低さが表れます。

筆記試験の種類

ここからは筆記試験にフォーカスして説明します。
まずは、筆記試験の内容から説明しましょう。

一般教養

一般教養を問う試験では、基本的に学校で習う各教科の基礎知識に関する問題が出されます。

それぞれの教科の出題例は以下の通りです。

国語:長文読解、ことわざ、漢字、四字熟語
数学:四則演算、因数分解、方程式、確率、集合
英語:長文読解、文法、英単語
理科:気象、化学式、元素記号、生物構造、エネルギー
社会:地理、歴史、政治、環境問題

通常は中学~高校レベルの知識が問われ、専門的な知識を要求されることはありません。ただし、企業や職種によっては、大学の履修範囲から出題されることもあるので注意が必要です。

また、業界に関する知識や敬語の使い方や電話対応などのビジネスマナーが問われる場合もあります。

一般教養の出題範囲は幅広く、設問を想定して対策を取るのは非常に困難です。そのため、過去問題を利用した傾向分析や日頃からの情報収集が重要になります。

計算問題

採用選考の筆記試験で問われる計算問題は、学校の試験とは少し内容が異なります。

代表的な問題は以下の通りです。

損益算:売買に関する損益を求める問題
仕事算:能力の異なる複数人が一緒に仕事した場合にかかる時間を求める問題
図・表の読み取り問題
速さ・距離・時間の計算問題
順列・確率・組み合わせ・割合などの簡単な計算問題

微分積分や三角関数のような複雑な計算を必要とされる場面は非常に稀です。
簡単な四則演算だけで解ける問題が多く出題され、情報を素早く正確に把握する理解力と計算スピードが求められます。

ただし、理系採用の場合は大学入試と同じような問題を出題する企業もあるので、出題の傾向は事前にしっかりと確認しておくようにしましょう。

【計算問題の例題】
例題をいくつか示します。

例題①:損益算
原価800円の品物を定価1,300円で売り出したが売れ残ってしまった。そこで、利益が30%となるように値引きを行った。値引きは定価の何%引きか?
答え…20%
例題②:仕事算
ある仕事を完了するのに、Aさん1人だと9日、Bさん1人だと6日かかります。AさんとBさんが一緒に仕事をした場合、仕事が終わるのは何日目か?
答え…4日目
例題③:割合の計算
ある企業の総従業員数300人で、そのうち60%が正社員です。正社員以外の従業員のうち25%が派遣社員である場合、派遣社員は何人か?
答え…30人

論文

論文も選考の筆記試験では頻出の課題です。

提示されたテーマについて、自分の意見と根拠を論理的に説明することが求められます。論点を明確にして、内容に一貫性を持たせることを意識しましょう。結論がテーマから逸脱してしまうとマイナス評価となってしまいます。

論文のテーマは企業によって様々ですが、頻出のテーマ例をいくつか紹介します。

【就活生自身に関するテーマ】
・学生時代に打ち込んだこと
・入社〇年後の自分
【社会・環境問題に関するテーマ】
・最近の気になるニュース
・働き方改革や少子高齢化について
【業界・職種に関するテーマ】
・業界の課題・展望
・あなたの考える〇〇職とは?

採用選考の論文では、文字数400~800文字程度を要求されるケースが多いです。指定文字数の8割を最低ラインとして、9割以上を目指すようにしましょう。明らかに文字数が少ない、または制限をオーバーしてしまうと減点対象となるので注意してください。

時事問題

時事問題では、社会問題、環境問題、政治・経済、国際情勢など、幅広いジャンルから出題されます。就活生のニュースへの関心度合いや社会問題に対する課題意識を知ることが狙いです。

問題の形式も様々で、小論文のテーマとして時事問題を採用する場合や、一般教養問題の中で時事問題に関する設問を組み込む場合もあります。

時事問題の対策としては、ここ数年の大きな出来事や地球温暖化・貧困のような世界的な社会問題はチェックしておくようにしましょう。2021年の就活では、2020年の主要トピックスである新型コロナウイルスや東京オリンピックも要チェックです。

また、業界や職種と関連付けて問われることも多く、志望業界に関するニュースは必ず確認するようにしてください。

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筆記試験はテキストを繰り返し解き対策する

採用選考の筆記試験は、テキストを繰り返し解き対策をしましょう。過去問や頻出問題をまとめた対策問題集も多く出版されているので、利用すると良いでしょう。

SPI・玉手箱・TG-WEB等の外部企業が作成している適性検査の場合は、問題のパターンが決まっているため、試験対策は比較的簡単です。例題や練習問題を解けるWebサイトやアプリもあります。

一方、企業が独自で作成している場合は、説明会やOB訪問等を利用して情報を集めるようにしましょう。過去問が入手出来れば、問題の難易度や傾向を知れます。

また、筆記試験の対策として、普段からニュースや新聞での情報収集も重要です。知らない言葉や気になる用語を調べる癖をつけておけば、自然と知見も広がり面接対策にもなります。

