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就活の面接では「挫折経験・失敗経験を教えて下さい」「最も悔しかった経験について教えて下さい」などと、質問されることがあります。
この質問、答え方のコツを知らないと、「ただ失敗した経験」だけを話してマイナスの評価をもらいがちです。
そこで、面接で挫折経験・失敗経験・悔しかったことを聞かれた時の答え方の勘所を、例文つきでわかりやすく解説いたします!
まず、最初にお手本となる回答例を見ていきましょう。ポイントもあわせて解説しているので、失敗談の伝え方がすぐに理解できるはずです。
【お手本】面接で失敗談を聞かれた時の回答例
では、以上のポイントを踏まえた回答例を見ていきましょう。
回答例文
昨年の就職活動に失敗したことです。最初は自分が社会から求められていないと感じ、非常に落ち込みました。が、悔やむことよりも改善させるための行動をとろうと思い、失敗した原因を考えていきました。その中でわかったのが「自信を持ってやり遂げたことがない」という点でした。だから、自信を持って話せず失敗してしまうのだと。
そこで、ベンチャー企業の営業のインターンに参加することにしました。実際のビジネスを本気でやれば、自信を持てる経験になると考えたからです。ただ、正直最初はテレアポのやり方すらもよくわからず、まったく成果を出せませんでした。
そこで、もっとも成果をあげている先輩の営業に頭を下げ、同行し、成功するパターンを肌で学んでいきました。もちろん、すぐに出来るようにはなりません。他の社員にもランチや夜の居酒屋でアドバイスを貰い、自宅でも営業マンの父とロールプレイをして練習しました。
結果、働きはじめて一ヶ月目にはじめて成約をいただけた時は涙が出るほど嬉しかったです。この経験から「自分から諦めずに、動き学んでいけば、成果は裏切らない」ということを学びました。今年の就活でも既に2社から内定をいただいています。今では、失敗してよかったとまで思うほどです。
解説
挫折経験とそれがいかに悔しかったかを語っているので、話に引き込まれます。また、失敗した理由を自分なりに分析し、原因を見つけ、行動を起こしているのも良い。
大事なのは、「失敗をしないこと」ではなく、「失敗を受け止めて成長すること」。それができている学生は高く評価されます。
【質問の意図】なぜ面接官は「失敗談・失敗から学んだこと」を聞くのか?
失敗に向きあうメンタルタフネスを確認したい
失敗はつらいものです。しかし、働くと、誰でも様々な失敗・挫折を経験します。重要なことは、その失敗で折れないことです。
あなたが挫折や失敗にどう向き合い、どう心の整理をつけて立ち直ったかを確認しようとしています。
失敗から立ち直る力を確認したい
失敗は誰でもするものです。重要なことは、そこから立ち直ることです。立ち直り成長することです。失敗の経験から、教訓を獲得し、今に活かしている、改善に結びつけているかどうかを確認しようとしています。
失敗の経験から成長できる人は、会社でも長期的に活躍してくれると面接官は考えているのです。
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【回答のポイント】面接で「失敗談」を聞かれた時の答え方
失敗から立ち直った経験を選んで話す
この質問で問われているのは「失敗から立ち直る能力」です。だから、「ただ失敗した」経験を話すのではなく、「失敗はしたけれど、その教訓を現在に活かし、成長した」経験を話しましょう。
世間で更生したヤンキーの美談が好まれるように、失敗からの立ち直った話は人の心を惹きつけます。失敗・挫折の教訓を活かし、成長したエピソードを選んで話しましょう。
高校3年のとき、ラクロスの選抜選手として選ばれたのですが、試合前日に不注意で足をケガしてしまったため試合に出場することができませんでした。
高校最後の試合で大変悔しかったし、チームのメンバーにも迷惑をかけ申し訳ない気持ちになりました。大学でもう一回リベンジを誓い、体調管理には人一倍気を使い、練習に励みました。
また、日ごろからケガの予防に勤め、以降大学時代は全試合に参加することができました。
失敗した後に立ち直って行動ができています。単なる失敗をしたお話ではなく、自分の力で立ち直っている良いエピソードです。
学生時代にサークル仲間と飲み過ぎて、記憶がなくなりました。友達が連れて帰ってくれたようなのですが、それ以降は飲みすぎに気を付けています。
反省して同じことを繰り返さないことはよいことですが、仕事とあまり関係のないマイナスなことはイメージが悪いので避けたほうが無難でしょう。
失敗の原因・対処法がわかるように伝える
単に失敗経験を語るのではなく、「なぜ失敗したのか」「その失敗についてどうやって対処したのか」を語って下さい。失敗をしないようにするためには、失敗の原因を分析することが重要です。失敗の原因を自分なりに分析しましょう。
大学時代の飲食店でのアルバイトでオーダーミスをしてお客様に大変なお叱りを受けたことがありました。
その理由を考えたところ、自分の力に過信してなんでも一人でできると思っていたこと、仲間を信頼できず、すべて自分だけでこなそうと思っていたことが原因だと感じました。
その後はチームでよい結果を残すためにどのような仕事の分担にするかをしっかり考え行動するようになりました。
誰のせいか、ではなく、自分の非を認め、しっかりまた失敗を繰り返さぬよう、対処法を考え行動した経験は仕事の場でも活きるため、よいアピールといえます。
ある陶器のお店に行ったとき、うっかり商品を手から滑らせ割ってしまったことがあります。誰も見ていなかったので、そのまま店を立ち去りました。
人間としての品性を問われるような失敗談は避けましょう。また、生活上の単純な失敗の話なので、面接の趣旨と異なります。挫折経験から、何を学び、どう対処し、改善したかを語る必要があります。
失敗から学んだものを伝える
