チャレンジ精神の自己PRで成功するのはこれ! 作り方を徹底解説

本コンテンツは独自に制作していますが、一部にサービス提供企業等から広告料および送客手数料を受領しているPR情報が含まれています。

目次

「チャレンジ精神」をアピールする学生は非常に多いです。何の戦略もなく「チャレンジ精神」を自己PRしても、多くの就活生の中で埋もれてしまいます。

では、どうすれば魅力的な自己PRが書けるのでしょうか。わかりやすい例文をもとに、チャレンジ精神の自己PRの書き方を徹底解説します。

自己PRとはなんのため?

そもそも、自己PRはなんのために必要なのでしょうか?

自己PRは、企業が志望者の長所、人柄や癖などを読み取り、自社に必要な人材かどうかを見極めるための情報です「この人物ならこの業務を任せられそう」「この学生はこんな部署で活躍できそう」などを判断し、自社で採用すべきかの判断、そして採用する場合の適切な人事配置の材料として活用されます。

自己PRの目的を、以下の2つのポイントでより詳しく解説します。

自分を売り込むため

自己PRは「自分」という商品を売り込む場です。そのために、自己PRでは自分の強みをアピールしましょう。

ここでいう強みとは、採用された場合に仕事で活かされる強み、つまり会社のメリットに直結する長所のことです。「こういう強みがあるので、貴社ビジネスのこういった場面で活躍できます」など、読み手が具体的なイメージを描けるような表現を用いて伝えれば、説得力があります

強みを強調するのにことさら話を大きくする必要はありませんが、あまり控えめでは採用担当者の印象に残らない可能性があります。同じ2つの商品でも、無造作に置かれているものよりも、きれいにラッピングしてあるほうが、よく売れるのは明らかです。どうしたら「自分」という商品がよく見えるか、見せ方には工夫が必要です。

自分を知ってもらうため

自己PRは、自分の性格や考え方、価値観などを伝えるための場でもあります。

学生がどのような人柄なのかを把握するのは、企業の採用担当者にとって、自社とのマッチ度を測るうえで重要なポイントです。どんなに能力やポテンシャルが高く、募集部署や職種との適性が高いように見えても、人柄や考え方が社風や職場の雰囲気、ポリシーとマッチしなければ、せっかく育成しても定着して長く活躍してくれるとは限らないためです

そうした「志望者の人柄を把握したい」という採用担当者のニーズに応えるには、あなたの強みをアピールできるエピソードを盛り込む必要があります。ただ「思いやりがある」「明るい」「真面目」「負けず嫌い」といった強みの一言だけでは人柄をアピールするには少し弱いです。具体的なエピソードがあれば、採用担当者もよりあなたの人柄をよりリアルにイメージでき、実際にあなたが自社で活躍している姿も描きやすくなります。

面接の自己PRで人事の心を掴むコツ【回答例文あり】

2021.11.30

「チャレンジ精神」は多くの企業で重視される

自己PRの題材に「チャレンジ精神」を選ぶ就活生は多く、差別化のためにも違うアピールポイントを選んだほうが良いのではと考えるかもしれません。しかし、必ずしもそうとは限りません。

なぜなら、チャレンジ精神は多くの企業が重要視する項目だからです。

経団連が企業を対象に行ったアンケート調査では、「選考にあたって特に重視した点(5つ選択)」という質問に対して、48.9%の企業チャレンジ精神を選んでいます。
多くの就活生がチャレンジ精神をアピールするのも、企業から評価されやすいという理由があるからです。

自己PRではアピールポイントに何を選ぶかも大切ですが、本当に重要なのは根拠となるあなたの価値観や体験談です。

アピールポイントが他の就活生と被ってしまっても、自分なりのストーリーを展開することができれば、十分に印象的な自己PRとなります。

imasia_15025085_S-1

企業に求められるチャレンジ精神とは?