筆記試験で準備するものは筆記用具以外にもある

筆記試験では、筆記用具以外にも準備しておくと良いものがあります。特に時計は必ず持参しましょう。

会場に時計がない場合もあるので、時間の確認用に必要です。スマートフォンや携帯電話はカンニング防止の観点から使用禁止となる場合が多いです。そのため、出来る限り計時機能のみの時計を準備することをおすすめします。

また、電卓も用意が必要なケースがあります。

ただし、許可なく使ってしまうと不正行為なってしまいます。準備物として必要な場合には企業側からアナウンスがありますが、事前にアナウンスが無い場合は使用可否を確認しましょう。多数の計算機能を持つ関数電卓についても使用が制限される場合があるので注意が必要です。

面接の際に筆記試験をする場合もある

筆記試験を実施するタイミングは企業によって違い、企業によっては面接と同日に筆記試験を実施するところもあります。

例えばAとBの2つのグループに分けられ、Aのグループが先に面接をおこない、その間にBのグループは筆記試験を受けるということもあります。また、グループ分けはなしで、全員まとめて筆記試験後に順次面接をしていくケースもあります。

理系で学校推薦の場合は面接で筆記試験をするケースが多い

面接中に筆記試験をするケースも理系の就活ではよく見られます。特に学校推薦で選考を受ける場合に見られる手法です。

学校推薦によって選考に参加する場合は、通常の選考とはスケジュールや内容が違っていることも少なくありません。

企業によって扱いは違うものの、推薦枠を別途設けて優遇することも多く、学校推薦者のみ2次や最終など、途中段階から選考に参加の場合もあります。段階が短くなる選考は、それだけ短期間でその学生について知り、合否を判断しなければなりません。
つまり、採用活動の効率を上げるために、筆記試験と面接を同時に実施します。

もちろん理由はこれだけではなく、理系など専門分野では、その方面での理解を詳細まで知るために、筆記試験を設けているケースもあります。

筆記試験がある場合は事前に伝えられる

面接と同時進行で筆記試験をおこなう場合は、事前にその旨が通達されることがほとんどです。いきなり抜き打ちで筆記試験を実施するケースは少なく、多少なりとも対策をしてから選考に望めるのは嬉しいポイントです。

理系の学校推薦は、筆記試験時に専門的な分野に対する知識が求められるからであり、選考対策の必要があるためです。

また、文系やその他一般的な就活での筆記試験も基本的には事前に通知され、面接の案内として筆記試験の日程が送られてくることが多いです。

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答えの導き方を見るために面接で筆記試験をする

面接時に筆記試験を同時進行する理由としては、答えの導き方をチェックしたいという点もります。

通常の筆記試験では答えのみしか確認できませんが、面接と同時進行する場合は、リアルタイムで解答が見られるため、答えに至るまでの途中経過がわかります。

答えの導き方からは考え方や思考力の高さがわかり、ここが大きな評価ポイントです。正解不正解はもちろん、途中の考え方も含めて評価の対象になる場合があることは理解しておきましょう。

面接官の前のホワイトボードで答えを出す

面接と同時進行の場合の筆記試験では、さまざまな方法で解答をします。よくある方法としては、ホワイトボードに直接書き出すやり方です。

単純に答えを出せばいいのではなく、そこに至るまでのプロセスも面接官は見ています。

出題は大学や大学院で選考している範囲

筆記試験で出題される内容は業界や企業によって違いますが、面接と同時進行で筆記試験をする場合は、大学や大学院で選考している専門的な内容が多いです。

筆記試験のみ別枠で設けられている場合は、一般常識や簡単な計算問題、国語の問題などを出題されることが多く、選考の形式によって問題の内容は大きく変わります。

面接と同時進行の場合の筆記試験の内容は、大学で学ぶ専門的な内容がほとんどなので、これまでの学びを復習しておきましょう。範囲が広くなるので早めの対策が大切です。

筆記試験は就活の大きな山場であり、面接と同時進行のものは難易度が高いことも多いため、注意しなければなりません。

筆記試験の範囲は広範囲!専門職以外は広い範囲の一般常識の対策が必要

筆記試験の出題範囲は広く、ジャンルも多岐にわたります。

専門職の場合は職種に関する分野から出題されることが多く、対策範囲を絞ることができれる場合もあります。しかし、総合職の場合は広い範囲の一般常識の対策が必要です。

就活が本格化して忙しくなると、筆記試験の対策のために時間を割くことが難しくなります。そのため、時間に余裕のある時期から早めに対策を始めるようにしましょう。

ただし、筆記試験の対策に時間をかけすぎないように注意してください。エントリーシートや面接対策が疎かになってしまっては意味がありません。就活の準備や対策ではやるべきことが山積みなので、タスクに優先順位をつけて上手く時間を調整することを意識しましょう。

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