失敗から学んだものは何か?それを活かした結果、自分がどう変わったかを伝えましょう。失敗をしても、そこから学び成長する人材であることを相手に伝えられます。
ただ、「意識が変わりました」と言うだけでは、評価されません。「具体的にこんな風に行動を変えました」と実践していることのレベルまで話せると面接官に高く評価されます。
所属していたラグビー部の試合の日、目覚まし時計が鳴らずに、出発の時間に目が覚めたことがあります。タクシーを使って何とか集合場所まで行ったのですが、結局試合には間に合いませんでした。
自分はスタメンだったので、メンバーにも迷惑をかけてしまいました。責任や自覚が足りないことで人にも迷惑をかけてしまうことを大いに反省し、その後は責任を果たすためのリスクヘッジをするようにしています。
具体的には重要な日は目覚まし時計のほかに携帯のアラームをかける、持ち物をチェックリスト化し必ず確認するようにする、など些細なことから気を付けています。
失敗に対しての学びを具体的に落とし込めています。
大学の期末試験の日に目覚ましが鳴らずに、遅刻したことがあります。結局追試を受け、無事進級できました。
失敗を反省していないという印象を与えます。
回答の型を押さえる
以上のポイントを踏まえると、挫折・失敗・悔しかった経験を面接で聞かれた時は、以下の順序で話せば良いでしょう。
- 失敗した経験を端的に語る
- それがいかに悔しかったかを語る
- 失敗の原因を自分なりに分析する
- 失敗の原因への対処法を語る
- 失敗を教訓にした結果、現在どう成長したか?何を学んだかを語る
この順序で答えれば、面接官を納得させる良い回答ができます。
「どんな失敗をしたか」を端的に述べ、いかに悔しかったかを語る
私は、学生時代にカナダに短期留学をしたのですが、その際、自分の英語が全く通じず、ショックを受けました。
「何が問題だったのか?」失敗の原因を分析する
ひとつは、発音の問題もあったのですが、もう一つは完璧な英語を話そうと、していたことが原因でした。どうしても言いたいことを日本語から訳そうとすると、文が複雑になり、内容が全く通じていなかったのです。
どういう対策をとったかの説明をする
それからは、自分の知っている言葉を使って言いたいことを大まかに伝えるようにし、発音もネイティブスピーカーの真似をできるよう、毎日学校以外でも、ホストファミリー以外の現地の人ともなるべく話すようにしました。
失敗を教訓に、どう成長したか?何を学んだかを語る
1か月の滞在期間で、ホストファミリーからも、とても上達したと言われ、語学学校でも先生たちからとてもよい評価をもらうことができました。以降、帰国後も、英語の授業では積極的になり、英会話学校にも通い始めました。
また、英語の上達と共に自信がつき、何事も前向きになれるようになりました。
面接で「失敗談・失敗から学んだこと」について質問された時の回答例
学生時代に飲食店でアルバイトをしていたとき、テーブル番号を間違えて違うお客様のところへ料理を運んでしまったことがあります。お客様から指摘を受けてミスに気づいたのですが、店長からは厳しく叱責を受けました。
不注意からのケアレスミスですが、間違えた先と注文された両方のお客様に迷惑をかけ、きちんとテーブル番号を確認すれば防げたミスだったと、反省しました。
それからは、アルバイトのとき以外でも必ず、簡単なものならば二度チェックをする、重要なものならばチェックリストを作る、としっかりとチェックするようにし、以降、同じような失敗はしなくなりました。
ケアレスミスでも、きちんと反省し、二度と同じ失敗を繰り返さないよう分析し、問題の解決ができています。
大学1年生の最初の英語のテストを失敗して、単位を落としてしまったことがあります。とてもショックで、それからは猛烈に勉強をして、再試を受け、無事単位を取ることができました。
それ以来、英語の勉強は日課になり、大学での成績が上がっただけでなく、TOEICの点数も200点アップしました。
ネガティブな内容でも、それをバネとして、向上心も持って何かに打ち込める人、というプラスのアピールとなります。仕事でも、たとえミスをしても、二度と同じ間違いはせず、それを糧に目的に向かって努力できるであろう、と思わせることができます。
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面接で「失敗談・失敗から学んだこと」について質問された時のNG回答例
大学に入ってからは、あまり勉強をしませんでした。そのため、1年生のときは、いくつも単位を落としてしまい、追試でなんとか進級することができました。2年生になってからも、単位が足りず、追試を受け、ようやく進級できました。
たとえ最終的に進級できていても、同じ過ちを2度も犯すということは、「学習していない」と思われてしまいます。「仕事でミスをしても何度でも繰り返す人」との悪い印象を与えてしまいます。
学生時代に、ゼミでグループワークをする機会がありましたが、その際に一人で段取りを全部決めてしまいました。他の人がもっと手伝ってくれると思っていたのに、誰もしてくれかったので、仕方がなかったのですが、何か他のやりかたがあったのでは、と反省しています。
反省するのはよいですが、チームワークが大切な場で周りに相談なく仕事を進めてしまったことは、社会人になっても同じミスをするのでは?とマイナスイメージになります。
どうしたら、防げたのか?、どうすれば同じミスが起きないようにできるか?などの具体的な対策を挙げる必要があります。
グループワークの際に、担当を決める、話し合いで段取りを決められるように提案するなど、解決策を提示することにより改善できます。
【39点以下は危険度MAX】
本番前に、面接偏差値を診断しておこう
今年はweb面接をおこなう企業も増えていますが、自分の弱点を把握し適切に対策しなければ、どんな形式であれ面接を突破することはできません。
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