企業ではチャレンジ精神が求められるとはいえ、実はチャレンジ精神にもいろいろな種類があります。企業に求められるチャレンジ精神とは何でしょうか。 2つのポイントで解説します。

新しいことに着手する

チャレンジ精神の1つのタイプとして、新しいことに物おじせず挑戦する姿勢が挙げられます。

企業では、新しい領域に乗り出したり、新しい国や地域に事業展開したり、これまでとは異なる新しいやり方を採用するなど、さまざまな挑戦を通じて自社の成長や業績拡大など成長を図る必要があります。また、個々の社員レベルでも、未経験の業務や、前例がないプロジェクトを任されることがあります。

こうした場面で活躍できるのは、既存の形式や手法、考え方に囚われず、リスクを恐れず、柔軟な姿勢で新しい物事に果敢に挑戦する人材です。新しいものが好き、高度な柔軟性、好奇心が旺盛、学習意欲が高い、向上心が強いなどの特性とも紐づいています。

困難や苦手に立ち向かう

チャレンジとは、新しい物事に挑戦することだけを指すのではありません。たとえばサークル活動でも「人間関係が悪化して仲間割れが起こった」「部費が足りなくなって運営に行き詰まった」など、困難な状況や苦手な事柄への対応が必要な場面も出てきます。その際、しっかりと現実と向き合って対応しようとする姿勢もまた、チャレンジ精神の1つのタイプです

この種のチャレンジ精神に富んだ人材は、たとえば難しいクレーム対応など、他者なら回避したがるような状況に陥っても、無理だと諦めずに問題解決を図ろうと努力します。その取り組みの中で新たな能力や経験を得て成長する力があります。

行き詰まった現状を打開するためのブレイクスルーやイノベーションを起こすうえで、チャレンジ精神に富んだ若手の発想力や行動力が期待されることも多々あります。

またこうした場面に発揮されるチャレンジ精神は、忍耐力や粘り強さ、的確な判断力、迅速な行動力、問題解決力といった長所・能力にもつながっています。

自己PR(チャレンジ精神)の例文

まずは、自己PR(チャレンジ精神)の例文を読んでみましょう。例文を読んだ方が、自己PRのコツが直感的に理解できるはずです。例文を読んで、自己PRの作り方をマスターしましょう。

自己PR(チャレンジ精神)の例文

例文

私には「前に踏み出す力」があります。できるかできないかを考える前に、まず行動を起こします。

Point 「チャレンジ精神」は皆が使いすぎて埋もれてしまうので、別のキャッチフレーズでアピールすると印象に残りやすい

この力を発揮したのが、NGO団体に20万円の寄付をし、カンボジアに小学校を立てるお手伝いをした経験です。

Point 具体的にチャレンジ精神を発揮してどんな成果を出したのか伝えよう。数字ベースでアピールできるとbest。その先のアピールに興味を持ってもらいやすくなる

報道で、カンボジアに小学校を立てるべく積極的に活動している日本のNGO団体のことを知り、貧困解決のために行動する彼らの姿を見て居ても立ってもいられなくなりました。

Point なぜ行動したのか?という動機の部分で、自分の人柄を伝える

その日のうちに、そのNGO団体に電話で問い合わせをし、大学に支部をつくってよいか確認。交渉の末、大学に支部をつくり、友人を中心に5名の団体を立ち上げました。支部として本部に貢献したいという想いから、学園祭にチャリティの出店を出店。3日間で20万円の利益を出すことに成功し、全額本部へ寄付をすることができました。

Point 具体的にどんな行動を起こしたのか、どうチャレンジをしたのか詳しく説明しよう。そこでの工夫・試行錯誤は仕事にも通じることが多く、良いアピールになる

自ら可能性に踏み出すことで、自分でも思ってみなかった事が成し遂げられると知りました。

Point チャレンジの結果、何を学んだのか?があると、行動のたび、より成長していくイメージが採用担当に与えられる

貴社においても「まず行動」をモットーに、営業として活躍したいと考えております。

Point 会社の仕事に自分の「チャレンジ精神」はどう活かせるのかを説明して、アピールを結ぼう。仕事で活躍するイメージを与えられる

これを真似ればOK!自己PRの型

自己PRは、まず結論から始め、次にエピソード、最後に締めの部分を持ってくるのが、最もわかりやすい構成です。上の例文も、その構成にしたがって作成されています。この流れを意識するだけで、読み手にわかりやすく説得力のある自己PRが書けるようになります。

Zikopr

自己PRが書けない時は、自己PR作成ツールを活用してみよう

これまで例文つきで、チャレンジ精神の自己PRを作成する方法を解説してきました。ただ、例文のような自己PRを書き上げる自信がないという方も多いはず。

そんな時は、「自己PR作成ツール」を活用してみましょう。

自己PR作成ツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで、説得力のある自己PRが完成します。

自己PR作成ツールを活用して、人事を唸らせる志望動機を完成させましょう。

書き出し:「チャレンジ精神」ではややありきたり。良いキャッチフレーズを考えよう

例文

私には「前に踏み出す力」があります。できるかできないかを考える前に、まず行動を起こします。

「チャレンジ精神」をアピールする時に「チャレンジ精神があります」と書くのは、できれば避けたいところです。

というのも「チャレンジ精神があります」と書く学生が多すぎて、「チャレンジ精神があります」と書くだけで、凡庸な印象になってしまうからです。

「挑戦的な目標を見つけて、自身を高めるためにチャレンジしていく」「人を巻き込んでチームをつくり、プロジェクトを動かし、コトを起こす」…先ほど説明した通り、チャレンジ精神にもいろいろな形があります。それなのに、ただ「チャレンジ精神」の一言だけでは抽象的すぎて、あなたの本来の長所が伝わりづらいのです。

例文では「前に踏み出す力」として、自分のチャレンジ精神を説明しています。自分のチャレンジ精神を、いかに読み手の心に刺さる表現にして伝えていくかの方法は、改めて以下で解説します。

「チャレンジ精神」を別の言葉で言い換える

「チャレンジ精神」と言っても、色々な性格や特徴を表すことができます。

  • 既存のやり方にとらわれない
  • 好奇心旺盛
  • 行動力がある
  • オリジナリティー溢れる発想
  • 向上心がある
  • バイタリティーがある
  • 向学心がある
  • 打たれ強い

これらは全て「チャレンジ精神」のある人の特徴となり得ます。そして、どれも社会人として必要な資質ばかりです。

そのため、「チャレンジ精神」を長所として選んだ場合は、より具体的な特徴や性格に言及したエピソードを盛り込み、業務上でいかにその資質を活かすことができるのか、いかに企業に貢献できるのかをアピールすれば好印象です。

「なるほど、こういう人なら仕事を任せられそうだ」と、採用担当者を納得させられそうな、ロジカルな自己PRができるよう準備しましょう。

チャレンジ精神を表現できるキャッチフレーズを使う

チャレンジ精神をより伝わりやすくするもう1つの方法が、キャッチフレーズの使用です。

たとえば「人と人をつなぐ潤滑油」というキャッチフレーズなら、採用担当者の頭には「ああ、この学生は人と人との間を取り持ったり、人間関係作りを大切している、あるいは得意な人物なのだな」というイメージが容易に浮かんできます。「スポンジのような人間」というキャッチフレーズなら、「教えたことを素早く吸収してものにする力がある」「好奇心が旺盛で学習意欲が高い人材」といった好印象につながります。

例文では、チャレンジ精神を「前に踏み出す力」という一言に言い換えています。これに対しキャッチフレーズの場合、もう一歩踏み込んだ表現ができるため、あなたのチャレンジ精神に対する具体的なイメージが深まるでしょう。チャレンジ精神を表すキャッチフレーズにはこのようなものがあります。

  • ファーストペンギン
  • 特攻隊長
  • 物事の先駆けとなる人間
  • 踏まれても立ち上がる雑草

なお、キャッチフレーズを練る際、わかりやすさと簡潔さを心がけましょう。あまりに捻り過ぎ・凝過ぎた結果、面接担当者が「???」となってしまうようでは逆効果です。

あなたのチャレンジ精神がまっすぐに伝わる一言を考えてみてください。

エピソード:まずは「なぜ行動したのか」の説明から始めよう

例文

報道で、カンボジアに小学校を立てるべく積極的に活動している日本のNGO団体のことを知り、貧困解決のために行動する彼らの姿を見て居ても立ってもいられなくなりました。

企業は「あなたがどんな人か」を知ろうとしています。

そして就活生の人物像を知るうえで注目しているのが、どのような理由で、どのような行動を起こすのかという点です。行動につながったきっかけ、行動原理としている価値観やものの考え方、また結果としてどのような行動に繋がったのかを知りたいと願っています。

そこで、自己PRのエピソードには、まず行動の元となる動機を明確に記載する必要があります。動機を通じて見えてくるものが2つあります。以下のポイントで詳しく説明します。

主体的・積極的な行動であることがわかる

例文では、カンボジアでの小学校設立のために寄付をおこなったのは、報道を通じて実際に活動をおこなっているNGO団体の活動を知ったことがきっかけだったと記載しています。

動機が明確であるため、この行動が、主体的かつ積極的な行動であったことがはっきり伝わってきます。誰かから言われたり押し付けられたりしたものではない、あくまで自分で感じ、自分で考えて行動に起こした結果だったことが明確に見て取れます。

主体性は、企業が採用の際に重視する資質の1つです。仕事の現場では、自分で考えて行動しなければならない場面が多々あります。自分の頭で考えず、他人に言われた通りにしか行動できない人よりも、自分で考え、自分の意思で行動し、結果を出す人のほうが、企業が採用したい人材です

動機を具体的に記載することで、主体的かつ積極的な行動力があることをアピールしましょう。

動機は人柄のアピールにつながる

動機がわかれば、人柄も見えてきます。リクルートの調査によれば、企業が採用にあたり重視する項目の1位は「人柄(94%の企業が重視)」、2位は「企業への熱意(80%が重視)」、そして3位は「今後の可能性(68%が重視)」です。人柄が採用を検討するうえで大きなウェイトを占めていることが表れています。

「なぜその事柄にチャレンジしたのか?」という動機には、あなたの人柄が現れているはずです。それは「向上心」であったり「競争心」であったり…いずれにせよ、魅力的な人柄をアピールできる要素になるでしょう。

たとえば、例文では、「問題を放置せず、実際に行動を起こす」就活生の人柄が伝わりますよね。当然高評価につながります。

このように「なぜチャレンジしたのか」を説明すると、あなたの良さが伝わる自己PRになります。チャレンジした内容だけではなく、挑戦した動機も説明するようにしてください。

エピソード:チャレンジを成功させるために、どんな工夫をしたのか?

例文

その日のうちに、そのNGO団体に電話で問い合わせをし、大学に支部をつくってよいか確認。交渉の末、大学に支部をつくり、友人を中心に5名の団体を立ち上げました。
支部として本部に貢献したいという想いから、学園祭にチャリティの出店を出店。
3日間で20万円の利益を出すことに成功し、全額本部へ寄付をすることができました。

そのチャレンジを成功させるために、どんな行動・工夫をしたのか?詳しく書きましょう。

ただ「こんなチャレンジをしました!」だけでは、抽象的すぎて、あなたの良さを採用担当がイメージできません。加えて説得力も薄いため、相手の心に響かず、ただ内容がスルーされて終わりです。せっかく自己PR作成の努力も、すべて水泡に帰してしまいます。

例文のように、具体的に「どうやってチャレンジをしたのか?チャレンジを成功させるために何をしたのか?」を説明すると、あなたの「チャレンジ精神」が採用担当にしっかり伝わります。

できるだけ具体的に「どんなチャレンジをしたのか?チャレンジを成功させるために、どんな工夫をしたのか?」を説明しましょう。

抽象的な表現はNG! できるだけ詳しく説明をしよう

チャレンジを成功させるためにあなたが何をしたのかは、できるだけ具体的な表現を用いて詳しく説明しましょう。企業はあなたが課題に直面したときにどんな行動をするかを見たいと思っています。それによって、あなたの仕事への取り組み方がわかるからです

ところが、以下のように抽象的な表現を使用したばかりに、肝心な情報が伝わらないことがよくあります。

  • 「やるからには成功させたい」と必死に努力した結果
  • なんとしても結果を出すために、様々な工夫をした結果
  • 全員が納得する結果を出すため、チームが一丸となって努力した結果

「課題に対してどんな行動・工夫をしたのか?」は自己PRで一番重要な部分です。それを例のような「必死に努力した結果」のような抽象的な表現で濁してはいけません。それでは何も伝わらないからです。

チャレンジを成功させるために、あなたが何をしたのか?詳しく説明して下さい。「文章からでも、あなたが頑張っている姿が思い浮かべられるように」できるだけ具体的に伝えましょう。

数字や期間などを具体的に盛り込むとなおよし

あなたの同じ経験をしていない人に、短時間で話を理解してもらおうとしても、なかなか伝わらないことがあります。抽象的な話ばかりで具体例がなかったり、話があちこち飛び過ぎたりする論旨が見えない話も、何が言いたいのかわからないため、興味を持ってもらえません。

「チャレンジしました」と言うよりも、具体例やデータや数字などがあれば、信ぴょう性も増しますし、内容が理解しやすくなります。エピソードがイメージしやすくなれば、興味も持ってもらいやすくなり、好印象となります。

自己PRの際は相手の立場に立ち、「実務でもチャレンジ精神が活かされそうだ」と、思わせられるような「〇週間で、△件」など具体的な数字を織り込むと、説得力のあるアピールができます。

自身の学び:チャレンジを通じて何を学んだか?も書いておこう

例文

自ら可能性に踏み出すことで、自分でも思ってみなかったことが成し遂げられると知りました。

チャレンジを通じて、自分なりにどのような教訓が得られたのかについても、具体的に説明しましょう。ただ、「チャレンジしました」だけでは、「ふーん、だから?」と思われて終わるような自己PRになってしまいます。

前述したリクルートの調査からわかるように、企業は「今後の可能性」に注目しています。「今後の可能性」が期待できる人材である、ということをアピールするために、チャレンジした経験から学んだことを折り込むのが効果的です。実際の仕事でも挑戦を通じて何かの教訓を得、それを糧に成長できる人材であるとの評価につながり、あなたの秘めたポテンシャルへの期待も高まるからです

締め:仕事にどう活かせるか?

例文

貴社においても「まず行動」をモットーに、営業として活躍したいと考えております。

企業が知りたいのは「この学生をとったら、会社の役に立つだろうか」ということ。だから「チャレンジ精神」をアピールするだけでは駄目で「そのチャレンジ精神が会社にどう役立つか」までを説明しなければなりません。

会社のどのような仕事に、どんな形で自分のチャレンジ精神が役に立つのか?企業研究の結果をもとに書いてみましょう。

企業研究を重ね業務内容に沿った回答にしよう

業界や企業によっては、チャレンジ精神をよしとしない場合もあります。与えられた仕事をこなすのが美徳されている企業で「チャレンジ精神が旺盛です!」とアピールしても、良い印象は与えられません。そのため、企業研究は欠かせません。

また、ひとつの企業の中でも、アグレッシブにチャレンジ精神を存分に発揮できる部署もあれば、コツコツと地道に業務をこなす必要のある部署もある、といったこともあります。

その際は、自分の志望企業の志望部署では果たしてチャレンジ精神をよしとしているのかどうかを予め知っておく必要があります。そして、もしも企業の求めている価値観と違っていそうだと思ったら、チャレンジ精神をアピールすることは避けましょう。

「チャレンジ精神」をPRする前に確認しておきたいこと

チャレンジ精神はうまくアピールすれば高評価が狙えますが、伝え方を間違えてしまうとマイナス評価になってしまう恐れもあります。

特に自己PRでは、他の就活生より目立つことばかりに意識を取られてしまい、あなたの強みを伝えるという趣旨から外れた内容になってしまいがちです。

致命的な失敗を未然に防ぐために、ここで、チャレンジ精神のPRを作成する前に確認しておきたい4つのポイントをいくつか紹介します。

自己PRの失敗は、アピール時間の限られる面接においては致命傷になりかねません。ここで解説するポイントをしっかりと押さえておけば、あなたの強みが明確に伝わる魅力的な自己PRを作成できます。

行き当たりばったりの挑戦ではないか

自己PRでチャレンジ精神をアピールする時、明らかに無謀な挑戦は評価されないので注意して下さい。

企業が求めているのは、リスクやメリットから挑戦する価値があるかどうかを冷静に判断し、現実的な計画を立てて困難に立ち向かえる人材です。チャレンジ難度の高さを評価しているわけではありません

また、無謀な挑戦がたまたまうまくいったとしても、運が良かっただけで再現性がないと判断されてしまうと、評価につながることはないので気を付けてください。

当たり前の物事への挑戦ではないか

それと合わせて、できて当たり前と捉えられる可能性があるエピソードも避けるようにしましょう。面接担当者の心に何も刺さらず、薬にも毒にもならないどころか、わざわざそのようなエピソードを入れたこと自体が、ネガティブな評価につながる恐れがあります

たとえば、「よく寝坊することを克服した」という内容だと、「寝坊しないこと」は社会人として当たり前のことと見なされる場合があります。

当たり前のことを克服したからといって、チャレンジ精神を伝える自己PRとは言えません。採用担当者が求めているのは、物事を変えるバイタリティーや創意工夫を感じさせるような、あるいは成長の可能性が期待できるようなチャレンジ精神のエピソードです。

あなたのチャレンジ内容が、社会人の目線から見た場合、相手にどのように映るのかも考慮に入れましょう。

主体性がわかる内容になっているか

チャレンジ精神のPRに用いるエピソードが、あなたの主体性を伝える内容であるかどうか、よく吟味しましょう。以下のようなエピソードの場合は主体性に欠け、受動的な人物という低い評価につながるので避けたいところです

  • 誰かのアドバイスを受け、あるいは命じられた結果、起こした行動により問題が解決した
  • 周囲の人が取っている行動を見て、自分も同じように行動した結果、状況が改善された

あくまで自ら状況を改善したい、あるいは問題を解決したいなどの思いに従って、自分の頭で何をすべきかを考え、行動に移したことで、望んだ結果を実現できたーー過去の体験からそのようなエピソードをいくつかリストアップし、最も訴求力、説得力が強いものを選んで使用するのがおすすめです。

結果よりも過程にフォーカスされているか

自己PRではどうしても輝かしい成果や実績の伴うエピソードを選んでしまいがちですが、大切なのは結果よりも過程です。

課題に対してあなたがどのように考えて、それを克服するためにどのような行動や工夫をしたのかということを企業は見ています

そのため、結果重視でエピソードを選ぶのはおすすめしません。たとえ結果が思わしくなくても、あなたの価値観や努力が伝わるような経験を語れるエピソードの方が、面接官に与える印象は良くなります。

また、もしチャレンジした結果が失敗でも、努力した過程が合理的であればマイナス評価になることはないでしょう。

もし目標を達成できなかった場合は、その失敗を次にどのように活かそうと考えているかも合わせて述べると、より好印象な自己PRになります。

チャレンジ精神の自己PRができたら! プラスアルファでやっておきたいこと

チャレンジ精神の自己PRを作成し終わったら、プラスアルファでやっておくべきことを2つご紹介します。何事も念には念を入れよ、です。

自己PRの練度が向上して、面接本番に向けてさらなる布石を打つことができるとともに、より自信を持って本番に臨めます。

第三者に自己PRの添削を依頼する

自己PRの作成が終わったら、今度は他者目線での添削にかけましょう。自分では十分に準備ができた・完璧だと思っていても、他人がチェックすると、自己視点ではなかなか気がつかない欠点やミス、粗が見えてくるものです

たとえば、自分では客観的に述べたつもりでも、他者目線で見たらまだ独りよがりな印象を与える表現があるかもしれません。また、自分では正しいと思っていた固有名詞や言葉遣いが、実は間違っていたことがわかる場合もあります。

また、悪い部分の指摘だけでなく、「こうしたらもっといいんじゃない?」というアドバイスも寄せてくれれば、それらを活かしてより魅力的なPRに仕上げることができます。

なお、添削を依頼する相手は、一人だけでなく複数がおすすめです。いかに他者目線でも一人だけでは偏る恐れがあります。複数人によるチェックなら、より内容の客観性・正確性が高まります。

自己PRだけでなく、エントリーシート全体も合わせてチェックしてもらえば、全体としての完成度も高まるでしょう。

リスクを把握して対策を考えておく

自己PRを考えるときは、想定される質問に備えておくことも大切です。チャレンジ精神の自己PRでは、リスクや失敗した時の対策に関する質問をされる場合があるので考えておきましょう。

何か新しいことにチャレンジする際は、必ずリスクがついてまわります。これはビジネスにおいても同じです。

企業では、リスクを事前に予防したり、損失を最小限に抑える処置をしたりする、いわゆるリスクマネジメントが求められます。

そのため、何かに挑戦するエピソードを披露すると、リスクや対策について質問される可能性があります。

もちろん企業は学生に万全のリスク管理を求めているわけではありません。リスクを想定して事前に対策を考えているという姿勢さえ伝われば、この学生はしっかりと考えているなと評価してもらえるはずです。

チャレンジ精神の自己PR例文

では、実際にチャレンジ精神の自己PRの例文を紹介します。それぞれ学生時代のアルバイト、留学体験、およびサークルでの体験の3つの異なるエピソードを題材として取り上げています。例文とともに、自己PR文で押さえておくべき評価ポイントも合わせて解説しています。ぜひ、自己PR文作りの参考にしてください。

例文①アルバイト経験

例文

私の強みは、未経験の仕事でも積極的に挑戦できるところです。

私は大学時代にスーパーマーケットで品出しのアルバイトをしていました。仕事にも慣れてきたある日、店長が手書きPOPの作成を担当してくれる人を探していることを聞きました。私は売り場づくりに興味があったことや売上に貢献したいという思いから、未経験ながらも立候補しました。

店内にPOP作成の経験者がいなかったことから、私は他のお店でPOPを見て勉強したり、ネットで情報を探したりと、自分から積極的に作成のコツやアイディアを学んでPOP作成に活かしました。

その結果、お客様から多くの好評の声を頂き、最初は局所的に使用していた手書きPOPを、スーパーの売り場全体で使ってもらえるようになりました。

私はこの経験から、やったことがないことでも努力すれば結果に繋がるという自信をもらえました。御社でも様々な業務に挑戦し、自ら積極的に学ぶことで成果を出していきたいと考えています。

【評価ポイント】
自己PRでは、具体的なデータや数字を示すことができれば説得力が増して、面接官もイメージがしやすくなります。

しかし、全員が数字を示せるようなエピソードを持っているわけではありません。

そのような場合は、客観的な評価や事実を示すのがおすすめです。「誰かに〇〇と言ってもらえた」や、「お客様に名前を憶えてもらった」など、面接官が分かりやすいような具体例でアピールしましょう。

例文②留学経験

例文

私は自ら目標を設定して率先して物事に取り組める人間です。

私は日本人の少ない環境で効率的に英語を学び、多様な文化に触れて見識を広げたいと思い、大学3年生の時にアメリカの〇〇大学へ留学しました。そして、現地では日本語を極力使わないこと、日本人で固まらず他国の学生と積極的に関わることを目標としました。

最初は言語の壁から馴染めずにいましたが、諦めずに自分から話しかけたり、休日は外出して新しい文化に触れたりと積極的に行動しました。その結果、多くの友人を作ることができ、英会話も日常会話を問題なくこなせるぐらいまで上達しました。

この留学を通して、異文化間のコミュニケーションには、言葉だけでなく相手の文化を理解するために、自ら積極的に行動することが大切だと気付きました。そして、明確な目標を持って挑戦することで新たな気付きや成長が得られることを実感しました。

御社に入社後も、最適な目標を設定して果敢にチャレンジし貢献したいと考えています。

【評価ポイント】
エピソードでは、あなたがどのような行動をしたのか、どのようなチャレンジをしたのかを具体的に説明することが大切です。さらに、それはあなた自身で考えた自発的な行動である必要があります。

誰かの指示や、マニュアル通りの行動は評価につながりません。派手なアクションや奇抜な工夫は必要ないので、あなたなりに考えて行動したことが分かるようなエピソードを用意しましょう

例文③サークル経験

例文

私は、周囲で起こっている問題に気づいたら、率先して解決を図る行動力がある人間です。

私は大学時代、学生オーケストラに所属していました。入部当初から楽譜管理棚が乱雑な状況に気づいていました。新しい曲に取り組む際、楽譜を見つけ出して皆に配布するのが一苦労の状態でした。整理しようにも曲数が膨大な上に、平積みの紙の山がいくつもあり、楽譜係も整理を放棄していたほどです。

私は楽譜管理棚を整理して使い勝手を改善したいと思い、楽譜係に立候補し、空き時間を見つけては楽譜管理棚で整理に取り組みました。曲ごとにクリアファイルに入れて立て掛けて並べ、作曲家ごとにグループを作り、さらに作曲家の苗字でアルファベット順に並べて整理するという方法を編み出しました。同時に、パソコンが得意な他の部員に依頼してExcelで楽譜のインデックスを作成し、どの作曲家のどの曲の楽譜があるのか一覧化して、すぐに見つけ出せるようにしました。

結果、楽譜管理棚が綺麗に整理され、欲しい楽譜がすぐに取り出せるようになりました。楽譜係はもちろん、顧問や他の部員からも感謝の言葉を述べられ、役に立ててよかったと感じています。

この経験を通して、全員の利益のために個々が努力することの大切さを学びました。創意工夫を通じて問題を解決することの手応えも味わうことができました。

貴社に入社後は、周囲の社員や会社の利益のために、自ら行動して良い結果を生み出したいと考えています。

【評価ポイント】
チャレンジ精神として問題解決力をアピールする場合、問題の内容は何か、解決に向けてどのような行動を起こしたのか、行動を起こした結果、問題がどう解決されたのか、因果関係を順を追って説明することが大切です。また、行動を起こした動機も、誰かに指摘されたからではなく、自らの気づきにより行動を起こしたという点を強調する必要があります

ただし、あまり説明の細部にこだわると長文になり、採用担当者の手間を増やしてしまいます。ポイントを押さえ、本当に伝えるべき情報は何かにしぼって文章を組みたてましょう。簡潔かつ明確な内容が伝わる文章は、あなたの論理的思考力のアピールにもつながります。

「チャレンジ精神」はうまくPRすれば高評価が狙える

「チャレンジ精神」をアピールした自己PRは、業界や職種問わず、どんな企業でも高評価を狙うことができます。しかし、人気の題材であるがゆえに、言い換え表現や具体的なエピソードを上手く使って自己PRを作らないと、他の就活生に埋もれてしまれてしまいかねません。また、アピールの仕方次第では、マイナス評価になってしまう可能性もあります。

何を考えて行動したか、どのような工夫をしたか、何を学んだか等、あなたなりの要素を散りばめ、オリジナリティ溢れる自己PRで内定を勝ち取りましょう。

関連記事

自分の強みは本当に「チャレンジ精神」なのか、自己分析ツールで確認しよう

『チャレンジ精神』を自己PRする人の中には、自分の強みを勘違いしている人もいます。強みを勘違いしていると自己PRは上手くいきません。

自分の本当の強みを見極めるには、自己分析ツール「My analytics」が便利です。36の質問に答えるだけで、あなたの強み・弱み→それに基づく適職をサクッと診断できます。

My analyticsで、あなたの強みが本当に『チャレンジ精神』なのか確認してみましょう。もしかすると、思っていたものとは違う強みも発見できるかもしれません。

【21卒におすすめ】自己PRを考える前にまずは自己分析をしておこう!

kimisuka_pc
キミスカは性格・意欲・思考力など、仕事に関する適性を測定するために開発された、高精度自己分析ツールです。
150問の質問に5択で答えるだけで、あなたの強み・職務適性が客観的に分かります!

詳細な分析結果が見れるので、あなたの適職やおすすめ企業もご紹介。
自己分析が出来るだけでなく、会社選びの参考にすることもできます!

キミスカのおすすめポイント3つ

  1. 高精度な自己分析ができる!
  2. 詳細な分析結果が見れる!
  3. エントリーシートにもそのまま使える!
\ まずは無料診断してみませんか? /

今すぐ診断する(無料)

【ES・面接をラクラク突破】魅力的な文章が"カンタン"に作れる自己PRマニュアル
SPI_LPheader

一生懸命考えたのに、自己PRが面接官に響いていない。

そんな結果にしたくないですよね?

自己PRが空振りする人は大抵、自己PRの内容というよりも伝え方に問題があります。どんなに素晴らしい内容でも伝え方を間違えると自己満足にしかなりません。
大切なのは論理的な自己PR。これを使えば、文章や組み立てが苦手でも魅力的な自己PRに近づけることができます。

自己PRをつくる(無料)